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心不全療養指導士 試験対策問題①+② 計20問

問題1
患者教育における基本姿勢について誤っているものはどれか。1つ選べ。
1 患者・家族の自ら学ぼうとする姿勢を援助する。
2 これまでの「経験」は、これからの学習に役立つ。
3 患者の力を発揮しにくくしている要因をいち早く解決する。
4 行動変容の段階を考慮し、適切な支援を患者とともに考える。

【解答】 3
【解説】
患者自身に備わっている力を引き出すとともに、力を発揮しにくくしている環境要因にも着目し働きかけるとされる。

問題2
患者教育において変化のステージについて誤っているものはどれか。1つ選べ。
1 ステージから逆戻りすることもある。
2 前熟考期は6ヶ月に行動を変えようと考えている時期である。
3 変化ステージは5つのステージに分類されたものである。
4 準備期は1ヶ月以内に行動を変えようと考えている時期である。

【解答】 2
【解説】
前熟考期とは6ヶ月以内に行動を変える気がない時期である。

問題3
心不全患者の意思決定としてのセルフケアに影響する要因として誤っているものはどれか。1つ選べ。
1 価値観
2 文化的アイデンティティー
3 ヘルスリテラシー
4 IADL

【解答】 4
【解説】
セルフケアに影響する要因として、知識、スキル、価値観、経験、人種、文化的アイデンティティー、経済状況、ヘルスリテラシー、合併症の有無、同居人や介護者の協力の有無、身体機能、認知機能などが挙げられる。

問題4
ヘルスリテラシーについて正しいものはどれか。2つ
選べ。
1 機能的ヘルスリテラシーとは読み書き能力である。
2 批判的ヘルスリテラシーとは、取得した情報を不定的にみることである。
3 伝達的ヘルスリテラシーとは情報の分析と日常生活への適応に関することである。
4相互作用的ヘルスリテラシーとは、他者とのコミュニケーションを通した情報のやり取りである。

【解答】 1、4
【解説】
2 批判的ヘルスリテラシーとは情報の分析と日常生活への適応に関することである。
3 伝達的ヘルスリテラシーと他者とのコミュニケーションを通した情報のやり取りである。

問題5
心不全の自己管理行動の基本的な評価項目で誤っているものはどれか。1つ選べ。
1 食事療法をする。
2 血圧・脈拍を毎日測定する。
3 運動療法をする。
4 禁煙・節酒をする。

【解答】 2
【解説】
自己管理行動の基本的な評価項目は、体重測定、心不全の症状がないか確認し対処高行動を行う、食事療法、運動療法、処方された薬の服用、定期的に受診する、禁煙・節酒、過労やストレスを避けるである。

問題6
生活習慣の修正項目で誤っているものはどれか。1つ選べ。
1 食塩制限6g/日未満
2 飽和脂肪酸の積極的摂取
3 適性体重の維持
4 禁煙

【解答】 2
【解説】
飽和脂肪酸、コレステロールの摂取を控える。多価不飽和脂肪酸の積極的摂取である。

問題7
次の組み合わせについて正しいものはどれか。1つ選べ。
1 高LDLコレステロール血症ーLDL160mg/dL以上
2 高トリグリセライド血症ー150mg/dL以上
3 境界域高LDLコレステロール血症ー130〜139mg/dL
4 低HDLコレステロール血症ーHDL30mg/dL未満

【解答】 2
【解説】
1 高LDLコレステロール血症ー140mg/dL以上
3 境界域高LDLコレステロール血症ー120〜139mg/dL以上
4 低HDLコレステロール血症ーHDL40/dL未満

問題8
冠動脈疾患予防からみたLDLコレステロール管理目標設定のためのフローチャートにおいて危険因子とされているものはどれか。2つ選べ。
1 喫煙
2 脳梗塞の既往
3 耐糖能異常
4 肥満

【解答】 1、3
危険因子とされているのは、①喫煙、②高血圧、③低HDLコレステロール血症、④耐糖能異常、⑤早発性冠動脈疾患家族歴である。

問題9
心不全予防おいて肥満、糖尿病について誤っているものは
どれか。2つ選べ。
1 BMI20kg/㎡を肥満と定義する。
2 BMI35kg/㎡を高度肥満と定義する。
3 内臓脂肪の蓄積は、腹囲径男性85cm以上とする。
4 内臓脂肪の蓄積は、腹囲径女性95cm以上とする。

【解答】 1、4
【解説】
1 BMI25kg/㎡を肥満と定義する。
2 内臓脂肪の蓄積は、腹囲径女性90cm以上とする。

問題10
心臓の弁について正しいものはどれか。1つ選べ。
1 大動脈、僧帽弁は動脈弁である。
2 I音は弁が開く時の音である。
3 三尖弁は2つの弁からなる。
4 II音は動脈弁が閉じるときに聴取される。

