西洋占星術質問箱セレクション9
☆太陽を生きる、って?
「熱く」「輝く」「不動の中心」が太陽です。
「熱」は血の巡りを良くして元気をくれますね。だからひとつには、まず「これをしていると心身ともにわたしはとても元気だ!」ということを見つけること。
また「輝く」というのは「目立つ」「突出する」ということです。「群れの中に紛れた地味な代わりのきく自分」から「代わりのきかない自分だけの特別な力を強く表現できる自分」へと脱皮しなければなりません。太陽はそのための「試練」を乗り越えてより輝きを増します。そしてその試練を乗り越えるためには、自らを未来へと力強く牽引する「信念、理想、または目標や目的意識」が必要ですね。この「信念、理想、目標」というものがあるか、またこれをどうやって、どこまで追求して生き続けられるのか、それが太陽を生きるということに関しては重要です。つまり「より輝きたい」「成長していきたい」という意志があるのか、というところです。
変わらずに元気に輝けたらなら、いや、充分輝けないとしても、向上心を持って輝こうとし続けたのなら、そこには他の人たちも集まってきます。何故なら人は誰しも生き生きと生きるために「熱と光」を欲するからです。
つまりその熱と輝きを放つことで「他者をも生かすことができる」と証明すること。力を「受け取る側」ではなく、自分が「力を放ち、周囲へ与える側」に立てているのだと実感すること。それもまた、太陽を生かして生きているのか否か、ということに深く関わっています。
☆運勢がいいとか上向きとか、そんな言葉
上向きも下向きも、良いも悪いも、突き詰めて言えばそんなものは無いのですよ。星はただ回転して、生成と消滅を繰り返してるだけなんで。「上向き」だ、とか「良い」、とかいうのは、そう言っといたほうがなんか気持ち良いし、気持ち良くさせて人気も出るからです笑。それに、そもそもメディアに乗る12星座占いなどは星の動きの個別具体的な影響(これを詳しく知るためには、個人鑑定などを受ける必要があるでしょう)などは語っておらず部分的に語っているだけなので、あまり真に受け過ぎない方が良いかと。
本来、自然現象に良いも悪いも上向きも下向きもないものです。ただ、味わいの差異はあります。
表層ばかり切り取った短絡的な価値付けと大雑把な言葉は、感覚に解像度の悪いメガネをかけさせてしまいます。「上向き下向き、良い悪い」などという切り分け方からはこぼれ落ちてしまうような、日常の中にある味わいの微妙な差異がたくさあるのに、それを感じ取れなくさせてしまいます。
他人の大雑把な言葉による大雑把な意味づけなんかとりあえず無視して、上向きとも下向きとも言い難い、良い悪いとも言い難い、日々受け取る物事の味わいの中にある微妙な差異を感じとって楽しんでください。
☆ホロスコープでより良いデートを
というより、その人と好相性の(または何らかの衝撃を与えてくれそうな)相性の監督や作曲者を選べば良いんだと思いますよ。
監督や作曲者のホロスコープを出してみて、その太陽や金星や月、または木星が、デートしたい人の金星に合や180度(ソフトアスペクトでも良し)になっているものなどは無難ではないでしょうか。
その他の部分も何かと刺激している相性ならなおよしですが、この場合メインはやはり「金星」へのアスペクトが豊かであるか、だと思います。
で、デートの日はもちろん、トランジット月とトランジット金星同士がアスペクト(合やソフトアスペクトが良い)している日を選んでください(そして月が土星とか火星ににハードアスペクトしにいく日とかはなるべく避けてください)同時に彼女自身の金星に何らかの天体が良い刺激を与えている日、とかならばなおよしです。
☆サビアンシンボルの学び方、楽しみ方
一つ一つのシンボルの意味を独立して考えるのではなく、背景に流れるストーリーを捉えることですかね。または180度同士のシンボルを並べて、その鏡合わせの関係性をとらえてみるのも良いです。前後の2、3度の流れ、それから180度向かいのシンボルとの関連性を常に意識してみると深みが味わえて面白いかと思います。
Blain BoveeのThe Sabian Symbols & Astrological Analysisという本は個人的によく参考にします(松村先生の本も良いんですが、度数によっては解釈が微妙だったり「?」な部分もある気がします)
例えば牡羊座17度「2人のしかめつらした独身女性 (Two prim spinsters)」これ松村本の解釈を読んでも正直「?」でした。しかしBlainBoveeの本では、spinster(独身女性)の語源は「糸紡ぎ(spin)している女性」だ、というところまでさかのぼって、この2人はつまり糸を紡いでいる、しかも、span(spinからの派生)するため、つまり「ある点からある点をかけ橋するために」そうしているのだ、と解釈を敷衍します。してみると、なるほど、続く18度「空っぽのハンモック」19度「魔法のじゅうたん」と、ストーリー展開がすんなりつかめますよね。つまり2人の女性が「糸を紡いで」「ハンモック(2つのポール間を架け橋しています)」を作った、そしてそれが「空飛ぶじゅうたん」になった、というわけです。こういう風にストーリー展開をとらえると、成長物語のように読めて面白いし、象徴の含みも豊かに読めてきます。
しかしまあ、それぞれの象徴をどうとらえ、どう解釈するかは、かっちりとは決まってはいないです。そこは読み解く人それぞれの分析力やイマジネーションにもよると思います。
西洋占星術の講座、ホロスコープやタロットを用いての個人鑑定も行っています。情報発信は主にTwitterより
一樹 (@puntukuta)
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