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演技と驚き◇Wonder of Acting #9
これは「演技」についてのマガジンです
01.改めて「演技と驚き」について
「演技と驚き」、今年1月に創刊し、9号を発行することができました。ここで改めて、このマガジンの目指すところを記しておきたいと思います。
<演技>の驚きや素晴らしさを語り合う場所が欲しかったのでした。当初はワークショップをやろうかなどと考えていました。何人かで集まって、リアルに語り合う場所をもうけるということです。
が、それも唐突ではないか、と考えました。作品や俳優(演じ手)を語ることならイメージがつきます。しかし、演技について語り合うというのはどういうことなのか。まず、その具体的な語り方を探ってみたい。
それが、このマガジンを発行した理由です。SNS(だけではありませんが)には毎日多くの言葉が生まれています。その中から演技について語られた言葉を、まずは集めてみることにしたのです。
できるだけ多様な言葉を集めたいのです。そして、やがて、集められた言葉が、呼応したり、ぶつかったり、すれちがったりする場所をつくりたいのです。それが、このマガジンの目指すところです。
「演技と驚き」は舞台、映画、ドラマ、アニメ、その他どんなジャンルにも開かれていたいと考えています。また観客の位置に立ちたいと考えています。まだまだ<演技>について語り合うことを、十分に想像できてはいないのですが、号を追うごとにその片鱗が見えてきつつあります。
今後ともどうぞよろしくお願いします †††
02.今月の演技をめぐる言葉
『青くて痛くて脆い』は役者陣が素晴らしいと思いますが、その魅力はキャラクター間の"演じ分け"だと思います。
— ナガ@映画垢🐇 (@club_typhoon) August 29, 2020
全員に表と裏、本音と建前、現実と理想がある。一見対照的な人物が実は多くの共通項を抱えていて、その逆も然りだという微妙な関係性の表現がこの上なく巧い。https://t.co/3BRIPqf5I4 pic.twitter.com/DN47t4eKMV
カラダの動かし方、表情など演技にもいろいろ種類があるが、こと「声」「セリフを魅力的に発する」事に関しては世代問わずトップクラスに素晴らしいものがあると思ってる。その発声、息づかい、間…森七菜出演のドラマ・映画を観る機会があったらじっくり観てみてください。#森七菜生誕前夜祭 pic.twitter.com/iGecQpMNrb
— ☠️背◢⁴⁶骨☠️ (@1192seborn) August 30, 2020
↑山田杏奈さんのことです(元tweetはこちら→)
宇宙でいちばんあかるい屋根の清原果倻、こういう表現が正しいのか分からないけど、ものすごくロジカルな演技だったと思う。横に桃井かおりがいるから一層そう感じるのかもしれないけど。
— じゅぺ (@silverlinings63) September 9, 2020
「破獄」無期懲役囚の緒形拳は脱獄して子供の顔見に行くぐらい子煩悩なのに、家族に見捨てられて、脱獄しても行く所がなくて刑務官の津川雅彦の家に行くの!そこで津川雅彦を見つめる緒形拳のうるんだ瞳がすごいんですよ!35年ぶりに見たけど、この目は覚えてたわ私。
— 丙ウマ・サーマン (@hinoeumathurman) September 8, 2020
仮に今の自分Aと役柄Bといったものがあるとして、BがAを追い越すことでA'になる・・・といったような(まだ適当です)。このことが、彼の映画で感じられるハプニングや出来事性と結びついていると思います。
— 中村大介 (@daisu_nakamura) September 9, 2020
↑相米慎二映画の俳優について
シス・カンパニー『わたしの耳』①ウェンツ瑛士が、ちょっとあ然とする巧さで、彼があの役を演じなければ、私はこの戯曲の本質を理解できなかったかもしれないとさえ思う。あの貴重な才能は、あまりテレビを観ない私が知らないだけで、すでに多くの人に理解されているのかな? そうなら良いな。
— 徳永京子 (@k_tokunaga) September 13, 2020
ドラマは見てないけど、昨晩『アイネクライネナハトムジーク』を見ていた。夜の街灯に照らされる三浦春馬のアップには、完璧主義者がすべてをクリアした上で完璧主義者だからこそ至る境地というか。監督や、おそらく自分さえも意図しない側面、存在の余白が表出されていた。とても美しい人だと思った。 pic.twitter.com/SCpWfeBXsV
— maplecat_eve (@maplecat_eve) September 15, 2020
現実感7割、童話感3割のテイストで進む物語を、ちょっとだけ戯画化した演技を足しながら、14歳の少女の揺れ動く心情をリアルに伝える俳優、清原果耶。家族にも友達にも云えない、14歳らしい悩みと、同時にあまりに深い葛藤を抱える「大石つばめ」が、確かに物語の中で生きていました。 pic.twitter.com/PyfBisq7uZ
— 銀色のファクシミリ (@Iin5cjYdKrAm26D) September 10, 2020
↑映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』
黒沢清は「変な映画を撮る人」というイメージが強いけど、『学校の怪談 物の怪スペシャル』の『花子さん』を見ると、他の3話の作り手に比べて圧倒的に演出力が違うなぁ、と。まず役者の台詞回しからしてもう全然違う。場面に合わせた台詞の強弱をきちんと演出するだけで、あんなに差が出るものか、と。
— わがままコブラ (@wagamamacobra) September 15, 2020
『窮鼠はチーズの夢を見る』
— るそん。 (@Lecon_3606) September 15, 2020
演者も自分も終始表情が忙しかった。誰を見て、何を見るか…視線や瞳の交わし合いが絶妙。服や煙草など物の使い方にワザとらしさを先に感じたが、その分かりやすさが力ある演出になってしっかり刺さった。追って、縋って、泣いて、チワワみたいな成田凌と吉田志織が好き。 pic.twitter.com/pV4YcG8HVK
まだ一言もしゃべってないその前半、かなり高度な演技が求められる1カットがあるのにお気づきですか?
