おじいちゃんにしてあげたかった事
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昨日のコメントを読んで、今ならおじいちゃんの生活はどうなっていたかなと考えました。介護力を全く無視して理想だけ想像すると・・・。
まずはオムツをはずしましょうか。
簡単な尿パットだけにして定期的に声をかけてトイレに誘導します。
起きたら着替えてましょう。
働いていた時と同じように、畑に行く時と同じようにシャツとズボンに。
一緒に畑に行きましょう。
お昼まではいつも通っていた畑に行って作物を眺めます。
夕方は晩酌をしながら大好きな水戸黄門をみます。
介護に疲れたらそのうち何日かはデイサービスやショートステイを使いましょう。
仕事に行きたいと言ったら準備をして送るよとか何とか言っておじいちゃんと歩きながら仕事の武勇伝を聞いてみたい。
記憶の中でおじいちゃんは、少なくとも歩いて、自分はこれがしたいを伝えて、靴を履いて、支えなく外に出たのですから身体機能的にはすべてできるはずです。普通の生活ができたはずです。
なによりも「おじいちゃんはもう介護される人だ」と決めて、無理難題を言われたら家族みんなが困った顔をして接していたと思います。自分だってそんな顔されながら隣にいられるのはつらい。
机上だと理想が書けます。
しかも介護の学校で勉強した「生活の質」をあげるノウハウそのままです。
主介護者のおばあちゃんでは毎日すべては無理だし、おじいちゃんの性格上四六時中構われるのもイライラするでしょう。接し方は本当にその方によって違います。常にその方の変化する状態・昔からの性格・身体的機能を観察しながら変えていきます。その辺が現場での経験で培われるものだと思います。
学生時代に「寝たきりでずっとベッドで生活している老人ホーム入所者が遠くの娘のところに帰りたい」と言ったらどう対応しますか?という問いがありました。
私はその時の状態を考えて、寝たきりの状態で移動は無理だ、でも電話で娘さんの声を聞かせてあげたらどうだろう、と答えました。
先生の答えは、それは本人のニーズを満たしていない。行きたいという願望には行く事を前提に方法を考えるのだと。「その代わりにこれ」を一番に考えるなと言われました。
もちろん現場の人間としての意見です。
介護に直面したご家族にすべて理想でというのは困難です。ちょっとでも困ったなと思ったら専門家に相談するのがいいと思います。
コメント返信になったでしょうか?
私の話は、長くて要点がぶれてわからん!とよく言われます。
今おんなじ状態になっています。なんとか勢いだけは受け取ってください。
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