買良DTMプラグイン5選(FX編)

これからDTMを始める、本質情報が知りたい、という方に向けた情報です。もう持ってる人もいると思うので、先にラインナップだけ紹介します。

  1. iZotope - Ozone Advanced(←ここ重要)

  2. oeksound - soothe2

  3. Softube - Weiss Deess

  4. sonnox - Claro

  5. oeksound - spiff

あ、あと「別に買わなくてもよかったな~」ってやつも後述します。


iZotope - Ozone Advanced

超超超有名なOzoneですが、実はマスタリング以外でも使えます。StandardエディションまではOzone単体のプラグインを立ち上げ、そこにモジュールをツリーのように加えていく使い方しかできませんが、Advancedエディションになると、モジュールをプラグインとして個別に使えます

しかも、マスタリングだけでなく、様々なミックスの場面でも役立ちますし、ほかのメーカーから出ている全部入りバンドルを買うよりも安く済む場合が多いです。もちろん、資金力がある人はそれらも検討するといいと思います。

特に、Vintage LimiterImagerEqualizerは便利だと思います。Dynamic EQや、Dynamics(マルチバンドコンプ)もかなり便利だと思います。


oeksound -soothe2

Skrillexがおすすめしているので、理由は特に必要ないでしょう。

Spliceで拾ってきたギター素材などが、耳に痛い音(倍音)が多くて使いにくくて、細かなEQ制御が必要になるかと思います。その際に、soothe2を使うと、それらの耳障りな音を抑えてくれます。この効果をサプレッサーと呼んでいて、soothe2はサプレッサーの中でも特にGUI、操作性、フィードバック量の面で優秀だと言えます。

年に1回セールをしたりしなかったりするので買うタイミングが難しいところです。現時点のレートで、31,165円もしますので、各代理店でのセールを待ちましょう。狙いどころは秋のブラックフライデーセールです。半額のセールが来ることがあるので、そのタイミングで買うといいと思います。

賛否はあると思いますが、私はマスタリングにも使っています。というか、ほとんどのトラックミックスで使っています。まあ、全部か…。これがないと結構めんどい局面が多いかと思います。確実に買ってよかったと思えるのでやはりおすすめです。

よく、Gullfossとsoothe2を比較されますが処理する用途が違いますので、別物です。Gullfossは良くする、soothe2は削ることにフォーカスしているので、使ってみると違うものだということに気が付くかと思います。

ちなみに、oeksoundはオェクサウンドと読みますし、soothe2はスーズツーと読みます。


Softube - Weiss Deess

ヴァイスでぇす。
(嘘です。ディエッスです。)

マスタリングで必ず使っているものです。soothe2もディエッサーとして使うこともできますが、soothe2は自然に帯域をカットすることが苦手という弱点もあります。ある程度のダイアログを調整すれば、自然にかけることもできるかと思いますが、楽曲ごとにそれを見極める時間と、数値を絶妙に調整するめんどくささを考慮すれば、Weiss Deessを買った方が楽だと思います。

このプラグインは、Weiss EngineeringのDS1-MK3という実機のマスタリングツールボックスの中に入っているディエッサー機能をモジュールにしたものです。

透明感と汎用性が特徴で、自然にトレブルをサプレッションしてくれます。私はいつもプリセットのMaster Softnerを少しいじっています。thresholdの値を少し軽くしています。皆さんもやってみてください。

ボーカルのミックスバスにも使えますね。soothe2を挿すこともありますが、ボーカルさんによって使い分けています。Destresserなどのコンプレッサーを使って処理した際にはWeiss Deessを使うと、soothe2特有の削りすぎ問題を解決できる気がします。ボーカルのミックスの場合は2バンド使うことが多いですね。


sonnox - Claro

皆さんのDAWソフトに付属しているEQよりもはるかに高性能なEQです。しかし、EQはミックスの中で最も音質に影響を与えるプラグインですので、一概にClaroを買うことが最善策とは言い切れません。バンド数だけで比較すると別製品のKIRCHHOFF-EQがありますが、音質の違いは限りなくないに等しいと思います。高価な高性能リニアフェーズEQを買う勇気がないという方はClaroから始めてもいいのではないでしょうか。セール時は5000円を下回ることもありますので、タイミングを見計らって買うとよいと思います。

