TFCC損傷の経過について

上記の題で簡単に経過を書いていきます。

TFCC損傷を受傷

事故やスポーツ中に発症する症例や、継続したストレスによる損傷があります。

受傷すると、まずは装具療法にて患部の安静を図ります。

患部の安静に伴い、疼痛が軽減すれば保存療法にて経過しますが、DRUJ(遠位橈尺関節)の不安定さ、疼痛の持続、可動域制限の残存などがあれば手術となります。

手術方法

①縫合術

②再建術

③部分切除術

④尺骨短縮骨切り術

などがあります。

術後の経過について

①再建術②縫合術

再建術、縫合術については、術後3週間程度はlong arm castと呼ばれる上腕まである装具をつけます。

その期間は指の運動しか出来ませんが必ずしっかり動かしておいて下さい。

目的としては、拘縮予防、循環促進等です。

術後3週間以降は装具を除去して、自分で手首を動かします。

そして、再建部が安定してくる6週間程度からリハビリで積極的に動かしていきます。

スポーツ復帰や職業復帰については、握力や可動域が十分に回復し、主治医の許可が出てから復帰となります。


③部分切除術

手術翌日から少しずつ可動域練習を進め、可動域、筋力向上を目指してリハビリを行います。


④尺骨短縮骨切り術

術後2週間はシーネを装着し、回内、回外運動のみを行っていきます。その後は、骨切り部の癒合を確認しながら、可動域練習、筋力トレーニングに移行していきます。

外来リハビリについて

外来リハビリ通院については、経過を見ながら考えますが、概ね週2回程度で通院をお願いしている事が多いと思います。

制限が強く、経過が長くなりそうな雰囲気があれば週3〜4回通院して頂いて、軌道に乗れば、減らしていきます。

リハビリでの通院期間では、3〜4ヶ月の方が多い印象ですが、復帰目標が高い、術前の経過が長い(可動域制限が強い等)場合は、5ヶ月以上(リハビリ可能なのは150日まで、主治医の指示があれば延長は可能)行うこともあります。

手っ取り早くリハビリを進めるには、他力本願にはなってしまいますが、患者さんの努力が欠かせません。

1日中つきっきりでリハビリは出来ませんし、リハビリ時間も1回20〜40分程度です。

そのため、リハビリの時間以外の自主トレが本当に重要となります。

取り組みやすいトレーニングをピックアップしてお伝えし、患者さんにはご自宅で積極的に実行して頂きます。

まとめ

受傷後の流れについては概ねこのような形になります。病院によってプロトコールの違いはありますので、主治医の指示を元にリハビリテーションを進めていきます。

ざっくりと書きましたが、また少しずつ付け足して書いていきたいと思います。

ありがとうございました。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?