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めもめも

最近毎朝何をしているだろうか。
仕事の支度を整えたあと(20分ほど)、蔵書の情報を入力している。
iPad AirにExcelを入れて、付属のキーボードで打ち込んでいる。
動画見る以外で、初めてiPad Airが活躍した。便利ー。

入力しているのは、鈴木志郎康さんの書籍情報。今は内容ではなく、奥付の情報を打っている。
1961年に「テレビ映画カメラマンで生活を始めた」(『新生都市』の略歴より)そして、広島転勤が1962年。

ちなみに凶区創刊号が1964年4月10日発行(新芸術社および実質的な発行日の件は渡辺武信『凶区 移動祝祭日』に詳しい)。

打っててわかるのは、1963年7月10日発行の新生都市から、1967年3月13日発行の第二詩集(罐製同棲〜)まで、約3年半の期間があいている。

最初の詩集の位置付けは、新芸術社の「現代詩の新鋭」という叢書シリーズの一冊。「現代詩の新鋭」は、当時のバッテン〜凶区同人9人の詩集を一冊ずつ出版し、10冊目にアンソロジーとして『われらの詩の所有』を出す予定だったが、計画されていた通りには出版されなかった。

凶区の創刊号〜3号まで、新芸術社について、たびたび書かれている。3号p11のお知らせでは、鈴木の詩集についてのみ絞って引用すると、以下のように書かれている。

鈴木志郎康詩集『新生都市』は、三百部印刷の約束のところ、わずか数十部しか作らなかったため、在庫は著者のところにも全くありません。

凶区3 p11

また、「黒猫館」というサイトには、こう書かれている。

さてこの第一詩集『新生都市』は戦後詩集の中でも屈指の入手困難を誇る超・稀こう本である。なにしろ製本段階で不備があって、本書の大多数が破棄されたという。そのため現存部数は50部に満たないと推測される。

https://kuronekokann.com/newpage503.html

私も元々このサイトで情報を見て、『新生都市』への情熱を滾らせていた※わけだが、「製本段階で不備があって、本書の大多数が破棄されたという」の部分については、もう少し調べてみたい。実際に、本詩集は「開くと破れる」状態なので、開くのは鋭角までにしている。

うまく説明できないが、詩集のカバーと中身の寸法があっていない状態で糊付け?されており、さらに中綴じ?部分やカバーと本の背表紙の位置もずれていて、開こうとすると突っ張る(無理すると破れる)ような状態。
美本は献本された可能性が高いだろうし、実際に定価250円で一般に販売された部数はほとんどなかったとしても不思議ではない。

※もともとあったわけではなくて、本が揃っていくにつれ、どうしても欲しくなった。

『新生都市』には、あとがきがない。高野民雄による解説のみである。著者の略歴もそっけない。

先に述べた通り『新生都市』は定価250円である。1963年(昭和38年)に出版された詩集。当時の250円は、現在だとどれぐらいの価値になるのか。

日銀のサイトを見てみると、昭和40年→令和5年だと、4.5倍になるらしいので、1125円になる。で、第二詩集である『罐製同棲又は陥穽への逃走』には、価格情報がない。奥付をみると、330部限定の文字。古書店やオークションサイトでは、異装本として、黒い表紙のものが出回っている。

印刷・表紙=中村総合印刷
本文=増田印刷
製本=大和紙芸

『罐製同棲又は陥穽への逃走』奥付

工程が複数の会社に分かれているので、異装本も作ることもできたのだろうかと想像する。第一詩集での製本トラブルを踏まえてのことだったのかもしれない。

あとがきの日付と、奥付の発行日のひらきをみてみるのも面白いかもしれないと、今ふと思った。

《資料の分類》

本人の書籍(詩集、評論、表現論、小説(虚説)集、ルポルタージュ、絵本、写真集など)およびウェブサイト
→先ほど、本人サイト(catnetにあったものをshiroyasu.comに移管したもの?)にあった「極私的分析的覚え書の1と4」が検索上位に来ないことを不審に思い、見に行ったらリンクが切れていた。ローカルへの保存を急がないといけないかもしれない(文章そのものはコピーで事足りるが、サイトの構成や背景色、バナー等の要素、フリー素材の適用の仕方などなどの記録の確認には、HTMLやそこに含まれる画像も必要)。

本人の書籍以外の作品(主に映像作品?)

本人が携わった作品(例:夢の島少女→関わり方、関与度など)

他誌で本人が執筆した文章、本人へのインタビュー、対談、鼎談記事、本人特集、パンフレットなど

本人あるいは作品への言及記事など(インターネット上の個人ブログ等も含む)

本人の与えた影響(教授・講師として(映像、詩))など

本人に影響された作品や、本人の使用したワードの普及を感じさせる作品など(例:パッと思いつくのだと、トゲナシトゲアリの『極私的極彩色アンサー』)



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