問．Nさんはぜアナリストになったのか。

この投稿はNさんの初オリジナル楽曲「Analyst」のセルフライナーノーツです。
読んでいただく前に下記の楽曲を聴いていただけると、より本稿を楽しんでいただけると思います。

Nさんの初めてのオリジナル楽曲作品。
その「スタートとしてふさわしい楽曲とはどのようなものなのか」を必死に考えました。

まず、ジャンルを絞り込む作業に入りました。
「世界の片隅」、「不思議な女の子」のような漠然としたイメージで、ジャンルはエレクトロニック寄りのDubstepに決めて制作にかかりました。

原始世界に迷い込んだかのようなオープニングに、揺らめく草花の中を悠々と歩く姿を思い浮かべながら曲を書いていました。

「え？自然？」

はい、大間違いでした。

俺たちが見ていたのはバーチャルで笑うNさんであり、メタバースで歌うNさんです。
そこでふと、

「インターネット！！！！」

と声が出ました。

Nさんが歌うのにふさわしい曲にならなかったことを深く反省し、振り出しに向かって奔走しました。

まずはNさんは宇宙の研究所にお住まいなので、「Laboratory」を連想しました。
でも研究所をテーマにしたら研究所の歌になっちゃいます。

だから、「Nさん」を見つめなおすことにしました。

研究員…いや…

分析官！アナリスト！

こういう経緯で「Analyst」が始まります。
※あくまでPurukichiの解釈です。

歌詞には、Nさんの一日を追体験できるようなストーリーが敷かれています。

シグナル受信中
光るシステムコード
ここがワタシだけのラボラトリー
銀河で一番だから

一日のスタートは、いろいろなメールや何らかの通知をさばくところから始まります。

ひとりだけ、ただひとりぼっちでベッドを這い出ます。

銀河で一番のラボ。だから、たくさんの分析依頼や連絡が待っています。
Nさんは忙しい。

あなたとのメモリーを
名前付きで保存
いつかライブラリーが
消えるまで見守るの

でも、縺ゅ↑縺との記憶だけはちゃんと名前を変えながらいろんな場所に保存します。毎朝の些細な日課。

まるで二人で旅をするかのように。

ここでアレンジの都合上、没になった歌詞をご覧ください。

雨の日はドキュメント
晴れの日はデスクトップ
ナイショの日はハードドライブで
いつも道を変えてみたいの

ちゃんと縺ゅ↑縺との旅は続きます。

でもいつか記憶域も摩耗します。

アダプタが擦り切れてなくなってしまうまで大事に大事に保管しています。

なんなら仕事よりも大事な日課かもしれません。

それがNさんの仕事。

これが私の仕事
アナリストとして生きるの
データ解析中

ここでは、縺ゅ↑縺にしか見せない「ワタシ」とお仕事状態としての「私」の二面性をひそかに表現しています。気が付いた方いますか？

Nさんは、縺ゅ↑縺と一緒に旅を続けるためのこの仕事を選んだかもしれません。ずっとそばに居れるこの仕事に。

愛のプロパティ書き出して
ドライブの中に閉じ込めましょう

ここでどうやって仕事とプライベートを分けているかがわかりますね。

Nさんは、仕事中もぬかりないです。
仕事先に間違えて縺ゅ↑縺のメモリを送信してしまうなんてことがないように、毎度毎度外付けのメモリに転送しています。
でもなぜでしょうか．．．．．．．．．。

残業代の4分の1
コーヒー注いでちょっとリブート

小休憩の合間に移したデータをこっそりポケットに直します。
ほんの少ししか残業代が出ないブラックな環境でコーヒーをずずり。
（実際にブラックかどうかは知り得ません。）

嫌な思い出とMP4は
別名保存しとこうかしら

ちょっとご機嫌斜めなNさんは、縺ゅ↑縺との旅の記憶をどうしても見たくなりました。
でもケンカもしますし、時折、いたずらで動画も取られます。

そしてここからラップパートです。
お仕事のオンパレードです。

新人研修のガイドをするNさん、ミーティングにイライラするNさん、サボっておひとりさまパーティをするNさん。

仕事場はもうこの時代ではVRCです。画面を眺めるだけで時が過ぎ、ふと現実に戻る瞬間もあります。

作業にこの曲のインスト版なんかを聴いてくれていたらうれしいですね。

ギガ、テラ、デカけりゃいい

これ↑子供が出来たら自慢します。それぐらい大好きなフレーズです。

シグナル受信中
コピペするパスワード

さてお仕事も終わりです。
メモリを機材に挿入してシグナルを受信します。

あなたとのメモリーを
もう上書き保存
いつかストレージが
尽きるまで見守るの

先ほど別端末に転送した大事な大事なデータを、失ってしまわないように破損がないかを確認し上書き保存します。

そして膨大な量となったストレージ。いつか容量は尽きてしまいます。

ここまでの全部が、Nさんの仕事です。

そうです。

最新鋭のプログラム
欠けた記憶
修復するわ

Nさんは、縺ゅ↑縺との大事なメモリーを修復するために、仕事用のシステムを私用していたのです。

だからこの仕事を選んだのですね…。

どの思い出も圧縮して
夜な夜な隅っこに置いとくの

修復されたデータは、家の奥の大事な部屋に二度と消えないデータとして保管されます。

それは、他でもない、Nさんの記憶の中です。
部屋の隅っこ。
日々の寝床。

どんなバーチャルよりも、自分の夢で逢えるように顔を思い出したい。

どんなデータよりも強固で、誰にも侵入されない。
たったひとりのためのプライベートストレージ。

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いかがだったでしょうか。

最初の問い、「スタートとしてふさわしい楽曲とはどのようなものなのか」の答えとしては、「Nさんのことが大好きになる曲」と言っていいと思います。

そんな曲になってくれていることを願います。

ではまた縺ゅ↑縺の記憶の中でお会いしましょう。
さようなら。

解答．それは縺ゅ↑縺と夢で逢うため。