おばあちゃんのはなし 2

「砂肝」

働く母に代って家事一切をやっていたおばあちゃん。

ある日、食卓に砂肝があがりました。私にとっては初めての砂肝。不思議な食感だけど

「へー、意外と美味しいじゃん。」

おばあちゃんは

「そうかね?美味しいかね。」

嬉しそうです。

それから度々我が家の食卓には砂肝があがるようになりました。口に入れるたびに「お前好きだったろう?」という顔でじっと味わうのを見ています。実はそんなに好きでもなかったんだけど。

美味しい と言ったものは必ず何度も作ってくれました。たぶん、自分はあまり好きではないものでも、孫たちが美味しいと言ったものは必ず何度も作るのです。

(2009.2.18の記事転載)


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