見出し画像

Flesh and Blood クラス別解説 -Wizard編- Iyslander

はじめに

Flesh and Blood(以下Fab)に出会って3ヵ月近くが経ちました。Channel Lake Frigidに一目惚れし、使えるヒーローを探してさらにIyslanderに一目惚れする所から私のFabは始まった気がします。
イラストが魅力なのは言わずもがなですが、プレイスタイルも「相手ターンにダメージを出して妨害もできる」というFabで唯一の魅力を持ったヒーローなので、ぜひ沢山の人に触れて欲しい!
という本音と、挙動の特殊性から「相手に嫌われる」という側面もあるため、この解説が対峙する時の参考にもなればいいなと思います。
今回はBlitzフォーマットを主軸にした解説となります。

初心者の方へ

Wizardというクラス

Wizardクラスの最大の特徴はArcaneによるダメージです。通常のFabはAttack actionやweaponの攻撃力でライフを削り合うゲームですがWizardはArcaneという別種のダメージが主軸になります。ArcaneのダメージはArcane Barrierのような軽減する能力によってでしか防げないため、他のクラスにArcane Barrierが付いた装備を強要できるのが最大の強みです。(Arcane Barrierはリソースを1点支払う代わりにArcaneのダメージを1点軽減する能力です。)
Wizard以外のクラスがこの能力の装備を着けようとすると本当は着けたい装備を犠牲にするしかありません。
つまりWizardは「相手に弱い装備を着けさせて戦えるクラス」となります。その特性からフォーマットによっては禁止カードがあるので注意してください。

Iyslanderというヒーロー

IyslanderはUprisingから本格参戦したヒーローで最大の特徴がFrostbite tokenです。Iyslanderは相手のターンにアーセナルから青色のnon attack actionカードをインスタントのようにプレイでき、さらにIceのカードであればFrostbite tokenを生成できます。
つまりIyslanderは「相手のターンに相手のプレイに合わせてFrostbite tokenを生成できるヒーロー」ということです。
これが妨害要素になります。
積極的にFrostbite tokenを生成し、相手の戦術を粉々にするのがこのヒーローの特徴となります。(non attack actionカードとはWizard actionやIce actionのようなAttack actionではないactionカードのことである)


Essence of Ice (あなたはIceのカードをデッキに入れてもよい)
あなたのターンでないならアーセナルにある青色のnon attack actionをインスタントかのようにプレイしてもよい。
対戦相手のターンにあなたがIceのカードをプレイした場合、その対戦相手のコントロールで対戦相手の場にFrostbite tokenを1つ生成する。

Frostbite token
カードや能力をプレイするためのコストはそれぞれ1多くなる。あなたのエンドフェイズのはじめ、もしくはカードや能力をプレイした場合、Frostbiteを破壊する。

ゲームを通しての指針

IyslanderにはGo again能力を有するカードがほとんどありません。
自分のターンで1アクション、相手のターンでアーセナルのカードから1アクションが基本になります。なので毎ターン青色のnon attack actionをアーセナルにセットすることを意識しましょう。
Iyslanderは他のヒーローに比べてアクション回数が少ないため、一手一手が非常に重要なヒーローとなります。何をプレイするのか、何を防御に使い、いつ相手を妨害するかを常に考えましょう。
しかし、そのアクション回数の少なさを補ってくれるカードがあります。
Waning Moonを自分のターン、相手のターンと使う事により、疑似的に行動回数を増やすことができます。

Waning Moon
1ターンに1度 Instant - 2コスト:2点のArcaneダメージを対象のヒーローに与える。もし対戦相手のターンなら代わりにArcaneダメージは3点になる。
この能力はあなたがnon attack actionカードをプレイしていなければ使えない。

デッキレシピ(11/16最新のもの)


先日おこなわれた世界大会の結果を受けて11/11に禁止改定がありました。
その結果Storm StridersというWizardクラスにとって優秀な装備が禁止解除された代わりにIyslanderのカードから2種類、禁止になりました。
上記のデッキレシピは禁止改定後の自分のリストになります。まだまだ試行錯誤中ですが現状は変わらず充分な強さがあると思っています。
IyslanderはWizardクラスなのでArcaneのダメージを主軸にした構築が主流でしたがここ一ヵ月ほどでは優秀なGeneric Attack actionを採用した物理と魔法の両方からダメージを狙う構築が研究されています。

