「猫の町」の日 11月 Vol.7
なんと、猫の町には、ほんとうに「鐘撞き台」があった。
猫の町のどこからでも見える、高い塔が海辺に立っていた。
「実はそこは猫たちの町だった。
日が暮れかけると、石橋を渡ってたくさんの猫たちが町にやってきた。
青年はその光景を目にして驚き、あわてて町の真ん中にある鐘撞き台に上り、そこに身を隠した。
夜が明け、猫たちがいなくなり、町が無人に戻ると、青年は下に降りて、ホテルのベッドに入って眠った。
そして、あたりが暗くなり始めると、再び鐘撞き台に上ってそこに身を潜め、