おばあちゃんのはなし 10

「入院」

 おばあちゃんが入院した。

 発熱で受診をしたらしいが、なにか菌が入ったとのことで急遽。
抗生物質の点滴で様子を見ているが、あまり良くなっていないらしい。
家族が行けば普通に話をして、薬のせいか眠いらしく常にウトウトして
体に痛みはないらしい。
医者が「こんなに元気なのが不思議なくらい」というほどに、おばあちゃん自身は落ち着いている。

 超高齢だし、何があってもおかしくない。
痛みを我慢しながら急激な回復をするよりは、ゆっくり時間をかけて回復してほしい。最悪回復をしていかないのだとしても苦しい思いはさせたくないな。

(2009.3.3の記事転載)

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 おばあちゃんは過去に脳梗塞で一度入院したのみで、それも90歳を超えてからだったと思う。それまでは風邪をひいて寝込むという事もほとんどなく、いつでも丈夫で家事をしていた記憶がある。
 脳梗塞後も多少介護の手が必要になったものの、食欲もあり出にくかった言葉も出るようになり、話すこともしっかりしていてずっと落ち着いて生活していたので、この時に初めて「おばあちゃんがいなくなるかも」という事を意識した記憶があります。
 それがとても怖かったのです。

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