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#03 「サザエさん」とパグ 〜時代を越えて愛され続ける秘訣とは〜

長年にわたり国民的アニメとして愛される「サザエさん」と、愛玩犬としての長い歴史を誇るパグ。これらは、まったく異なるジャンルであれど、時代の変遷を越えて愛され続けるという共通点を持っています。本レポートでは、それぞれの歴史を振り返りつつ、どのようにして彼らが長きにわたって人々の心を捉え続けてきたのかを考察します。

サザエさんとパグが長く愛される秘訣の一つは、時代に合わせた変化にあります。長年客の途絶えないラーメン屋は毎日味を変えていると言われるように、これらもまた時代の流れに適応してきました。

「サザエさん」の歴史は、1946年に漫画として公開されたことに始まります。1969年にはテレビアニメとして放映され、以来、日本の多くの家庭で親しまれてきました。初期の手足が細長くやや角ばった絵柄から、現在のやわらかくより人間本来のフォルムに近いスタイルへの変化は、アナログからデジタルへイラストレーションのツールの変化はもとより、時代ごとの視聴者の好みやコンプラ的側面にアジャストしてきた結果といえます。

一方、パグの歴史は紀元前の古代中国にさかのぼります。もともとは貴族や皇室の愛玩犬として寵愛され、その後、オランダ東インド会社を通じヨーロッパに伝わり、当初は王侯貴族から、やがて一般の人々にも広まりました。古代のパグと現代のパグでは、体型や顔の特徴が少しずつ変化してきており、特に、初期のパグは今ほど鼻ぺちゃではなく、それなりなマズルの長さを持っていたといいます。

その様子は長く王侯貴族に愛されてきたパグだけに、多くの絵画等に残されています。

この適応力が、「サザエさん」とパグが長く愛される理由の核心です。サザエさんは時代のクリエイターの選択として、パグは種の保存のための本能としての違いはあれど、時代の変化に柔軟に対応することが長く愛されてきたポイントの一つであることは間違いないでしょう。

そして、もう一つの肝心要のポイントは、時代の変化の最中にあっても、その本質、魅力の核の部分を保ち続けることにあります。

サザエさんは時代の移り変わりがあっても一貫してほのぼのとした家族の日常を描き続け、パグも愛らしさや親しみやすい性格を武器に人々を惹きつけ続けています。

「サザエさん」とパグは、それぞれが独自の歴史と進化の道を歩みながら、時代を超えて愛され続ける共通性を持っています。サザエさんの漫画とアニメ、そしてパグの愛玩犬としての歴史は、変化と継続のバランスの重要性を示しています。大事なのは変わってくこと、変わらずにいること。サザエさんとパグを通して、それが長く愛され続けるための重要な要素であることがわかります。

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