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PSJ Focus Personal powered by Predator #5 「3RG_ottyan」

※本インタビューはPJCS#4開催前に行われました。

「PSJ Focus powered by Predator」は、PUBG SCRIM JAPANによるnoteの連載企画です。PUBG SCRIM JAPANをサポートいただいているPredatorさんの協力をもとに実施しています。2022年度はチームインタビューを中心に行っていきましたが、2023年は一新!これまでのPC版PUBGの競技シーンを支えてきたベテラン選手から、これからを支えていくであろう若手選手まで、それぞれの”パーソナル”な部分にFocusを当てていく「PSJ Focus Personal」を行います!

第5回は、6/30~7/9に開催された「PGS2 APAC Qualifiers」に出場した3R Gaming(以下、3RG)からottyan選手にお越しいただきました。PUBG競技シーンの古参プレイヤーでもあるottyan選手。直近の大会からottyan選手のパーソナルな部分まで、様々なお話を聞くことができました。

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新体制で挑んだPGS2予選


──本日はよろしくお願いします!まずは簡単に自己紹介をお願いします。

ottyan:
3RG所属のottyan(おっちゃん)と申します。チーム内での役割はオーダーです。よろしくお願いします。

──「PGS2 APAC Qualifiers」で、3RGは日本予選を見事1位で突破されました。日本予選を振り返っていただいていかがでしたか?

ottyan:
正直、1位になれるとは思ってなかったです。なんなら予選突破も厳しいと思ってました。それが率直な感想ですかね(笑)

──そうだったんですね。では、この結果を残せた要因はなんだったんでしょうか?

ottyan:
要因はやっぱり、Shinnosuke選手の活躍ですかね。
Shinnosuke選手はフィジカルもそうなんですけど、頭の回転が速くて、自分たちよりも一歩先に動いていることが多くて・・・やってほしい動きを言う前からやってくれるのでムーブしやすかったです。韓国人の選手で日本語は勉強中なので、コミュニケーション面で難しいところはありましたけど、Shinnosuke選手の活躍が目立っていた大会だったと思います。

──では、ottyan選手がオーダーとして意識していたことはありましたか?

ottyan:
オーダーとして意識していたのは「味方の動きを常にミニマップで把握して、細かい指示を出すこと」ですかね。他のチームと少し違うところが、完全に自分が指示する「ワンマンオーダー」なのでタスクが多くて大変ではあるんですけど、情報が錯綜したりすることがあんまりないので、そういうところでShinnosuke選手のポテンシャルを引き出すことができたのかなと思います。
また、新メンバーの加入もありましたし、チームの連携力を考慮して「やることを明確にする」ということは一番に考えてましたね。

──では、新メンバーのNobuo選手、Lily選手、HollywoodBoy選手の3名はどのような経緯で3RGへの加入が決まったんでしょうか?チームからの大々的な募集はなかったように思いますが。

ottyan:
そうですね。実は、3RGのPUBG部門は解散の話も出ていたので、メンバー募集とかもしていなかったんです。だけど、Shinnosukeから「チームに残りたい」と相談されて。でもやるからには勝つことも考えなくてはいけないので、無所属の選手の中から、勝てる未来が見える人に自分から声をかけて集まったという流れですね。
とはいえ、スクリムや大会の経験が浅いメンバー、5年くらい前に選手をやっていたブランクがあるメンバーもいます。そんな中で、国内トップを走り続けてきたチームを差し置いて、予選を1位通過できたのはめちゃくちゃ嬉しかったですね。これまでの最高順位が5位だったので、自分の中ではガチで偉業でした(笑)

ottyan選手が所属する3RGはPGS2 APAC Qualifers日本予選で見事1位を獲得しました。

──その後のAPAC予選、戦ってみていかがでしたか?

ottyan:
戦ってみて、まず最初に思ったことは「日本と全く動きが違う」ということです。フェーズ2で安全地帯の中央が非常に混んでいたり、突貫してるチームがいたり(笑)それとAPACリージョンのチームは射撃精度が本当に高いと感じましたね。
車両抜きを例にすると、日本では10発撃って3発当たればいい方だと思います。でもAPACリージョンのチームは10発撃って6発は当ててくるイメージです。日本では許されるような移動もAPACリージョンでは許されないので、より素早いムーブが必要だと感じました。
また、そんなレベルの高い環境に加えて、チームの要であるShinnosuke選手が年齢制限で出場できなかったので、ファイト面がとにかく大変でした。リザーブの選手に出てもらったんですけど、全体的に競技歴が浅いメンバーだったので、「こういう状況はこうしないといけない」みたいな知識を共有しながらやっていましたね。チーム全体で成長できるいい経験、練習の場だと割り切っていた部分はありました。

──Day1 Match3ではドン勝を獲得されましたね。終盤まで人数を残し、綺麗に勝ち切っていた印象でしたが、あの試合を振り返っていただいていかがでしたか?

ottyan:
あの試合は、前提安置運が良かったです。物資が豊富にあされるかつ他チームのムーブの傾向的に外側が混むことを予測していたこと、4人で守りやすいポジションを考えたうえで取った場所が最終安置になりましたね。フルトン回収と突貫には警戒して、枚数を削られることだけはないように指示を出していました。ただ、最終局面で2枚落ちたのはほんとにヒヤッとしましたね。Lilyが倒されて、Nobuoが「裏」という報告を「ロー」と聞き間違えて、ピークして落とされたんですよね。数的有利な状況だったんですけど、一気にわからない展開になってしまったので、なんとか勝ち切れて安心しました。ドン勝はしたものの、試合後すぐに反省会でしたね(笑)コミュニケーションエラーもそうですけど、「投げ物をしっかり使おう」とか「投げ物を残したまま落ちるのはよくない」とか。


ottyan選手が経験してきた出来事とその時のモチベーションを可視化するために、選手活動における人生グラフを作成していただきました。
このグラフをもとにottyan選手の思いやバックグラウンドを深堀りしていきます。


ottyan選手のPUBG人生グラフ

PUBGを通して変化した価値観

──それでは、ここからはottyan選手のパーソナルなお話を聞かせていただこうと思います。ottyan選手がPUBGを始めたきっかけはなんだったんでしょうか?