Scar for Scarをプレイする時、あなたのライフが対戦相手よりも少なければ、このカードはgo againを得る。

Wounded Bullをプレイする時、あなたのライフが対戦相手よりも少なければ、このカードの攻撃力は1点増える。

Fyendal’s Fighting Spiritが攻撃または防御する時、あなたのライフが対戦相手よりも少なければ、あなたはライフを1点得る。

コンボ

Iyslanderには特定の状況下で非常に多くのダメージを出せるコンボが備わっています。コンボに必要なカードは2種類、両方ともIyslanderのSpecializationです。まず下準備としてFrost Hexを相手に貼ります。
そして相手のエンドフェイズにIce Eternalをできるだけ大きいコストでプレイします。効果の記述はややこしいですが、要約すると
「Ice Eternalで沢山Frostbiteを作ってFrost Hexでその分ダメージを与える」というコンボになります。これはFrost Hexの枚数分だけ加算されるので2枚あればダメージも2倍です。
この絡め手が他のヒーローには無い強みであり、妨害、ダメージ、コンボ、なんでもできるIyslanderのアイデンティティです。

あなたのコントロールするFrostbiteは以下の能力を持つ。「あなたのエンドフェイズのはじめに、これはあなたに1点のArcaneダメージを与える。」

Ice Fusion(このカードのプレイに際し、あなたは手札から追加でIceカードを公開してもよい。公開したならFuse以下の効果を適応する)
対象のヒーローにそのヒーローのコントロールでX個のFrostbite tokenを生成する。もしIce EternalがFuseされていたなら、対戦相手がコントロールしているFrostbiteの数だけ対戦相手にArcaneダメージを与える。

プレイガイド

ここまででIyslanderの大まかな概要は掴めたかと思います。
妨害、ダメージ、コンボ、なんでもできてしまうIyslanderは非常に強力ですが使用者にも充分な練度を要求してきます。しかし自分が考えた分だけ応えてくれるのがFabの魅力のひとつだし、Iyslanderは特に顕著なので握りがいのあるヒーローだと思っています。
プレイガイドでは実際に対戦している時の自分なりに意識していることをまとめたいと思います。正直、他のヒーローでは余り活かされない特殊な考え方が多いので参考になる部分とならない部分は個人で選択していただけるとありがたいです。

デッキメイク

勝負はデッキを作るところから始まっています。Fabは生成できるコストとカードパワーがトレードオフの関係です。レア以下のAttack actionが分かり易く赤色と比べて黄色は1点攻撃力が低く、青色はさらにもう1点低い。
つまりデッキの色配分はそのままデッキのパワーに直結します。
Iyslanderはヒーローの特性上、デッキに青色のカードをたくさん積まなければならないので「他のヒーローよりカードパワーは劣るがその分コストは潤沢に出せる」デッキになる。Blitzでは今の所、赤色or黄色が14枚(12枚)、青色が26枚(28枚)が黄金比になっていて、毎ターン、アーセナルに青色のカードをセットしつつ赤色のカードで攻める事を目的に作られています。

プレイ方針

Fabというゲームは基本的に攻めた方が強いです。
防御にカードを使うということはその分手札が減り、次のターンに攻めで使いたいカードを消費しているからです。これだけは念頭に置きましょう。
しかし、相手によっては守りから入らなければならない場合もあります。
Iyslanderに限った話ではないですが、大事なのは今自分は守り側なのか攻め側なのかを常に意識することです。自分のライフが相手より少ない前提のカードが多いので敢えて攻撃を受けるテクニックも必要になります。
細かいダメージレースをするのがこのヒーローの理想です。
Iyslanderの攻めは3種類しかありません。
①3コストAttack action 手札2枚
②non attack action + Waning Moon 手札2枚以上
③0コストAttack action + non attack action (+Waning Moon)手札3枚以上
Iyslanderが攻めようとした場合、手札二枚以上は消費しなければならないので必然的に攻める前の防御に回せるのは2枚になります。
青色のカードが常にコストに出来る前提の構築ですので赤色のカードが固まったときは諦めましょう。一応、Enlightened Strikeは手札の色関係なく使えるのでこのデッキ最強のAttack actionです。

