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傍聴日記 2023.6.23

3度目の傍聴

教育委員会、練馬区総合教育会議に引き続いて、文教児童青少年委員会(
以下、文教委員会)の傍聴に行ってきました。
文教委員会は、”教育委員会の所管に関する事項”について話し合いをする場です、各委員の構成については下記を参照ください。

傍聴についてのあれやこれ

委員会の内容に入る前に、3度区政の現場を見に行って感じた雑感を少し前書きしたいと思います。

参考までに上記にあるように早稲田大学マニュフェスト研究会の出している、”議会改革調査”の結果では、練馬区は不名誉かな、東京都特別区の23区中23位と最下位となっています。

そこで傍聴時に特に気になったのは以下の2点

①委員会等各種会議で配布される資料は傍聴者には配布されません。
(式次第のみ配布、配布資料は後日区議会HP資料検索から確認可)
②本会議は動画配信されますが、各委員会の動画配信はありません。
(後日議事録は公開されます。)

まず、①の資料配布について、式次第は配布されますが、会議で使用される資料の配布はありません。したがって、傍聴者は資料を元に説明されていても何を言っているのかわからない事があります。当日、資料の差替えがあるなどが理由らしいですが、傍聴者の知る権利を軽視しているのは行政としていかがなものかと感じます。また、各委員会で審議される議事内容は本会議の一般質問などと違い、事前に公開されていません。練馬区議会は昨年12月からTwitterを始めていますが、ホームページでの公開が難しいのであれば、Twitterで委員会の議事内容を事前に知らせるなどをするべきではないでしょうか。

次に、②の委員会の動画配信について、本会議場と違い各委員会は会議室で行われるので、配信環境が整わないという事を言い訳にするのかと思いますが、例えば、荒川区では各委員会の音声をYouTubeで公開しています。動画と違い編集がそれほど必要ではありませんので、委員会実施後かなり早い段階で公開になっています。練馬区でも各委員会の議事録は後日みる事ができますが、2~3か月遅れての公開となりますので、こういった点もすぐできる事だと思いますので、改善の余地があるのではないかと感じました。

前段が長くなってしまいましたが、開かれた区政というには現状程遠いのが現実かと思いますので、今後の改善に期待したいと思います。

2023.6.24 文教児童青少年委員会のテーマ

今回の審議事項は以下の2点

①谷原五丁目保育園所用地に整備する認可保育所の入園募集および転園の先行受付について
②練馬区小学校PTA連合協議会における不適切な会計処理について
③その他

文教児童青少年委員会案件表より

①谷原五丁目保育園所用地に整備する認可保育所の入園募集および転園の先行受付について

練馬区立谷原保育園の閉園については、昨年来報道がなされたりと、話題になっていた印象ですが、この日も、この問題に関心のある傍聴者が多くいた印象です。

特に印象に残った質疑として

①閉園に伴う集団説明会の実施について(質問:岩瀬区議)
②閉園は民営化なのか(質問:岩瀬区議)
③改築・改修という選択肢はなかったのか(質問:石森区議)

①について、区側としては、保護者それぞれに個別に説明することで、”丁寧”に対応しているとしていたが、現在までに集団説明会が実施されいないというのが、本当に”丁寧”な説明であるのかは大いに疑問に感じました。あたりまえですが、本件について対応が”丁寧”であったか評価するのは、保護者であり、園児ですので、いくら区が”丁寧”と言っても、それは区側からの視点となっていてはいないか、現状では納得感が得られるものではないのではないでしょうか。

②について、練馬区は谷原保育園の閉園と新規園の開設は別であり、民営化ではないとしていますが、他区事例(板橋区を例)では、民営化にあたると判断されているようです、この点についても、よその判断と練馬区は違うというのであれば合理的な違いの説明がいると思いますが、正直区側の回答内容については理解ができませんでした。

③について、施設の老朽化の問題は”谷原保育園”に限った話ではなく、区立の小中学校でも発生している問題であり、この谷原保育園に対する一連のプロセスと対応をみたときに、今後近しいケースがあった場合、また同じような事がおこるのではないかという懸念を拭ことはできないと感じました。

②練馬区小学校PTA連合協議会における不適切な会計処理について

練馬区小学校PTA連合協議会の不適切会計の問題については、直近で報道が出てており、本件についえは、区職員が対策委員会へオブザーバーとして出席しいるとのことでした。

特に印象に残った質疑として

①区と小P連との関係について(報告者:青少年課 課長)
②返金については期限を決めて、返金がなされなければどうするのかということも含めてスケジュールをきって早期正常化に取組んでもらいたい。(質問者:佐藤力区議)
③小P連主催のソフトボール大会が中止になっているが、不適切会計の問題とは別との意見がある(質問者:佐藤じゅんや区議)
④悪気があって使ったわけではない(質問者:佐藤じゅんや区議)
⑤本件についての、各単位PTAの周知方法について(質問者:やくし区議)
⑥刑事告発の可能性はあるのか(質問者:石森区議)
⑦小P連のホームページの取扱いについて(質問者:石森区議)

①について、区では小P連の活動支援として、小P連が実施する研修にかかるバス借り上げ料や、各種スポーツ大会の会場資料を直接事業者へ払っているとのこと。区とは別の団体とはいえ、活動について、一部公金が充てられている以上は区としても、しっかりとした対応が求められるのではないかと感じました。

②について、本事案の発覚後、約1ヵ月半が経過した現時点においても、終息に向けた具体的プロセスが示されいないのは、問題があると感じました。

③について、多数の会員の意見か、一部の会員の意見かはわかりかねるが、本件問題を考えれば、問題解決以前にレクレーション大会は別として、一部でも活動を再開するのは、多くの会員にとって納得を得られるものであるかは疑問を感じました。

④について、”悪気があったわけではない”となぜ言い切れるのか、客観的にみて”悪気”ないといえる状況ではないはずであると感じました。

⑤について、周知内容については、小P連からの案内を基本とするが、周知方法については、単位PTAの裁量に任せることとなっており、各単位PTAにおいて、バラつきがあることを容認しているように感じました。できる限り、公平に情報が周知されるように指導・助言を行うべきではないでしょうか。

⑥について、臨時対策委員としては”あらゆる手段を講じる”としている旨の回答でしたが、質問に対する明確な回答になってないと感じました。

⑦について、小P連のホームページが無いと報告されていましたが、広報用のWebページは確かに存在していました。少P連側からどのような説明がなされているのか不明瞭であると感じました。

全般を通じて、小P連活動の”早期正常化””早期再開”を進めて行く方向のように助言・指導を行って行くようですが、会員が納得する形で合意形成ができなければ、今後に禍根を残すのではと感じました。

③その他:学校におけるのマスクの着用について

熱中症などの危険性がある場合はマスクを外すように徹底することはできないか(質問者:佐藤力区議)

状況に合わせて、マスク着用についての指導は適切に行う必要があると思うが、現状の学級閉鎖の状況をみると、十分な感染対策が現場で行われているのかについては疑問が残るように感じる。マスク着用の問題だけでなく、教室の換気環境やオンライ授業の体制など様々な対策をかけ合わせて、子どもの安全を守る対策をとって行く必要があると感じました。

最後に

委員会の開催時間は、約1時間15分程度でしたが、途中一部の区議の質疑に対して、委員長が質疑を早く切り上げるように促す場面がみられました、そもそも、区側の回答が十分でなかったり、内容を考えれば十分な時間をかけて質疑をすべきところではと感じるところもあり、議会の一番の役割である”チェック機能”が十分に果たされていうのは疑問が残りました。


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