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PSJ Focus Personal powered by Predator #2 「310_Kein」

「PSJ Focus powered by Predator」は、PUBG SCRIM JAPANによるnoteの連載企画です。PUBG SCRIM JAPANをサポートいただいているPredatorさんの協力をもとに実施しています。2022年度はチームインタビューを中心に行っていきましたが、2023年は一新!これまでのPC版PUBGの競技シーンを支えてきたベテラン選手から、これからを支えていくであろう若手選手まで、それぞれの”パーソナル”な部分にFocusを当てていく「PSJ Focus Personal」を行います!

第2回は、PUBG JAPAN CHAMPIONSHIP 2023 Phase1(以下PJC)で2位に輝き、5月17日から始まるPUBG Asia Super Cup 2023 Summer(以下PASC)に日本代表として出場するAREA310 Rascal JesterからKein選手にお越しいただきました。
アマチュア時代からその名を馳せ、PUBG Nations Cup日本代表にも選ばれるなど名実ともに日本一の選手になりつつあるKein選手。そんな彼が歩んできたPUBG人生についてお聞きしました。

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はじめに

──まずは簡単に自己紹介をお願いします。

Kein:
AREA310 Rascal Jester所属のKeinです。22歳です。AREA310ではオーダーを務めています。

──AREA310に移籍してから初の大会となったPJC 2023 Phase1から早2ヵ月が経ちます。改めて振り返ってみていかがでしたか?

Kein:
チームが決まって1ヵ月ほどしか練習期間が無かったので、最初はやっぱりコミュニケーション面が不安でした。ただ、WeskerさんもVueloさんも経験豊富なベテランで、G0ni1も実力は良く知っていましたし、各々と普段一緒にランクマッチをプレイすることは何度もあったので、”いける”って雰囲気は大会前からありましたね。

──結果として優勝まであと一歩の2位でした。この順位をどのようにとらえていますか?

Kein:
もちろん目の前まで優勝が近づいていたので悔しかったんですけど、初めてのメンバーで挑んだことを考えると手ごたえは十分でしたね。やっぱり組んだばかりのチームって連携面とか情報面で他チームに遅れを取ってしまうので、どうしても不利になってしまうと個人的には思っています。そういった考えの中で2位を取れたのは良かったですし、色々と経験を積めた期間でした。


AREA310 Rascal JesterはPJC2023 phase1で2位を獲得しました。

Kein選手が経験してきた出来事とその時のモチベーションを可視化するために、選手活動における人生グラフを作成していただきました。
このグラフをもとにKein選手の思いやバックグラウンドを深堀りしていきます。

Kein選手のPUBG人生グラフ

PUBGとの向き合い方

─それでは、ここからはKein選手のパーソナルなお話を聞かせていただこうと思います。PUBGを始めたきっかけはなんですか?

Kein:
自分は高1から3年間留学をしていて、高3の時に留学先のお友達に誘われたのがきっかけです。それまではコンソールでFPSを触っていたんですけど、PCではやったことがなかったので、PUBGがPCゲームデビューになりました。

──PCゲーム歴はあまり長くないんですね。ではKeinさんはなぜ選手になろうと思ったのですか?

Kein:
それも当時一緒に遊んでいた日本人の友達に誘われたからです。ただ当時は帰国して大学生になったばかりで、学生生活メインで過ごしていました。当時からプレイングを褒めていただける機会はあったのですが、PUBGをメインにすることは考えていませんでしたね。

──では、何がきっかけでPUBGメインの活動となりましたか?

Kein:
やっぱりコロナが流行って大学に通えなくなったのが大きかったです。自分は人とコミュニケーションを取るのが好きなんですけど、それがなかなかできなくなってからPUBGにどっぷり浸かるようになりました(笑)
その時はちょうどDullahanに加入して、PJS Season6のPaRを迎える頃でした。
ただ今となってはこういうことが無ければ、今みたいにプロとして活動する機会もなかったかもしれないので、そういう時間ができたことが凄く良かったと思っています。

──PUBGに集中するようになったことで、どのような変化がありましたか?

