97.顔が晴れる

顔が晴れる

最近、高校の恩師の話や昔お世話になった方がこんなこと言っていたなぁをよく思い出す。

高校の恩師の先生は学年主任で、社会科の先生で、日本史が恐ろしく得意。茨城県の取手の大金持ちのお家の方で事業もしていたようだった。日本史の人物や事件の話は、親戚間のお家事情だと思ってみたら覚えられるよと教えてくださった。昔の人だって今の人と同じ人間で、世が便利になろうとも、心はそんなに変わらないものだ。生きるという命題にかけてヤキモチも好き嫌いもあったでしょう。と。

その方は大変なる人格者で、多くのことを教えてくださった。恐ろしく怖いことでも有名だったが、大好きだった。学校にはたまにしかいけなかったので行くと、勉強どうだ?と聞いてくださって、分からないことがあるなら先生達のところに教えてくださいって行きなさいとおっしゃってくれていた。
職員室に行くと片っ端から呼ばれて、今度の中間のポイントはここだから、ここまでやっておきなさい、ここは大事ですをズラーッとおっしゃっていただけたので、3ヶ月分を10日で学べて本当に有り難かった。

トップに立った人が誰かから習おうと思ったってそれ以上は空しかないんだぞ。自分で考えなさい。主任は、私が高一の時に教えてくださった。鉛筆に喩えて教えてくださった。

勉強する時間をどうやって確保するかも、よく授業中に話してくれた。それはこうだった。あなたのお勉強は机に向かわないとできないんですか?歩いている時に考えたり、整理したり、想像したりできませんか?もちろん本を読んだりするのは電車など椅子に座ればやりやすいが。出来ないと言い訳するなと教えてくれた。出来る工夫をしなさい。

今日書きたい内容は、楽しいことを一生懸命やりましょうってことだ。私は水泳の先生なので、泳ぎに来た方に楽しいと思ってもらって帰ってくれればそれで良い。楽しいは人によって違う。痛いのが痛くなくなれば楽しいのも一つ。出来るようになることが楽しいのもひとつ。友達とワイワイが好きな方、煽てられたら嬉しい方、学んだことをご披露するのが楽しい方、競うのが好きな方もいる。

楽しいかどうかは、自分にしかわからない。
やりやすいやり方は人によって違う。

顔がパーっと晴れるような、そんな元気を与えられるように、また横道にそれた時に、その道にお付き合いして、納得して良き方に導いていけるよう、私も顔晴っていこうと思う。


余談だが
顔が晴れると言ってくれたのは仲間コーチである。ご本人はそんなに上手く泳げないが、私の好きな平泳ぎの選手を育てたコーチだ。オーストラリアにコーチ留学した方であるが、処世術が苦手で。
そんなふうに多くの方から支えられて今まできた。

くだらない世俗に流されないように、水泳の楽しみ方をお見せしたいなぁ

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