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生活の基盤が固まったら更なる+αを求めて苦しむ馬鹿

自分の今年一年は、トータルで見ると幸福な年だったのだろう。
入籍・挙式・住宅購入…とかなり短期間で人生のコマを進めたように思う。
いったん、この人生における基盤や土台のようなものは固められた気がする。
もちろん、パートナーとの関係維持やローン返済の金策等においては、かわらぬ努力を継続する必要があるが。

とはいえ、一旦はホームレス・孤独死といった簡単に思いつくかぎりの悲しい未来は遠ざかったと考えても差し支えないのではないかと思う。
ひとまずは安堵してよいだろう。

が、私という人間は欲深く、ひとつの不安が解決すればまた別の不安に目をやってしまう。
現状あるものに感謝するだけでは飽き足らない、よく言えば向上心ある、悪く言えば身の丈を知らない愚か者だ。

まだ老いたと言われる年齢でもなく、結婚して家を買って正規雇用の身で、世間一般で見れば大変いいご身分だと思う。大病もない。

だけど、生きるためだけに生きている事実に、何も生み出せていない事実に、誰かに何も与えられていない事実に、焦る。

歳をとるにつれて、人生が安定するにつれて、自分がどんどん「話が面白くない人間」になっていっているのを感じる。

同年代で活躍しているクリエーターや経営者、表現者を見ると、素晴らしい、尊敬する、とポジティブな気持ちを持てるが、それ以上に心がザワザワする。

みんな、生きる力が強くていいなぁ。と、悲しい過去のせいにしたくなるときもある。

自分がまだ何者かになれると思っている。プライドの高さが、生きづらさの理由かもしれない。

いっぺん死にかけてみたり、食べ物があるだけでもラッキーだと思えるような環境下に自分を置いてみたりしないと、今の人生のありがたみに本当の意味で気がつかないかもしれない。

努力をしてみたい。努力するに値するものに出会いたい。なんとなく頑張らないで生きてこれてしまったことに、後悔している。

来年は何か見つけられるだろうか。
少しだけ動き出してみたい。
贅沢な愚か者の一年の振り返り。

#今年のふり返り

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