Kein:
元々勝負事に対しては負けたくない気持ちが強くて、そこは変わらない点ではあったんですけど、それがすぐに結果として現れるようになりました。
PJSでもGrade2に昇格することができましたし、PSJ ALLTIER CHAMPIONSHIP(以下PAC) #1では4位にもなれました 。特に後者のPAC #1は 、Grade1のチームが多くいた中で、「自分たちでもGrade1のレベルと戦えるんだ」という自信に繋がるような大会になりました。
またそういった結果がついてきた中で、当時Grade1で活躍されていたようなプロ選手とも交流できるようになってきたことも大きな変化でしたね。

──その後2度目の挑戦となったPJS Season6 Grade2のPhase2で見事3位になってGrade1の出場権を獲得しましたね。

Kein:
あの時はめちゃくちゃ嬉しかったです。Phase1では目前でG1を逃していましたし、何よりG1に昇格することが大きな目標でしたから。なので直後にPJSが終了することになって、結局G1に出られないままで終わってしまったのは正直やるせなかったですね。

PJS aseason6 Grade2 phase2にてKein選手が所属していたDullahanは見事昇格を果たしました。

──Kein選手の人生グラフを見ると、この時期は落ち込んではいるもののあまり下がっていないですね。

Kein:
そうですね、かなりポジティブなので。マイナスに考えていいことなんてないじゃないですか。勝つのが難しい相手にも勝とうという気持ちがあれば勝てる可能性が上がるのと一緒で、何事もプラスにとらえた方がいいじゃないですか(笑)

日本で付けた自信と、国際大会で見せつけられた現実

──PJSが終了し、PJCが始まるタイミングでDonuts USGに移籍したことにより、Kein選手は本格的にプロ選手としてデビューされていますが、どのような経緯で加入に至ったのですか?

Kein:
PJCが始まるタイミングで自分は前チームを抜けて、新たなチームを探していたんですけど、そんなある日、突然SHEVAさんから「新しいチームでKeinに加入してほしい」という旨のDMをいただいたことがUSG加入のきっかけです。

──その時はどういったお気持ちでした?

Kein:
正直な話、SHEVAさんとは当時ほぼ接点がなくて、どうして自分に声をかけてくれたのかも疑問に思っていたので、不安な部分もありました。
一方で、チームを探すのが難しかった状況の中でプロチームからのお誘いを受けられたのは運が良かったですし、”選手”として認められたと思えたので、加入することを決めました。

──迎えた2021年はいかがでしたか?

Kein:
USGとして初めて迎えたPJC Phase1で個人キル3位になれたんですよ。それが自分としては凄く嬉しくて。というのも、2020年末にPUBG JAPAN SERIES Winter Invitationalに出場したんですけど、PACとは比べ物にならないくらいレベルが高く感じて、撃ち合いにも勝てなかったことがすごく悔しかったんです。それもあって、自分の力が通用することを確認できましたし、のびのびとプレーできたのが印象に残ってます。
また、この年の途中からWWCDルール(2021年に採用されたポイントルール。各マッチの勝者はドン勝によって決まり、ドン勝の獲得数によって順位が決まる。)に変わり、PJC Phase2ではそのルールに結構悩まされました。ただこの頃からコーチが付いたこともあって、PUBGをよく考えてプレーするようになりました。安置読み、ファイトの組み方、盤面のコントロール…。そういった知識が今の自分にとってプラスになっていると思います。

──Kein選手の人生グラフを見ると、2022年から急激に右肩上がりになっていると思います。どのような年でしたか?