KIRCHHOFF-EQの場合は、EQのフィルタータイプを選ぶことができますが、正直そこまで電子音楽で必要になってくるかどうかは個人お好みかと思います。そこまでこだわりたい人はKIRCHHOFF-EQ、EQの機能を使えたら質感にこだわりはない場合はClaroを買うといいと思います。

現時点(2024年3月19日時点)では、KIRCHHOFF-EQがセール中です。検討してみてはいかがでしょうか。それでもセール中のClaroの方が安いです。どっちを買うか自分の目で見極めて買いましょう。


oeksound - spiff

Purukichiの音楽の中で重要視しているのは、音の鋭さとリズムです。青春をドラムの練習に費やしたPurukichiにとって、この考え方は切っても切れないものです。これは皆さんの中でも重要な課題点なのではないでしょうか。もっと音数を減らしてシンプルかつかっこよく仕上げたいという質問をよくいただきます。その答えはトランジェントにあります。

確かにトランジェントはKiloheartsのTransient shaperやDisperserを使って制御することもできます。しかし、本当に必要なDynamic EQの機能が備わっていません。一方spiffではEQのようにトランジェントをコントロールでき、その上、サウンドの特徴に合わせて、ブースト帯域をある程度自動で検出してくれます。

アタックの重さを表現するためには低音に近い音帯域を、アタックのタイミングに合わせてブーストすることで表現できます。これをDynamicEQでいちいちやるのもありですが、楽なのと、便利なのと、GUIの見やすさでspiffを買いました。人によっては買う価値があったと思い込む必要もあるかもしれません。でもPurukichiはかなり重宝しています。

特にパーカッションセクションでは何度も使います。Kickなんかに置くとかなり効果を実感できるかと思います。

使い方のコツは、高音ではなく、中音域をブーストすることです。トランジェントは高温にアタック音が詰まっていると思われがちですが、700Hzから800Hzをブーストすることでよりクリアでパツパツしたサウンドを得られることができます。ドラムのスティックを選ぶ際に硬さによくこだわりました。

・ロック ⇀ オーク ⇀ 重厚で密な繊維 ⇀ 中音域に重心
・クラシック ⇀ メープル ⇀ 繊細で柔軟な繊維 ⇀ 高音域に重心

このように楽曲に応じて素材を分けていました。この考えた方もDTMに応用できると思います。様々な音をオークで鳴らしたような重厚な音にミックスすれば、単音で目立つ音が作れるかもしれません。これをターゲットにサンプルをレイヤーしてみるのでもいいですし、一つのサンプルをspiffで処理してパツパツに仕上げるのもいいと思います。


番外編:不要かもなやつ

さて、ここからは買わなくてもよかったプラグインを紹介します。
理由は簡潔にしますので、皆さんは一度デモを落としてみたり、実際に使っている人に意見を聴いてみてください。あくまでPurukichi個人の意見ということで。

Weiss Compressor Limiter
理由:Weissの名前で買ったけど、質感がEDM向きではなかったし、AOMのNuCompressorで事足りるから。

Cytomic - The Glue
理由:AnalogObsessionのBUSTERse(実質無料)で代用できるから。

Waves 各バンドル
理由:最近のDAW付属FXはめちゃくちゃ優秀で、基本的な機能はほぼ備わっているし、何かを買わないといけない場合は少ない。その都度個別に買えばいいと思った。

BABY Audio - Crystalline
理由:見た目で買ったけど、質感は人を選ぶし、音もそんなに良くない気がする。それならRaum使うかな~って感じ。

Ableton - Live Suite
理由:StudioOneに慣れてるし、困ってない。DAWは一つで十分。


あとがき

無料で使えるものが意外と優秀だったりするし、あまりお金使わなくてもいいのかもしれません。でも、プラグインによって個性の違いがあったり、狙いや意図があったりすることも事実です。
今回ご紹介したオススメプラグインはその中でも、みんなが確実に使ったほうがいいよというラインのものです。

ニッチな用途でしか使わないプラグインとかNANIこれエッ⁉なプラグインもあります。ストレス発散の手段の一つとしてプラグイン購入もあっていいと思います。

とはいえ、プラグインはしっかり見極めて買いましょう。「セールしているから買う」ではなく、「ほしいものがセールしている」と思うことを心掛けましょう。

ほなね~。

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