C97イラストメイキング(色塗り編)
総コン Advent Calender 2019 の9日目の記事です。
0. はじめに
こんにちは。パンプキンです🎃
今回は、私の所属する総合コンテンツ制作サークルが今年のコミックマーケット97に出展するので、その際に寄稿させていただいたイラストのメイキングを「ラフ」「色塗り」「仕上げ」の3回に分けて紹介していきたいと思います。
今回は「色塗り」についての記事です。
1. 線画・色分け
前回はここまで進みました。
ここから色々あって
こうなり
こうなります。
ここはあんまりメインじゃないのでざっくりいきます。
実際には5,6時間くらいかけてます。
2. 色塗り(肌)
いよいよ色塗りです!!
まずは塗りやすい肌から塗っていき、モチベをあげていきます。
まずはエアブラシで頬を中心にグラデーションをかけていきます。
色は必ず彩度MAXの暖色系にします。肌の塗りは繊細なので、少しでも暗い色が混ざると一気に顔色が悪くなってしまいます。
色相は下地より少しピンクに寄せると綺麗に馴染みます。
また、レイヤーのモードを乗算にすると色選びで失敗しにくいです。
次にみんな大好き透明水彩で薄めの影(乗算)をつけていきます。
同じく透明水彩で濃いめの影(乗算)をつけていきます。
こちらは、髪など他のパーツによって落ちた影を中心に描いていきます。
次に、透明水彩でハイライトを描いていきます。
鼻の上と輪郭の周り、そして目と鼻の間もうっすら塗りました。
これだけでだいぶ立体感が出ました。
「ハイライト+影」の組み合わせを守るだけで簡単に立体感のある色ぬりができると思います。
あとは、色調補正レイヤーで色相に青を少し追加すれば肌は完成です。
口の中も透明水彩で影をつけました。
3. 色塗り(目)
目の塗りは試行錯誤しているので毎回塗り方が変わります。
今回も、とりあえずで瞳孔と縁に暗い色を入れてみます。
照り返しのようなものを入れてみたかったので左上にも謎のハイライトがうっすら入ってます。
目はメインの色が2色あるといいなぁと思っているので赤に加えて黄色も追加して馴染ませます。
乗算で暗めの色を入れます。
下の方は三日月型に残しておきます。
目は宝石のようにキラキラさせたいので、全体に赤色でオーバーレイをかけて彩度をあげます。
これで完成にしたかったのですが、何か足りないなぁと思ってよくある境界線を濃くするタイプの影を入れてみます。
これだ……!!!
境界線を濃くするタイプの影、お目目に使うとすごく可愛いです。
エアブラシでうっすらと青(加算)を重ねます。
これによって、目に透明感・空気感が足されました。
乗算レイヤで縁を少し濃くしたあと、目の上半分に影をかけます。
最後に、透明水彩でうっすらと青いハイライトをつけて完成です。
個人的には、
・縁の濃い影を塗る
・オーバーレイで彩度を自然に濃くする
・青でハイライトなどをつけ、空気感や透明感を演出する
この3つが大切かなぁと思っています。
4. 色塗り(髪)
まずは、エアブラシで頭全体の立体感がわかるようにうっすらと影(乗算)をつけます。
次に、薄い影を透明水彩でつけていきます。
生え際の立体感を意識して塗りました。
次に、同じく透明水彩で少し濃い影を先ほどの薄い影の上に重ねます。
透明水彩で黄色のハイライトをつけて完成です。
個人的に、ハイライトは彩度高めの明るい色を使い、筆は透明水彩など柔らかいものを使うと浮かずに上手く馴染むような気がします。
5. 色塗り(体)
「エアブラシでグラデーション」
↓
「透明水彩でまだらに塗りつぶしてから透明な色を選択した透明水彩で光の当たる部分を消す」
↓
「ハイライトを入れる」(忘れることもある)
という順番で塗っていきます。
まずはニットカーデ を塗ります。
網目ブラシで模様を描きます。
編み目は、「変形ツール」などを使って違和感のないように変形しています。
また、線の色はクリッピングマスクをして少しグラデーションをかけています。
余談ですが、今までSAIで特殊ブラシを使う機会がほとんどなかったのですが、CLIP STUDIOに移行して初めて使ってみて便利さに驚きました。
エアブラシでうっすらとグラデーションをつけます。
透明水彩でまだらに塗りつぶし、光の当たりそうな部分を透明水彩ブラシの透明色を使ってなんとなく消していきます。
透明色は通常のパレットの下の四角から選べます。
これでニットカーデは完成です。
他のパーツも同じように塗っていきます。
塗れました…!
なんだか全体的にパッとしないので、色々な場所に少しずつ濃い影を足していってメリハリをつけます。
だいぶメリハリのある塗りになりました!
後ろにイルミネーションがきて逆光になるイメージなので顔に少し影を落として線画の上から爪を描いたら完成です!
6. まとめ
今回は、「全体で見たときのメリハリ」を意識して、濃い影をアクセントとして少しずつ入れ、ハイライトは目立つ色でかつ柔らかい筆を使うことで目立ちすぎずメリハリのある塗りになると思います。
また、今回は女の子の後ろ側から強い光が漏れるイメージなので、外側よりも内側に影を描くように意識しました。
次回は「仕上げ」について描きます。
ここまで読んでくださった皆様ありがとうございました…!
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