Kein:
この年は個人的に、凄く恵まれた年だったと思います。
PWSではWeek4で優勝することができましたし、初めてアジア大会であるPUBG Continental Series、そしてPUBG Global Championship 2022にも出場させていただきました。
そしてなんといっても、PUBG Nations Cup 2022に日本代表として選ばれたのが、人生の中でも1番嬉しい出来事でした。
オフライン大会はこれが初めてでしたし、ものすごく緊張しましたね。
中でも、ずっと尊敬していたTGLTN(USA代表・Soniqs所属)とお話しできたこと、更にはAWMでキルを取れたことは1番の思い出です。
そしてなんといっても、PUBG Nations Cup 2022に日本代表として選ばれたのが、人生の中でも1番嬉しい出来事でした。
オフライン大会はこれが初めてでしたし、ものすごく緊張しましたね。
中でも、ずっと尊敬していたTGLTN(USA代表・Soniqs所属)とお話しできたこと、更にはAWMでキルを取れたことは1番の思い出です。結果は悪かったんですけど、コミュニティが広がり、友達もたくさんできたこともよかったです。

―上位レベルの国際大会をいくつも経験してみて、どのように感じましたか?

Kein:
PCSに初めて出たときは、正直なところ心が折れそうでしたね…。これまでPJCやPWSを戦ってきて、もちろんやられることはありましたけど、対等、ないしそれ以上に戦えているという自負がありました。だけど、PCSでは「どうやったらこの人たちに勝てるんだ」って思ってしまいました。
PGCも出られたことは嬉しかったけど、何もできなかった。それを引きずったままPJC 2022 Finalでも上手くいかず、悔しい気持ちが大きかったです。これも良い経験になりましたね。

挑戦と覚悟の2023年

ーーUSGは2022年いっぱいで解散となってしまいましたが、少し期間が空いた今年の2月にAREA310への加入が発表されました。どういった経緯があったのですか?

Kein:
2023年も選手を続けようということは決めていて、大学も休学したのですが、チームがなかなか見つかりませんでした。なので自分からメッセージを送ったりもしました。その中で、AREA310が「ぜひ」と言ってくれたおかげでチーム加入が決まった、という感じでした。

──AREA310ではオーダーを務めていらっしゃるとのことですが、Kein選手自身オーダーの経験はなかったと思います。そのことに抵抗はなかったんですか?

Kein:
全くなかったです。学生時代も、いわゆる「リーダー職」についてはどちらかと言えば積極的でしたし、310に加入するって決まったときも、自分がオーダーをするって決めていました。特にUSGに加入してからURS4コーチに多くのことを学ばせてもらっていたので、それを実践できる新しいチャンスだと思っていました。

──今の自分に足りないもの、AREA310の優勝のために必要なものはなんだと思いますか?

Kein:
オーダーとしてもっと頭を使えたらな、とは思っています。PUBGの特性上ある程度セーフゾーンの兼ね合いはあるけれど、それのせいにはしたくないんです。
特に、今はコーチがいないので、「何が良くなかったか」を考えるのが大変です。それでも、今やれることをやるしかない、といった感じです。

──最後になりますが、いよいよPASCが数日後に迫ってきました。PASC、そして次のPJCに対する意気込みをお願いします。

Kein:
事前の調査だと、自分たちはどのマップでも初動ファイトがあると思います。ただ、自分たちも日本代表としてのプライドを持って挑むので、逃げるつもりはありません。なので、仮に負けてしまっても大目に見てください。
やりたいことを通して、それで結果がついてくるのが理想だと思っています。Grand Final出場を目指して頑張ります。
次のPJCでは優勝して、PGC2023出場を目指します。
どの大会でも、悔いのない戦いをしたいと思います!

ーありがとうございました!

今回は310_Kein選手のインタビューをお送りしました。まだまだ若いKein選手の圧倒的なプレイングの裏には、PUBGと真正面から向き合う姿勢と、何事もプラスに捉えようとする強いメンタルがあることがわかりました。

そんなKein選手が所属するAREA310 Rascal Jesterも出場するオンライン大会、PUBG Asia Super Cup 2023 Summerが5月17日からスタートします。ぜひご一緒に応援よろしくお願いします!!
大会:PUBG ASIA SUPER CUP SUMMER
日程:5/17(水)~5/28(日)
参加チーム:APAC地域の24チーム

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監修: amon 

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