S氏の恋愛と結婚と女性に対する考察(パート2)

https://note.com/service8/n/nf73fad68e2c8


(原文・S:恋愛と結婚と女性)

https://note.com/provide/n/nb3f51a493498

(S氏の恋愛と結婚と女性に対する考察パート1)



さて、前回の続きから考察していこうと思う。

何の話か分からない人は上のリンクを参照して欲しいが、まぁ興味が無いなら開かなくても結構だ。

気を取り直して始めていく。

物語の続きだが、今度はシーンが打って変わり、喫茶店を舞台にして女友達との白熱した唾迫り合いが展開する。

もう少し詳しく書くと、どちらかと言えば店にとってはかなり迷惑になりそうな女友達からの大きな声量と、その口から飛ばされているであろう多量の飛沫によって一方的に猛攻を受けるS氏の奮闘と受難に焦点が合わさる。

最初は女友達の、「金にもならないのに、なぜわざわざ文学の研究のために大学院へ行くのか」という地獄のように不毛な問いかけから会話は始まる。

「金の問題ではない。勉強がしたいんだ」
と、S氏。

「嘘よ。働きたくないから、大学院に行くんでしょ。逃げてるだけじゃない」と、彼女。

大きなお世話である。

しかし、S氏は図星だった。
勉強したい気持ちと社会から逃げたい本音を、
見事に撃ち当てられていた。

「逃げちゃだめなのかな」
弱々しそうに彼は言葉をこぼす。

「ダメに決まってるでしょ!みんな働いてるでしょ。いつまで親のお金で、甘えて生きるつもりなの?そんな生き方をして、恥ずかしくないの?」

彼女は一体S氏の何なのだろうか。もしかしたら、彼に一目置いていたからそういう言葉が出たのかもしれないが、ここは喫茶店である。

彼女の怒号とも言える声量が店内中に響き渡る。
公衆の面前において、少なくとも彼女にとっては関係ない筈の自分のライフスタイルに対し、ボロクソに泥を叩き着けられるS氏がただただ不憫である。

She is angry。

「なんで友人の君にそこまで言われなければいけないんだろう」

I asked。

「友達だから、本当に心配して、こうやって忠告してるんでしょ!」

Wait。Is that really???



失礼。呆れ過ぎて使用言語がバグってしまった。
話を戻そう。


彼女のガミガミに拍車がかかってきた。

「大体、今までバイトだってまともにやったことないじゃない!何やっても続かない!ゼミでも、サークルでも、何か仕事を任されても、さっぱり真面目にやらないじゃない!みんなの迷惑になっているのが分からないの!?いつまで周りの人に迷惑ばかりかけて生きるつもりなの???あぁ!!アンタみたいな人と、なんで友達なんだろう!?私まで恥ずかしくなってきた!!どうしてそんな生き方しかできないの!!!」

そりゃそこまで言われたら女性嫌悪にもなるわ😩

というか逆に自分自身の性欲に対して怒りの矛先向けちゃったよこの人💦

と思ったらその先にある社会と、その社会に対して順応しようとしてた自分に怒り出しちゃった🤔

感情の巡り具合が忙しいなと思う間もなく、次の引用が紹介される。


愛欲の園からも離れて、愛欲の林から脱している人々からも離れているのに、また愛欲の林に向かって走る。___この人を見よ! 束縛から脱しているのに、また束縛に向かって走るのである。 
    
    (中村元訳「ブッダ真理のことば・感興のことば」)


というお釈迦様の言葉を、その時のS氏はふと思い出したそうな。

人間とはつくづく矛盾を抱えた生き物である。
人生は生きるための飲食料と、死ぬ為のロープを一緒に持ってあてもなく歩いているようなものである。

S氏は怒りで震えた。
ただただ震えるしか無かった。
そして自らの欲も気持ちも振り切り払い、仕舞いにはトチ狂ったようにこう言った。

『「学問だ!瞑想だ!もっと高尚なことを目指すのだ!高く高く、もっと精神の高みを目指すのだ。地獄とつながる足枷を外して、天上へ向かって、太陽を目指して、精神よ、飛翔するのだ!」私は友人のGに語った。
「まるで空を自由自在に飛んだイカロスのようですね」とGは皮肉った。
「結局、蝋の翼が溶けて、墜落すると言いたいのか?」と私は言った。
「人間、そんなものですよ。高みを目指すほどに、下劣を意識してしまうものです」Gは言った。』

結局、この後S氏は友人Gの言う通りに道を辿った。

学問や瞑想に明け狂う日々を送り、精神の平穏を一時は手にしたとて、女性への好意と興味が途切れることはついに叶わなかった。その度に社会という地獄の戦地に自分からふらふら向かっていき、懲りずに女に突撃してはまたバラバラになって、飛び散った原型を留めない自分を拾い上げ集め続け、なんとか這い回りつつ自分の形を保ち続けた。無意味だと分かっていても地獄を自分で創り出すことをヤメラレズ、また馬鹿の一つ覚えのようにバラバラに当たっては砕け散った。とどのつまり、その繰り返しだった。結局。

