287.精一杯暮らそう

お看取り…。皆さんはあまりご縁がないかもしれないが、私は友達のドクターが訪問介護と、介護施設を運営しており、(業務はすこぶる順調で、それこそ、友達の方が死にそうなほど忙しいのだが〜)
よくこの話をしていた。
スポーツの先生としては、万が一に備えては1/100の確率で起きる。また、お看取りをお迎えになる側の生徒さんも含めれば1/10となる。だからこそ、様々なことを元気なうちにしてよ!と思うし、しようと思う。

人は必ずいつかは虹の橋を渡る。赤ちゃんとしてこの世に生を受け生まれてくることだって、とても大変だ。人のお世話にならねば何一つできない。
旅立つ時だって同じだ。

前原の(私の実家、どちらかというと母の実家なので川崎)お約束事は、お出かけの時は綺麗なパンツを履きなさい。なのだ。
どなたかと同じタイミングで、災害や事故などで病院に運ばれて自分が患者となった時に、汚いよりは綺麗な方が診てあげたいと思ってもらえるから、ぼろぼろの汚いものを身につけているよりは、少しでも清潔に。明治生まれ、戦火を私の母を含む4人の子供と生きた祖母(私は全く覚えていないが)の話だ。
まぁ、外にでたら、きちんとしなさい。という意味だろうとは思うけど。

だからこそ、今日を今をこの瞬間を後悔しないようにと私は考えている。
明日やろうはばかやろう!が合言葉だ。

松田の家で認知症の義理母を見ていた時も、家族はちゃんとしろ!しっかりして!ダメじゃない!が多かった。でも、私はお友達の影響で、どうなるか?を知っていたし、ワン友にとても恵まれたのでたくさん教わっていた。
(当時は私はジャックラッセルテリアを飼っていてルナちゃんの愛想が底抜けで、お友達が、たーくさんいた。完全アウェイの松田家で唯一の救いだった。今私からは離れ、彼女が旅立ってもう随分経つ。)

とてもとても冷酷なことを言うが、辛いことや悲しいこと、その人と代わってあげることはできないのだ。その人にはその人の事情で、今を一生懸命に生きている。それが終わりに向かっていたとしても。

私にも、私の人生があり、お手伝いはしても、依存や強要はしてはならないと思っている。
私の幸せがあって初めて周りも幸せになれるし、幸せにしてあげられる。だからこそ、'私'の元気チャージを100%に、120%にして、お困りの方に分けてあげられるような、そんな状態でい続けたい。

昨日夫がスライサーで人参シリシリの準備中に親指を怪我してしまい、ボタンがはめられない、靴下が履きにくい、痛い痛い、なんやかんやといっていた。

帰りの遅い私のためにご飯を作っていてそうなったのだが。仁美さんのせいだ!とあと1週間は言うだろう。でもこちらは、こんにちは くらいに流している。そこを気に病んでも、早く帰宅すべく仕事を断る必要もないと私は考えている。私には私の、彼には彼の暮らしがあるからだ。そこは負けずに曲げないつもりだ。

互いにできることをして、互いの存在のありがたさを理解し、力を合わせる。旅立つ時はありがとう、楽しかったよといってバイバイ。それだけだと思っている。未練を残さないように、精一杯真摯に向き合え!と思っている。

生きていれば、嫌なことなど星の数ほどある。嫌だと思ってそうみれば、なんぼでも嫌になれる。無限だ。
でも、そんな嫌なことを感じるのだって、生きているからで、
死ぬことに比べたらかすり傷だ。
嫌だ!と捉えれば面白くないし、辛いし、結局嫌のループからは抜けられない。

その昔なんでもポジティブに言い換えてみようゲームをしていたことがある。
仕事柄、人に関わるので、基本否定系での会話が生徒さん側から発せられる。それはどうしたって仕方ないことだ。
だからこそ、会話の流れに乗りながら、瞬時に良い流れに切り替える必要があり、気の利いたことや褒めることを見つけて、ぽん!と言える必要がある。その瞬発力を鍛えるために行っていたこと。

例えば

背が小さい→小回りが効いていいですね。
ここが痛い→自分を大切に扱わず、間違った動作をしている証拠だから、良くなるチャンスですよ。どうされたのですか?
あれができない→こういうふうに考えてみては?
わかんない→わかろうとしなくていいですよ。どんな感じがしますか?動かしてみましょう!

彼女達に変わって私が上手に泳いであげることはできない。
彼女達が、自分の力で成し遂げなければ、意味がない。
どのように歩ませてあげれば、より快適に様々なことに気がつけるか。日々それとの戦いだ。

昨日のレッスンで、初期メンバーの1人が膝の変形で歩けなくなり今はホームに入っているとの連絡があった。90歳近いが頭もしゃっきり。もう泳げけなってしまったね。と今80歳の生徒さんと話していた。昔は世界大会で海外に頻繁に行っていた。観光を含めて行ったことがない国がないくらいの方だ。

同じ年代の初期メンバーで、ご主人が虹の橋を渡って傷心の方もいらっしゃる。
水泳の仲間が心配して、外に出てきたくなったら一緒に泳ごうねと、声をかけ続けているのだ。

YouTubeさんが、私にこれをお勧めしてきて、長ーい話となってしまった。
いけない、いけない。

夏越しの祓を終えて。
暑いのでいつもより、色々とテンポが下がる。ありがたいことに今週は休館日が重なるので多少楽ができる。
5分も休めば復活する。いつも信号を走って間に合わせるが、今は行き交う車や人を見ることにして信号待ち休憩としている。
無理をしない時はもっとゆったりと流れる時を楽しもうと思う。

心身共に元気に生きていられる時間、実はとっても少ないんだよ。

元気印のひとみんより、愛を込めて。


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