リセット

iPhone/iPad ネットワーク系イシューのトラブルシューティング

前回、「iPhoneの一番かんたんな治し方」で、
本当に基本的なトラブルシューティングについて、書いてみた。

思ったより訪問してくれた人がいたのだけれど、
「なんだよ、こんな程度のことか…」
と思った人が、実はほとんどなんじゃないかと思っている。

その、「こんな程度のこと」が、
最も効果的なのだ、という僕の主張は、相変わらずなのだけれど、
今回は、ちょっとだけトラブルの種類をしぼって、
ネットワーク系イシューに対するトラブルシューティング方法を書いておく。


「ネットワーク系のトラブル」とは、どんなトラブルのことを指すのか。
とりあえず、いくつか書き出してみよう。

・通話にノイズが混じったり、切れやすかったりする
・LTE/4G機種で対応エリア圏内なのに、3Gもしくは○マークしか表示されない
・Safariでネットをしていて、いつもよりページの読み込みが遥かに遅く、重たい感じがする
・急にメールの同期ができなくなり、本文が開けなくなった
・アプリケーションに必要なプロファイルがいつまで経ってもダウンロードされない

プロファイルの件がピンと来ない人もいるかな、と思う。
ありがちな一例を挙げるとすると、
「会社でiPhoneを支給されて、なんちゃらとかいうMDMソフトを入れるよう指示された。
指示通りに操作しているのに、いつまで経っても設定が完了しない」
という状況だろうか。

うん、これはピンと来ない状況だな。
だけど、社用携帯としてiPhoneを扱っていると、プロファイルが落ちてこないのは、
「よくあるトラブル」のひとつだったりする。

あとの4つは、そこそこ発生頻度の高いトラブルだから、
どれかひとつくらいは経験した事があるんじゃないかと思う。


さて、さっそく、
トラブルシューティングに移ろう。

あくまで基本は前回紹介した、
・アプリケーションの終了
・電源再起動
・ハードリセット
の3つが基本だ。
まずは3つを試しても改善がなかった場合に、試してみて欲しい。


1.機内モードのオンオフ
設定→機内モードをオンにして、オフに戻す

飛行機に乗った事のある人は、「機内モード」に設定した事があると思う。
オンにすると、iPhoneの画面左上に普段表示されている、
電波の強さ、キャリア、回線種類のマークが消えて、
代わりに飛行機のマークが表示される。

機内モードになると、ネットワークとの通信が遮断される。
いったん通信を切って、またつなぎ直す事で、
解決を図る方法なのだ。

余談だが、機内モードにしてから、Wi-Fiをオンにすると、
電話とキャリア通信網はNGで、Wi-Fi通信のみOKな状態にする事ができる。
海外旅行の際に、iPhoneをWi-Fi専用機として使用したい場合は、
機内モードをオンにしたまま過ごす、という方法もある。


2.ネットワーク設定のリセット
設定→一般→リセットと進み、「ネットワーク設定のリセット」をタップ

いきなりだが、ネットワーク系のトラブルシューティングでは、
「最強」と言っていい。
いったん、iPhoneに設定されている全てのネットワーク設定をリセットして、
新たに再設定する、という手段。
「ぐちゃぐちゃにこんがらがった糸をぶった切って、まっすぐに張り直す」
と思ってもらえれば、イメージが付くだろうか。

ぐちゃぐちゃな糸を通しては落ちてこなくても、
ぴんと張ったら、するすると落ちてくるみたいな感じか。

プロファイルが落ちてこない、というトラブルの場合、
ネットワーク設定のリセットで解決する事が、とても多い。
電源再起動、リセットと並んで解決率が高い。

注意しないとならないのは、ネットワーク設定のリセットを行うと、
設定済みのWi-FiルータのWEP KEYも消えてしまうので、
次回Wi-Fi接続する際には、再設定が必要な事か。

それと、
ネットワーク設定のリセット以外をタップしてしまうと、
iPhone内のすべての設定が消滅してしまう可能性もあるので、
実行する際には、重々注意したほうがよい。


3.SIMカードを抜き差しする ※Wi-Fiモデルを除く 参考
ネットワーク設定のリセットが、iPhoneの設定をいじる手段で「最強」ならば、
SIMカードの抜き差しは、SIMカードをiPhoneから抜いてしまう事で、
物理的にiPhoneとネットワークを遮断することでリセットを行うという、
いわば「力技」である。

LTEや3Gなどのキャリア通信網を用いたインターネット通信や、
音声通話のトラブルの解消法として、こちらもかなり強力。
個人的な印象だと、意外にも、
通信より通話のトラブルが、SIMの抜き差しで改善してしまう印象がある。


こちらの注意点は、
SIMトレイが固い事と、
取り出したSIMを落としたり、なくしたりしないこと。
特にnanoSIMカードは小さいので、注意。
なくしてしまうと、再発行にはキャリアによるが、
2000円から3000円くらい手数料がかかってしまう。

あと地味にSIMトレイもどこかにいってしまいがちなので、こちらも注意だ。
ちなみにトレイをなくしてしまった場合、Appleが修理を受け付けてくれなくなる可能性が高い。



いかがだっただろうか。
前回と今回の内容を駆使すれば、あらかたの問題は解決する筈だ。
これでダメだったらもう復元するしかない、と思っていいだろう。

というわけで次回は「復元」についてです。
まあ…基本だよね、復元も。。


以上で、本文は終了です。
この先には何もありません。

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