ottyan:
色んな配信者の方がPUBGをプレイしていて、「面白そうだな」と思ったことがきっかけですね。

──そこから、どのような経緯で競技シーンに関わるようになったんでしょうか?

ottyan:
最初は大会があることすら知らなかったので、エンジョイ勢としてプレイしていました。しばらくして大会の存在を知って、純粋に出てみたくなったので、ゲーム内のフレンド6人でチームを結成したのが始まりですかね。

──アマチュア時代も含めてかなり活動歴が長いottyan選手ですが、これまでの活動で一番印象に残っている時期を教えていただけますか?

ottyan:
それでいうと「Haapy Honey ALLSTAR’S(HHA)」というチームに所属していた時期ですかね。あの時期はとにかく楽しかったです。成長を実感しやすい時期でもありましたし、PJS(PUBG JAPAN SERIES)というオフライン大会への憧れがモチベーションになってました。

──「Haapy Honey ALLSTAR’S」に所属しているときのほうがPGS2 APAC Qualifiers日本予選を優勝した時よりグラフの数値が高いのですが、どういった理由があるのでしょうか? 

ottyan:
「Haapy Honey ALLSTAR’S」に所属していた時のほうが数値高い理由は、エンジョイ勢としてPJSに出場したい、オフライン大会に出場したいという欲が強く、モチベーションが一番あり、成長を実感できた時期というのが理由ですかね。
今のモチベーションが低いというわけではなく、少し考え方が変わったというかベクトルが若干違いますね。今は、ファンの方や周りの方の期待にこたえなきゃいけないという気持ちや、チームメンバーの成長のために教育をしないといけないという気持ちがかなり強いのが要因かもしれません。

プロデビュー後の思いと感じた課題

──3RGでプロデビューを果たされたottyan選手ですが、プロになりたいと思ったきっかけやタイミングについてお話を聞かせていただけますか?

ottyan:
選手活動を始めてすぐ、「プロゲーマーには夢がありそう」と思ったことがきっかけでプロゲーマーを目指し始めました。ずっとチャンスを伺っていて、3RGがメンバーを募集しているのを見かけたのでトライアウトを受けましたね。ありがたいことにプロデビューさせてもらって、今もこうして活動できているので、3RGには感謝しています!

──プロデビュー後、一番印象に残っている大会は何ですか?

ottyan:
PUBG JAPAN CHAMPIONSHIP 2022 Phase1 Grand Final Day2のMatch7ですかね。最後、自分とNex選手が2on2になってE36を倒してドン勝した試合です。試合中盤から、大胆に街中に突っ込んでからどんどんマップの端をアグレッシブに倒して行くっていうムーブをしたのですが、自分でもドン勝を取れるとは思っていませんでした(笑) 視聴者の皆さんも3RGがドン勝を取れるとは思っていなかったはずです。試合全体を通して、すべてがうまくいったので印象に残っています。


──プロデビュー後に感じた課題は何ですか?

ottyan:
個人の課題というと、頭の回転の速さが周りに追い付いていないところですかね。先日のPGS2 APAC予選で感じたことで言うと、APACリージョンのチームはムーブの引き出しが多く、対応力・判断力がすさまじく、対処が難しかったですね。準備していたものだけでは対応が難しかったです。あとはフィジカルももちろん個人の課題だと思います。
チームの課題はコミュニケーションです。小さな報告ミスや、連携をする際のコミュニケーションなど初歩的なミスが多いです。
それらを克服するためにも、よりラフにできるランクマッチで基礎的なコミュニケーションや連携の練習を試みています。

──そうなんですね。課題を克服するためにスクリムではなく、ランクマッチで練習されているんですね!

ottyan:
そうですね。以前は韓国スクリムに出場していたのですが、自分たちが求めている練習が韓国スクリムでは試すことができないからというのが理由ですね。ランクマッチのほうが初歩的なコミュニケーションや連携を練習できると思っているのと、ランクマッチのほうが回転率が良いからというのもあります。

終わりに

──最後に、今後の目標とファンの皆様への一言をお願いします!

ottyan:
目標は世界大会の優勝といいたいところではあるのですが・・・(笑)直近の目標で言うとPUBG JAPAN CHAMPIONSHIP 2023 Phase2の優勝です。
また、いつも応援してくださっている皆さんには感謝しています。本当にありがとうございます。皆さんの応援がめちゃくちゃ力になっています。皆さんの期待に応えらえるように今後とも、ottyanならびに3RGへの応援をよろしくお願いします!


今回は3RG_ottyan選手のインタビューをお送りしました。海外チームと戦ったことで感じた課題や、長い選手生活を通して変化した価値観など、ottyan選手のパーソナルな部分が明らかになったと思います。

そんなottyan選手が所属する3R Gamingは9月29日から開催される国内大会、PUBG JAPAN CHAMPIONSHIP 2023 Phase2に参加します。ぜひご一緒に応援よろしくお願いします。

大会:PUBG JAPAN CHAMPIONSHIP 2023 Phase2
大会日程:9/29(金)~10/15(日)
配信サイト:Youtube / Twitch

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インタビュー・文章執筆: ひろ X
監修: amon 

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