攻めるときの考え方

Iyslanderで攻める時に意識するべきは相手の手札にあるコストの数です。
Arcaneダメージはコストを払うことでしか軽減できないので相手が攻めと守りにいくらコストを使ったのかが非常に重要です。Waning Moonで相手ターンにダメージを出す時、Storm Stridersを絡めたリーサルを狙うときは特に意識するといいでしょう。Frostbiteがコストを余計に要求してくれるので相手がFrostbiteの上から行動しようとした時がチャンスです。

守る時の考え方

攻めるときに手札を2枚使うということは逆説的に2枚は毎ターン守りに使っても攻めには差し支えないということになります。守れるライフは守りましょう。しかし、小テクとして相手の攻撃を敢えて受ける場合、アーセナルの青色のカードと絡めてWaning Moonを使って相手ターンにダメージを出しに行くことは常に選択肢として持っておきましょう。装備品は攻めに使う手札を温存できる物として攻めたい手札の時まで取って置きましょう。
Storm Stridersでのリーサルも常に選択肢に入れておきましょう。

Channel Lake Frigid 

このデッキで最強のカードです。Iyslanderだけがこのカードを2ターン、3ターンと容易に維持でき、最も上手く使う事が出来ます。相手ターンにプレイするとFrostbite tokenまで出るので次の相手の行動が2コスト重くなります。
役割としては所謂、マウントカードで、守り側から強制的に攻め側に変えてくれます。本来、守り側から入らなければならないデッキ(FaiやDashなど)に対して逆にマウントを取り返せる必殺カードなので積極的に使いたいです。ただし、Guardian等の自分よりもアクション回数が少ないヒーローに対しては使わなくても良い場合もあります。

Go again
対戦相手がカードや能力をプレイするためのコストはそれぞれ1多くなる。
Channel Ice -あなたのエンドフェイズ開始時、このカードの上にFlowカウンターを1つ置き、あなたのピッチゾーンにあるIceのカードをFlowカウンターの数だけデッキの下に好きな順番で置く。置けないならこのカードを破壊する。

各ヒーローでのプラン

現在、自分は大まかにアグロ、ミッドレンジ、コントロールの3タイプに分けてゲーム全体のプラン建てをしています。
各ヒーローがどのタイプに属するかも含めて解説します。

アグロ(Ninja,Mechanologist,Runeblade)

1ターンに10点も20点も出そうとするヒーローです。
基本的に守りから入らなければならない厳しいマッチアップですがChannel Lake Frigidが全てをひっくり返してくれます。
Frostbiteの出し所が肝心なので常にIceのカードをアーセナルに仕込むようにしましょう。無理そうなら最悪殴り合います。

ミッドレンジ(Brute,Warrior,Illusionist,Wizard)

それぞれ特有のダメージ源があるのでそれを警戒しながら戦います。
かといってノーガードで勝てる相手でも無いので基本的には細かいダメージレースを狙っていきます。予備動作としてnon attack actionで攻撃力を上げようとしてくるタイミングがあるのでそこにFrostbiteをあてると効果的です。

コントロール(Guardian,Control Dash)

最序盤からコンボを決める事だけを考えましょう。赤いカードは積極的にプレイするか防御に回してデッキを一周させ青色のカードしか残らないようにします。その間にFrost Hexをプレイし、Ice Eternalを最大火力で打ち込めば大体勝てます。しかしそのための下準備が大変なのと相手もわかってるので積極的に攻めてきます。相手が無理な攻めをしてくるようなら隙を見てStorm Stridersからリーサルを狙うことも忘れずにいましょう。

おわりに

いかがでしたでしょうか。Iyslanderは見た目通りの非常にクールなヒーローです。使い始めの頃はどうやっても勝てず、ボコボコにされ、ツンとデッキは応えてくれず散々な思いをしました。しかし、何回も使っている内にカードの役割を考えヒーローの特性が使いこなせるようになると途端に勝てるようになり、今では理想通りの安定した動きをしてくれるデレデレ娘へと変貌しました。そんなツンデレ娘のIyslanderを布教したくて今回の記事を書いた次第です。この記事で少しでもIyslander使いが増えるように、そして一日でも早くあなたのIyslanderがデレることを願って、今回は締めさせていただこうと思います。

何か質問があれば筆者Twitter(@pyromancer_mtg)またはDiscord(https://discord.gg/WFcRpkeu5X)までお願いします。
日本語Wiki(https://w.atwiki.jp/fabunofficialacademy/)も日本非公式コミュニティ(Twitter:@UnofficialJPN)の有志によって更新されていますのでよければ御覧ください。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?