94.静と動

静と動

いよいよ生徒さん達が出る大会も近づいてきて、相談内容もより実践に近づいてきたので太極拳から得た話を水泳に落とし込んで書いてみようかなと…

今朝はスプリント(短距離を早く泳ぐコツ)について聞かれた。彼女は肩と首に直ぐ力が入り、手が回せないという問題に直面しており、私が見ている中では相当よくなってきたが、いざレース、いざよーいドン言われるとダメみたいで、その方法のご相談だった。

そもそも、車や物体が最初から最高速度はあり得ないのだが、どうもそれをしようとすることや、頭がとっちらかってしまって、冷静さをスタート台に置いて出て行ってしまう。

この2点は私がいうまでもなく、みなさん分かっているけど出来ないからどうしよう…と困っている。

じゃあ徐々にあげれば良いじゃん!
これをビルドアップというが、そのビルドアップの作り方を、そもそも、どの体の位置でどの部分を使って、連続動作のどこで切り替えて力が出ているのか?の力を入れる場所やタイミングやその方法の話が15分、練習が30分通し練習の中に冷静さを作るためのメソッド(動作に落とし込んでいる)が15分って感じにした。

多くの方に対してこうしよう!と一言で言うことは避けたい。感じ方や考え方はそれぞれなので。だから本を出さない、動画も普段から担当できる方のみにお見せする。それは誤解されるとその撤回に時間がかかることと、正しく伝わらなければ意味がないと思うので、なかなか楽しくも、難しくも、時に正しいを見失ってしまうが…

気持ちの持ちようの部分は共通だろうから書いてみたいと思うが、頭の中ではボールに乗っかるイメージで、心はそのボールの中心に向かう力とここに乗せるに一点集中。

それを、肋骨な腰骨を使って素早く切り替えていき、手足が動く様子を楽しく眺めている感じだ。

なかなか、思うほど上手くいかないけれど、意識して浮遊感を捕まえにいき、優しいタッチで水と触れる。ぼーっとする、自分の中で更に中に向かう力を捕まえようとする。そんな感じだろうか。

内側に向かう力と開いていく力、この両方が両立して出ている。

ぐるっと回って初めに戻る。
春夏秋冬に例えれば、巡ることは分かるはずなのだが。水泳ならば最初は頑張らないのでフワフワポカポカを楽しんでいて、初夏をがんばり、夏をやり過ごし秋に入るところでバランスが崩れるので立て直して穏やかに冬に入る。

つまり頑張るところはとても少なく、あとはバランスをとっているか、次の動作に繋いでいるだけ。

しょっか、しょっか…
お後がよろしいようで…………汗

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