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145.過去から未来へ、負から加へ

過去から未来へ、負から加へ

ホームベーカリーでふすまパンを作っている。
さっき仕事帰りに恵比寿アトレの富澤商店さんに寄り、材料を買いウキウキと帰宅した。

先日、あ、そうだ、ふすまパンが食べたい!と思い立って、何年振りかの秘密納戸を整理して発掘して、洗って掃除して色白のその子は現在、色黒の炊飯器の横で恥ずかしげに鎮座している。現在コネ作業中だ。

持ち主は、先程張り切って材料をいれ、羽(かき混ぜるのに必須)を忘れて、あれ?いつまでも粉だぞ?!あ、………

そして無事仕切り直しだ。

低糖質の粉であるふすま粉。
ブランと言えば聞き馴染みもあるかな?
グルテンもないのでグルテンアレルギーやパフォーマンスがいまひとつ伸びないなどの方には、ちょっとでいいから試してもらいたい。

栄養価も高い
(鉄分やカルシウム、マグネシウム、亜鉛などの栄養成分)
または、
ケトン体の管理がしたい方(糖質の管理)にはおすすめ。

ふすまに含まれる不溶性食物繊維は、腸内環境を整え、中性脂肪の増加を防ぐ。

私の仲間が難病になってしまい、奥様からこの作り方を聞いたのがもうかれこれ5,6年前…。

これを食べていた頃は、食事は買ってくるなど言語道断、野菜中心で乳製品はだめ、肉もほどほど、玄米を土鍋で炊いて、味噌汁は、夜から昆布だしをとる、海藻をたっぷり摂って、全部自炊で何が入っているか分からないとダメ。添加物などこの世の敵。時間がないなら早起きして家事の効率を上げて食事を作る!と

そんな肩肘張った暮らしが、体を硬くして、体調を悪化させ心を固くさせ、どことなく食べる為に生きるところがあり、恐ろしいほどの悲壮感であった。

せっかく作ったし…とドカ食いも頻繁だったし、何をもって健康であるのか、むしろ完全に見失っていた。

自慢してはいけないが今は食事量を減らして、その分隙間時間にちょっと食べて、仕事などをしており、食事に対する労力を断捨離ではないが9割減らした。コンビニのポイントもそこそこ貯まった。私からすればありえない…と思うほどの変化だ。

ランチを食べようとすると、時間がないだ、場所がないだと文句ばかりだったが、いや、いらない!となれば、心が軽くなった。

今思えば当時は果糖中毒の本を必死に読んで覚え、あれがよい、これがよいとやっていた。

これから焼き上がるふすまパンとの再会。

我が家は夫が料理担当で買い物なども含め、頑張ってくれている。
そのおかげで料理関係の家事9割減と、かけがえのない健康を手に入れることができた。
夫はストレス発散が料理であり、仕事が忙しいと出来合いのものや、もちろんの外食もするが、基本的には家具の組み立てや分解をはじめとする創作活動が好きで、便利な材料も、便利グッズもたくさん持っている上にたいへん器用なので、労せず美味しいものを作って食べる暮らしが続いている。


思い返せば…
そんな昔の自分では軽やかな風に乗るような暮らしは出来なかったであろう。

1斤(の原材料費)は、大体700円。
街の高級食パンと大差ない、このどこからどう見ても素朴なふすまパンが、
過去から変わって元気に泳げている自分に対しての最高のご褒美になるに違いない。

パン作りも習った。
発酵させる為にも酵母を作るところから習った。信用できる農家さんから買って、完全に安全な材料だけを使って、自宅の鶏の卵を使ったパンを作ったこともある。

そのための労力を考えると、普通に暮らしていてはやはり難しい。食べる為に必死になっていた。

今の方が仕事の稼ぎが良い。
昔の方が稼ぎが悪いし時間的拘束も凄まじかった。

私がしたいことは、
日向ぼっこと、昼寝。
大好きなお仕事もある。

何が健康かな…と思う。
まずは心が明るく前向きで楽しいこと。
十分に寝られること。ほどほど食べられること。

他国では、命すら危うい。
明日目が開くとは限らない。

この日本で、ふすま粉買って大喜びしているだなんて、ほんとにほんとうに幸せだ。

何を食べる、何を食べないではなく、もう沢山の食べ物もいらない。着々と日々を重ね、命を繋げられていることが、何より幸せだ。

だからこそ、今自分に問いたい。

これから、どうしたいんだ?と。


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