恋愛も結婚も社会生活も諦めきれなかった挑戦者の地獄の戦場が、そこにはあったのだ。
自分の血を自分で洗い、腹を裂かれては零れ落ちた臓物を落ちた傍から拾い集め、その間に顔面を胸を容赦なくぶち抜かれてもう目も見えず耳も聞こえず這って逃げることも叶わない地獄の毎日。

まさにそれは精神の牢獄であり、生きている間は不死身である心にとっての、悪魔のような拷問だった。恐らく涙を流すことすらできなかったであろうことが察せられる。お労しや。畏み畏み。

だから私はS氏に対して惜しみない尊敬と賞賛と名誉を担保し、讃えるのだ。
我々の良き友人に拍手を。

しかしまだこれではォワレナイのだョ。
これは考察であり、私の身勝手な妄想なのだ。

さて、ここまで着いてきた読者諸君には誠に残念な知らせだがまだ暫くお付き合い願いたい。
スクロールの長さにいい加減うんざりしているだろうが、ここは耐えてグッと苦味を呑み込んでくれたまえ。

いいか?ここからが私の本当の結論だ。
勘のいい読者諸君のことだからもしかしたら分かっているかもしれないが言わせていただこう。

女性達と社会に翻弄され、欲望の尻尾を掴むことも理想に逃げ切ることも出来ず、二兎を追う猟師になってしまった我が友人S氏。

欲望と夢を追うS氏、理想と安寧を望むS氏。
どちらが本物なのか?

ハッキリと言おう。

どちらも本物のS氏だ。

ほとんどの人はお分かりだろうが、己から湧き出る欲求や望みは全てが己だ。
分けることなどできないの!!!


失礼、予測変換のせいだ。気にしないでくれ。

ここでS氏がなぜ名前とは正反対のドMの戦士のように地獄を這い回らなくてはならなくなったのか解説しよう。

結論からいえば、全てを自分と認め受け入れられなかったからだ。

前回のパート1のおさらいだが、S氏は自分の観念によって自らを攻撃し苦しめ続けていると書いた。

これは今回も言えることで例外は無い。

欲望に釣られて女の子を好きになる自分も、真理に安寧と平穏を求め安らぎを得ようとする自分も、どちらもかけがえのない自分なのだ。
もっと言えば社会に上手く馴染めない自分も自分だ。

分けることなど当然できない。
出来るかもしれないが恐らくは人格が分裂する。

問題は一方の自分を常に否定することだ。
ダメな自分を。否定せず受け入れることだ。
そうすれば平和だった。

しかし厄介なのは、人は自分が意図せぬ間に他人の口を操り自らに罵詈雑言を浴びせかけるコントをやってしまうということだ……。

鏡の法則をご存知だろうか?
他人の言動に心揺さぶられる、特に嫌な思いを抱くのは、他人の言動の中に自分と同一の自分が認めていない自分を、直視したくない嫌な自分を鏡のように相手に投影して見るからだという。

しかし私から言わせればこれは逆なのだ。

自分が「相手の口を借りて自分を口撃させている」のだ。

はい、ここテストに出マース。
え?ふざけるなって?そんなバカげたエスパーみたいなことできるなら皆が他人を操ってるって?

そうだよ。人生は自分の主観であり、それぞれ自分が自分の見たい物語を見ているに過ぎない。

だから人は自分にとって好きな物を集め、それに囲まれた生活をすることが出来る。それは何も楽しさや嬉しさだけじゃない。S氏のように自分で自分を攻撃し、痛みや苦しみすら求める猛者もいる。いいかい?この世は所詮ゲームの世界か夢の中、はたまた肉体という列車に乗って風景を楽しむぶらり途中下車の旅のようなものだ。最後には肉体を降りて家に帰る。それだけの事さ。

この世はアトラクションなんだよ。
S氏はその楽しみ方がちとマニアックだっただけさ。まぁこんな記事を読んでるマニアックな諸君もそのクチだろうけどね。

つまりS氏は、女友達の口を借りて自分をボコボコにしたのだよ。しかもわざわざ公衆の面前で聴衆と舞台まで用意した劇場でね。生きてる限りは劇場も登場人物も入れ替わるけど、結局演者は自分であり監督脚本も指揮権や変更権限は自分に委ねられてる。さぁ、分かったかな?

思いや観念は波なんだ。思いが重く激しくなるほど波は激しくなり、周囲の人物を巻き込んだ物語に引きずり込み困難な夢に誘う。何かを絶対視したり、自分はクズのダメ人間だと思えばそうなるし、そうだと確信する出来事も起こるんだ。だって全部自分がやっているんだからね。いやぁ、つくづく人生は面白いものだよ。

さて、楽しんでいただけたかな?
要は人生バランスだよ。
進みたい方向へ進みたまえ。君の縁と脚本が君を導くだろう。人生万事塞翁が馬だ。常に楽しむこと、素直に感情やネガティブな自分も受け入れること、他人はあなただと言うことを忘れなければ、あなたは自然と楽しむことができるだろう。

あなたの人生に幸多からん事を。

ここまで読んでくれてありがとうございました😊✨

こんな長文を午前1時から4時まで書かせたSさんのそこそこ笑えない精神と身体を張ったギャグに恨みと感謝を😭
俺の睡眠時間返して〜😭😭😭笑

(参考原文・S:恋愛と結婚と女性)S氏への許可🍐

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