93. 虚領頂頸

虚領頂頸

最近マイブームの太極拳のお勉強。20年前にスタジオレッスンであっち向きこっち向き、息はいつ吸うの?足がもつれて先生の軽やかさとは無縁で、この方の真ん中の軸ってなんだろう。と感じたことがあった。

まだまだ学び始めで、生意気いえた立場にはないが、首の力を抜いて体の中に(存在している)(果物の種みたいに思っているが)「ある」軸を意識しなさいということらしい。

頭の置き方ひとつ、やってみると、結構大変。百会を引き上げて、これひとつでも、いかに歪んで無理な姿勢をとっているか、心洗われる。
逆に出来ていると、身体中心地よい。
一つ分かれば他もわかるというのはこのことで肩肘を落とすことも、肋骨を下げることも、下丹田にも力が入る。
筋肉の緊張もちょうど良く緩み、筋も通って血も気も流れる気がする。脱力の指導の盲点だったかもしれない。力が抜けた感覚をもっと伝えれば、すーっと通る感じも伝わるのか…

運動の先生として、こんなこともまともに伝えられないのかと悔しくて仕方ないし、それを伝えたいので勉強しているわけだが、学んでいて思ったことが何個かある。

先生と生徒という関係で考えていくと分かりやすいのかなーと。中国系の説明って結構明確ではっきりしている。拳の位置、向き、この形にする意味、一つの単語を学んでも、奥が深く、本当に極めるまで何年かかるやらと感じてしまうが、ずーっと疑問に思っていたことが解決されているので、毎日悩みの頭痛と解決のHappyが大忙しだ。

野馬分髪
白鶴亮翅
楼膝拗歩
手揮琵琶
倒巻肱
左攬雀尾
右攬雀尾
…まだまだ続くが、
前に進んだり後ろに下がったり重心を移動させたり、中心を揃えたり正中線を守ったり。基礎ができればゆらぐことなどないはずなのに。手足の動作に振り回されて、日常もそう。見直すべきは私の心なのかなと。

今朝は(昨日11/12)クラブの近くの最近お気に入りのカフェでコーヒータイム。太極拳を始める前は、時間に追われて、てんやわんやしていたが。今はこのひと時をどこまでリラックス出来るか、気を下丹田に静めて、内側では動きである百会を引き上げて肘を下げ腰を落ち着かせることができるか、そんなことに興味がある。
昨日のクラスで肘の使い方を話したら、案外スッと通じた。背泳ぎで説明するとわからないらしい。ここが私の指導側の今月の課題となりそうだ。

ひとまず大好きな攬雀尾の掤(ポン)、擠(ジー)、履(リー)、按(アン)を楽しもうと思う。

自分を守って相手を敬う心、それを持って取り組むとなれば相手を傷つけずに自分を守り、それを貫けば相手の体と当たる場所が変化するし、力の出方も変わり、よって、指導でみなさんが誤解する点の理解にも繋がりそうだ。
戦わないこと、それが一番の太平である。
武術ってすごい学問だ!
健康体操だと思って始めた太極拳、良いご縁が、老後の楽しみとなりそうだ。YouTubeで、中国語で教えてくださる先生についついるので、過去に学んだ中医学や陰陽、はてさて、昨日は大の苦手な鍼灸師試験の経絡の基礎を見直した。昔の人ってほんとよく見つけたよな…と思う。手の太陰肺経、手の陽明大腸経、ま、ぼちぼちいこう。ここも、覚え方や意味がネットで出てきた。良い時代になったなぁ…

くるくると巡る。良い言葉だ。

心地よく吹く風のように。水も押せることをつたえられたならば、きっと気持ちいいなぁ。

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