【解答】 4
【解説】
1 大動脈弁、肺動脈弁が動脈弁、僧帽弁、三尖弁は房室弁である。
2 I音は弁が閉じるときに聴取される。
3 三尖弁は3つの弁からなる。

問題11
冠動脈の説明で正しいものはどれか。1つ選べ。
1 刺激伝道系は房室結節から始まる。
2 左冠動脈は心室の下壁領域を栄養する。
3 左冠動脈は左回旋枝と前下行枝に分かれる。
4 左前下行枝は左室の側壁領域を栄養する。

【解答】 3
【解説】
1 刺激伝導系は洞房結節から始まる。
2 右冠動脈は心室の下壁領域を栄養する。
4 左前下行枝は左室の前壁、中隔からし心尖部領域を栄養する。

問題12
前負荷の指標となるもので誤っているものどれか。1つ選べ。
1 中心静脈圧
2 左室拡張末期圧
3 右房圧
4 全身血管抵抗

【解答】 4
【解説】
前負荷の指標として、循環血液量(中心静脈圧、右房圧)、拡張末期の左室容積および左室径、左室拡張末期圧(≒肺動脈楔入圧)が用いられる。

問題13
心拍出量の調整について誤っているものはどれか。1つ選べ。
1 血圧の上昇が起こると1回拍出量が減少する。
2 中心静脈圧が上昇すると1回拍出量は増加する。
3 腎臓でナトリウム再吸収亢進により循環血液量の増加が起きる。
4 前負荷の増大が起こると心拍出量は減少する。

【解答】 4
【解説】
前負荷の増大が起こると心拍出量は増加する。

問題14
LVEFによる分類で誤っているものはどれか。2つ選べ。
1 HFrEFーLVEF40%未満
2 HFmrEFーLVEF50%以上、60%未満
3 HFpEFー50%以上
4 HFrecEFーLVEF50%以上

【解答】 2、4
【解説】
2 HEpEFーLVEF40%以上、50%未満
4 HFrecEFーLVEF40%以上

問題15
心不全における在宅医療について正しいものはどれか。2つ選べ。
1 厚生労働省の調査によると介護を受けたい場所として50%が自宅としてあげている。
2 在宅医療を受ける対象者は、通院困難な患者である。
3 在宅医療を継続する上で重要となるのが、情報共有、意思決定支援、介護負担の軽減である。
4 支援の形態を生活モデルから治療モデルへ主眼を変更するとが必要である。

【解答】 2、3
【解説】
1 厚生労働省の調査によると介護を受けたい場所として30%が自宅とあげている。また最期を迎えたい場所として自宅をあげた方は50%を超えるとされている。
4 支援の形態を、疾患への介入に重点をおいて治療モデルから、QOLを重視した生活モデルへ主眼を変更することが必要である。

問題16
心不全における在宅医療について誤っているものはどれか。1つ選べ。
1 特別訪問看護指示は、発行日から最長21日間有効である。
2 訪問リハビリテーションは介護保険と医療保険のもと提供される。
3 第一号被保険者とは65歳以上である。
4 特定疾患の中に心不全の原因となる疾患は含まれていない。

【解答】 1
【解説】
特別訪問看護指示は最長14日間有効であり、月に1度発行ができる。ただし、気管カニューレを使用している者、真皮を超える褥瘡のある者は月に2回発行することができる。

問題17
障害福祉サービスについて正しいものはどれか。2つ選べ。
1 年齢制限がない。
2 介護保険を持っている場合は原則介護保険が優先される。
3 2019年8月時点で16の疾患が難病指定となっている。
4 難病指定されている疾患に心不全に関わるものはない。

【解答】 1、2
【解説】
3 2019年8月時点で333の疾患が難病指定となっている。
4 難病指定されている疾患には、先天性心疾患、特発性拡張型心筋症、肥大型心筋症といった心疾患が難病指定となっている。

問題18
超高齢社会となった現在においての説明について誤っているものはどれか。
1 死因の1位は癌である。
2 後期高齢者の死因は心疾患、脳血管疾患を合わせた循環器病が1位である。
3 現在の総人口は増加傾向がある。
4 国民医療費は年々増加傾向があり、40兆円を超える。

【解答】 3
【解説】
現在の総人口は低下傾向にある。

問題19
日本が抱える循環器病についての問題について誤っているものを選べ。
1 心不全患者は2035年には130万人を超えると予想される。
2 心不全患者の5年生存率派60%程度である。
3 平均寿命と健康寿命の乖離の原因の1位は脳卒中である。
4 国民医療費を傷病分類別に見ると循環器系疾患で50%程度を占める。

【解答】 4
【解説】
国民医療費を傷病分類別にみると循環器系疾患で20%程度を占める。

問題20
健康行動が変容し定着する際にみられる変化のステージモデルの分類ほとにケアの方法で誤っているものはどれか。1つ選べ。
1 前熟考期:行動変容の必要性に意識を向けてもらう。
2 熟考期:行動変容の利益を意識してもらう。
3 準備期:達成可能で具体的な目標を立てる。
4 実行期:自分に褒美を与え、自信を高めてもらう。
5 維持期:他者の援助は受けず、自身で行動を維持してもらう。

【解答】 5
【解説】
維持期では他者の援助を受けつつ誘惑をさけ行動を維持することが目標となる。

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