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エクリヲ、批評から文化に触れる

こんにちわん、こんばんわん心理学が好きな犬です!

現在、はてなブログで「2020年、2万円分の本をレビューするまで年を越せまてん」という企画を勝手に考え勝手に楽しんで投稿しています。その3冊目はこちら、noteで1冊の本をご紹介したいと思います。

今回紹介する本はこちら、批評誌『エクリヲVol.7』(エクリヲ編集部)です。

エクリヲは、メイン・サブカルチャーを問わず様々な領域に渡る批評を展開しています。今号は音楽批評と、週刊少年ジャンプについて特集が組まれ論じられています。

音楽批評は、現代のストリーミング配信の時代には改めて必要性を感じるものです。というのも手軽に音楽を聴ける今の世の中だからこそ、好きな音楽を手軽にリピートせず新しい音楽との出会いのきっかけの場として機能するからです。

本誌においても、これまでの音楽批評の変遷と今後の音楽批評誌在り方について論じられています。インターネットやアプリといった感覚で操作し自分の聴く音楽を選択する今の日常。しかしながら、それは広告や流行といったある意味選択しているようで選択肢が少ない或いは選択すらしていないような形で私達は音楽に触れているような気がします。だからこそ、そこに音楽批評を間に置き、考える余地を挿入することは非常に有意義なのではないでしょうか。

また、それは漫画においても同様。紙の本を捲る機会は少しずつ減っている昨今。そんな今、書店や漫画業界には旋風が巻き起こっています。そう、鬼滅の刃です。今号の出版年は2017年ですが、この鬼滅ブームからジャンプ批評、漫画批評というものが私たちの日常に溶け込むことの重要性というものを感じます。

漫画を批評するというイメージは、音楽を批評すること以上になかなか想像できないと思います。楽しい、や面白いという快の感覚だけをみたらインターネット上でも数多く存在しています。しかしながら、批評というフェーズで価値を見出すことには残念ながらまだ到達していなかったような気がします。だからこそ、本誌は新鮮な気持ちで読むことができました。今までタイトルだけは知っていたものの触れてこなかった作品などとの出会いは、楽しいや面白いといった感覚的な指標で提示される紹介よりも客観的に俯瞰した文章で構成された批評の方が読んでみたいという好奇心を刺激される気がしました。

皆さんも、エクリヲを手にして考えを深め新しい出会いのきっかけを作ってみてはいかがでしょうか。

「2020年、2万円分の本をレビューするまで年を越せまてん」
残り、13400円

1冊目、2冊目はこちらから!


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