淡い緑のメロンソーダ。栓を抜いて、透明なグラスに注ぐ。きめ細かい泡が、鮮やかな色の中を泳ぐ。水面まで泳いで、消える。
厭だ。消えたくない。僕の存在がなくなった後も、誰かの記憶の中にお気に入りとして生き続けたい。
その願いも虚しく、薄れていく、埋もれていく、消えていく────

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