— 平田研也 (@heysan74) September 18, 2020
どれとは言いませんが、彼女の顔がアップになっていて、彼女はカメラだけをまっすぐ見ていて、動かず、表情も変えず、演技する場面です。
これを求める橋本監督はすごいし、応えた彼女も見事です。
↑『小さな恋のうた』 山田杏奈
萩原みのりさん、「あたりが強いけどいいひと」とか「きゃぴきゃぴしてるのに凄みがある」みたいなアンビバレントな役柄が似合うのは、今更言うまでもない演技力は勿論、個人的には、目力強めのビジュアルに対して声が可愛いという点が結構効いてると思っている。大好き。というか役柄の幅広すぎるだろ pic.twitter.com/k2gsOn9Rrb
— オガワヘヴンリー (@k_ogaga) September 25, 2020
いや。にしても、がちゃがちゃ動いて、静寂を呼び込んで、最後に声からして呼びかけるメソッドは鉄板だな
— pulpo ficción (@m_homma) September 20, 2020
↑マームとジプシー『てんとてんを、むすぶせん。からなる、立体。 そのなかに、つまっている、いくつもの。 ことなった、世界。および、ひかりについて。』について(長い!)
映画妖怪人間ベラの男の子あれだけ過酷な環境に追い込まれてるにも関わらず教科書通りのような子役演技を貫いたギャップに萌えました。 pic.twitter.com/Wtr5kbaibQ
— まろ太郎・エヴァーガーデン (@Yam0Ak) September 26, 2020
これが草彅剛の代表作の一本となることは間違い無いと思う。何がすごいって、トランスジェンダーでゲイバーに勤める主人公がしりあがり寿の漫画の荒んだ人の顔なのだ。そしてものすごく美しい眼差しで他人を見つめるのだ
— pulpo ficción (@m_homma) September 26, 2020
↑『ミッドナイトスワン』について
引用させてくださった皆さんありがとうございました †††
03.言葉をお寄せください(お願い
01.にも書いたように、できるだけ多ジャンルの演技について多数多様の言葉を記録したいのです。皆様にもご協力いただけると恐悦至極でございます。
A.投稿フォームを作成しました。
投稿用のグーグルフォームを用意しました。https://forms.gle/6bMmpW3jwQD5ZdKP9
完全匿名での投稿も可能です。このマガジンのコメント欄や編集者のツイッター( @m_homma )、またGmail( purupoficcion.jp@gmai.com )へのご連絡も歓迎です。
具体的な投稿については以下を参考にしてください。
B.見つけた言葉を教えていただく場合
どなたかの tweet や ネット上の記事、パンフやチラシの一節など、見つけた言葉をお伝えくださる際は、フォームのリンク欄などをご使用ください。
何か一言添えたい際は、投稿フォームのテキスト欄をお使いください。
分量に応じて「今月の演技をめぐる言葉」に掲載したり、独立した記事として掲載します。
引用元の方が制作公式ではない場合、発行後に「引用しました。問題あればご連絡ください」と編集人から一報を入れます。
C.ご自身で記事を書かれる場合
この場合、字数は300字以内、もしくは1,000字から3,000字程度を目安にしてください。こちらも分量に応じて掲載する場所を検討します。
長文記事の場合、編集人が目を通して、コメントを差し上げることになります。コメント反映は強制ではありません。相談しながら記事を仕上げられればと考えています。
D.どんな文章でも載りますか?
大前提として「演技」についての文章であれば、私が観た、観ていない、評価する、評価しない、という観点でNGにすることはありません。
とはいえ「○○大好き。すごすぎ。圧死」だけ書かれてきても困ると言えば困るので、コメントはするかもしれません。その場合、連絡先のないご投稿の場合は、編集人判断で掲載しないこともありますが、その点はご了承ください。
以上、ご協力いただけると幸いです †††
04.後記
今号はマチさんの隔月連載が一回お休みということで、改めての告知号に振ってみました。というか、先号、趣味趣味で連載書いたら、PV全然延びないのね。PVのためにマガジン作ってるわけではないのですが、少し反省しているところです。
さて、これを書いている2020年09月27日早朝、竹内結子さんの訃報を目にしました。『長いお別れ』を観たとき、彼女の姿が自分自身に重なって重なってどうしようもなくなってしまったことが忘れられません。彼女の演技が『長いお別れ』で共演した息子役の杉田雷麟はじめ、他の俳優たちに何かを残しますよう。そのようにして<演技>がつながっていきますよう。
Rest in Peace
それでは、また10月号で!(あ、10/25(日)発行予定です。28日に一番近くて月を超えない日曜日というルールにしました。会社員です
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