カラオケ動画制作者目線で4k動画編集と再生を試してみたぞ

(からの動画再生時のノートPCの発熱対策)

4kソースの映像に触れる機会があったので、4kの動画編集をしてみた。
(こちらの記事では https://youtu.be/avTr6OfLfGc?si=D10u1o7PdA01AO_C  で公開されている動画を使用しています)

環境について

編集PC環境

  • CPU : AMD Ryzen 3700X

  • メモリ : 128GB (32GB x 4)

  • GPU : Nvidia GeForce RTX 3080

5年前のCPUと4年前のGPUの組み合わせ。

2024年9月にPCを新しくするつもりだけど、新しくする前のPCです。

元動画の形式

解像度:4k (3840x2160)
コンテナ : mp4
映像codec : vp09
音声codec : Opus
フレームレート : 30fps

編集編

aviutl

元動画を読めない。

https://github.com/Mr-Ojii/L-SMASH-Works-Auto-Builds/releases 
ここから、L-SMASH Works のAviutlのinput plugin を r1129 にしてみたものの、aviutlでcodecがvp09のものを読ませることができなかった。
codecが、avc1やHEVC、さらにyoutube最高画質のav1形式の4k動画でもaviutlに読ませることができたので、vp09は鬼門なのかもしれない。

DaVinci Resolve

自分周辺の界隈で一番使われていそうな「aviutl」が使えなかったので、自分がメインで使っている「DaVinci Resolve」で試してみる。(どっちも無料のソフトだし)

・Davinci Resilve のバージョン : 18.6 Studio (つい有償版を買ってしまったが無償版にある機能しか使ってない)

  • 編集画面の操作

サクサク動いた。もっとカクついたりするかと思ったけど意外だった。

なお、編集プレビュー中の負荷はこんな感じで、全然余裕があった。

  • エンコード時間

3分36秒の動画書き出しにかかった時間は1分4秒。2k動画の時とそんな変わらない印象。GeForceのハードウェアエンコードで動作してると思う。

ニコカラメーカー3

ニコカラメーカー3で「文字単位フェード」使っているプロジェクトのプレビューは「描画品質:中」であれば、止まったりカクついたりせず普通に再生できた。「描画品質:高」は厳しかった。

NVEncCによる最終エンコード(with字幕焼き付け)

動作は大丈夫。Avisynthで透過PNGを焼き付ける処理が入っているので、全力でCPUが回って遅い。(約30分かかった)

できたファイル。

490MB、ファイルデカいっ!
普段の2k動画ではqvbrオプションで指定している映像品質値を26にしているものを、ファイルが大きくなりそうなので30にしてもまだデカかった。
(エンコードオプションとファイルサイズと画質の話は、この記事の話題と外れるので 別の記事に書いといた。 https://note.com/pure_crab3639/n/n9dce92175e2e  )

ちなみに、今回の約3GBの3分36秒の動画をAvisynthとか通さずに素でエンコードすると1分2秒で完了した。

その際のPCの負荷はこのようにGPU全力

再生編

作成した4k動画が、再生できるか確認する。

環境

以下のようにそこそこ重そうな環境で再生してみる。

  • 再生する動画 : 上で作成した4k 30fps HEVC(h265),490MBの動画。USB外付けSSDに設置。

  • 拡張ディスプレイ

  • 拡大縮小レイアウト 「100%」

  • モニター設定:4k(3840x2160)60フレーム

  • 動画 Player : MPC-BE 以下の設定

-- バージョン ; 1.7.3
-- ビデオレンダラー : MPC Video Renderer

-- 全画面表示

-- 外部フィルター Easy Key Changer, LAV Audio Decoder, ffdshow Audio Processor

-- ウェブインタフェース ポート13579 で待機


  • 裏で動かすアプリ

    1.  xampp

    2. ゆっこビュー2

    3. ゆかりすたー 4 NEBULA (リスト生成中の状態で再生)

    4. chromeブラウザ

    5. タスクマネージャー

  • 簡易キーチェンジャーで キー+1 で再生

  • 再生は1回だけでなく何度も再生して確認

  • 過酷な環境再現のため、室温 約30℃、(夏にエアコンを付けずに実施)

再生確認

以下、2つのノートPCで再生確認する。

1つ目

  • Lenovo ThinkPad A285

CPUは 「Ryzen 7 PRO 2700U」GPUはオンボード メモリは16GB
2018年発売のノートパソコンでもう6年前のもの。さすがにこれより古いPCは動画再生用にしないほうがいいと思う。。。

https://www.lenovo.com/jp/ja/p/laptops/thinkpad/thinkpad-a-series/a285/22tp2taa285

★ 目視確認
見た感じカクカクすることなく、綺麗に再生できた。
自宅のTVの120fpsフレーム補完も効いて普通以上にぬるぬるに見える。
ってか、4KTVで4kソースの映像をみるとすんごい綺麗だね。

★ 再生統計情報確認
MPC-BEで表示できる再生統計情報を確認

フレームのスキップもフェイルも0であることが確認できたので、カクつきなく再生できたみたい。

★再生中の負荷確認

CPUもGPUも余裕がありそう。

2つ目

  • OneMix4

CPUは 「Core i5 1130G7」GPUはオンボード メモリは16GB
2021年発売の小型ノートPC。
Intel 第11世代Core CPU。動画再生能力的にはオーバースペックのはず

★ 再生確認
おや?時々再生がカクつくな。
再生統計情報

65フレーム程落ちてる。
再生中にPCの温度センサーを見てみる。

CPUが100℃。これはダメだ。

ファンを高速モードにして、底面を浮かせてみた。

ダメだった。

CPUが熱すぎるというのなら、CPUが全力で動かないようにすればいいんじゃね?ってことで、電源オプションでCPUが半分のパワーしか出せないようにしてみる。

この設定で底面を浮かすのをやめ、ファンも通常に戻して再び再生確認。
その結果、温度は70℃台に収まり。フレーム落ちもなくなった!ビンゴだっ!

CPUパワー50%はやりすぎかもしれないけど、動画再生にCPUはほぼ使わないので別にいいかな?

まとめ

  • 4k動画の編集はPCの性能次第だけど、4~5年前のPCでもできる。

  • 4k動画の再生は6年前のPCでもできるんで
    https://docs.google.com/presentation/d/1Xq5fcMT7HXMWrTywsTLnycZZIQ-F1ZLtGv9kualAPq8/edit?usp=sharing  
    ここに以前書いた対策は何もしなくていい。MPC-BEのビデオレンダラーを「MPC Video Renderer」にするのは必須だと思う。
    再生できるかの問題は性能よりも熱対策。

  • 4k動画は関係ないところだけど、PCの発熱(排熱性能)が動画再生に大きく影響する。

  • 発熱対策の最終手段かつかなり有効なのはCPUパワー制限

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