消費者の信頼・興味を獲得できる⾒え⽅を押さえたサムネイルなどの設定

ECモールで売上を上げるにあたり、消費者の心理を理解しておくことは非常に重要です。どのように見せることで、消費者は思わずクリックしてしまうのか?どのようなキャンペーン設定をすることで、売上を上げることができ、費用対効果を最大化できるのか?といった内容について、大枠を解説していきます。

EC モールのカスタマージャーニーを知る

消費者の心理を理解するにあたり、ECモールにおいて、どのようなプロセスで商品が購入されるのか、知っておくことが重要です。自分のECモールでのアクションを思い起こしながら読んでしてみてください。

新規に商品を購入する場合

①ECモールのアプリを開く⇒②商品に関連するキーワードを検索する⇒③検索結果一覧を確認する⇒④興味を持った商品ページを確認する⇒⑤問題がないことを確認して購入する

過去購入したことがある商品を購入する場合

①ECモールのアプリを開く⇒②購入履歴またはお気に入りを確認する⇒③購入する

多くの消費者は上記のような購買プロセスを辿ります。この購買プロセスを頭に入れたうえで、消費者が購買を行うような見せ方の解説を読んでいってください。

消費者はどのような商品を思わずクリックしてしまうか?

新規に商品を購入する際の「③検索結果一覧を確認する」のプロセスから④に移行してもらうためには、クリックしてもらう必要があります。その際、消費者はどこを見ていて、どうすればCTRが上がるのか、説明します。

CTRを向上する要素


1.サムネイル画像がきれい
2.サムネイルで用途や商品成分、容量などが分かる
3.ポイント・クーポンが訴求されている
4.ランキング入賞などのアイコンが表示されている
5.商品名にクーポン発行などの期間が限定されていることが明示されている

1.サムネイル画像がきれい

画像がきれいかどうか、CTRは大きく変わります。「うちの商品画像、なんだかぱっとしないな」、と思われる場合は、まず写真を変えてみましょう。画素を多くする、背景画像をいれる、色味に統一感を出す、といったことをするだけで効果を実感できるでしょう。

2.サムネイルで用途や商品成分、容量などが分かる

ぱっと見で、使い方や商品成分、容量などがわかるようにサムネイルが作られていると、該当商品と近しい商品を探している購買検討者は、自分がほしい商品かどうかの判断ができます。どのような情報を出すかによって、あえてCTRを下げてコアな消費者を獲得でき、逆に間口を広くして、とにかくCTRを上げに行くといったことができます。自社の方針に合わせて、表示する要素を調整しましょう。

3.ポイント・クーポンが訴求されている

画像上でポイント〇倍のアイコンやクーポンが表示されていたり、検索結果一覧に表示される際にポイント〇倍によってもらえるポイント数やクーポンが表示されていたりすると、CTRは上がります。当たり前ではありますが、この作業をイベントごとに実施しきれる企業は少ないです。一方で、楽天市場やYahoo!ショッピングで売上上位の店舗様は(amazonは画像の規定の問題で対応できない)、イベントごとに必ず実施しています。まずは基本的なアクションを徹底することが重要です。

4.primeマーク、ランキング入賞、優良ストアなどのアイコンが表示されている

amazon、楽天市場やYahoo!ショッピングには、一定の条件を満たすと表示されるアイコンが存在します。例えば、amazonの「primeマーク」、楽天市場の「ランキング入賞」、Yahoo!ショッピングの「優良ストア」といったアイコンです。これらは購買検討者からすると一定の信頼を示すアイコンになるので、CTRの向上につながります。

5.商品名にクーポン発行などの期間が限定されていることが明示されている

楽天市場やYahoo!ショッピングでは、期間限定でクーポンやポイントなどを実施する場合、商品名に「SS期間限定」や「〇/〇限定」などと期間を明記し、今購入する理由をつくると効果的です。検索ロジックの観点では、商品自体と関わりが少ないキーワードをいれることはマイナスですが、CTRアップ、売上アップにはつながりやすいです。

消費者はどうやって購⼊する商品を⽐較検討するか?

消費者はどうやって購入する商品を比較検討するでしょうか?普段ECモールで買い物をするとき、どういった要素を見て、比較検討していますか?ここでは、検索結果一覧に表示された商品のどこを見て、クリックするかどうかを判断するのか、解説していきます。
再掲しますが、以下のプロセスで購買検討者は商品を探します。
①ECモールのアプリを開く⇒②商品に関連するキーワードを検索する⇒③検索結果一覧を確認する⇒④興味を持った商品ページを確認する⇒⑤問題がないことを確認して購入する
③の段階に来た購買検討者の状態をイメージしてください。
検索結果の一覧画面はこのような形になっています。

購買検討者の検討要素は以下の通りです。
1.信頼感(画像のきれいさ、ECモール認定アイコン、公式店、など)
2.価格(相場、競合と比較して安いのか)
3.ポイント・クーポン(通常時、相場・競合と比較して安いのか)
4.成分や容量
5.レビュー

購買検討者のタイプにより、購入のきっかけは異なるので、ここではすでに一定期間該当商品について調査しており、一定の理解(相場観、ブランド、品質、など)がある購買検討者を想定します。
最初に来るハードルは、「このお店で商品を購入したとき、納期通りに、ちゃんとした商品が届くのか?」という不信感を払しょくするプロセスです。これは、画像のきれいさやアイコン、公式店かどうか、レビューは何件か、といった観点により一瞬で判断がなされます。
パッと見の印象による足切りをクリアすると、次は購入価格です。購買検討者が想定している相場観に照らして、安いか、もしくは、実際安くはなかったとしても、お得だと思えるか、の判断がなされます。価格の訴求やポイント・クーポンを活用することで、この第2のハードルを越えることが可能です。
次は商品スペックです。検索結果一覧だけでは、商品スペックを判断しきれないケースが多いですが、商材によっては、サムネイルや商品名だけで、概要を把握することも可能です。

最後に、レビューです。レビューはもしかしたら最も重要な指標かもしれません。レビュー点数と件数に、世の中の評価がすべて反映されます。レビューは50件以上、レビュー点数は4点以上を目指しましょう。CTRはもちろん、購買率に大きく影響が出てきます。

ここまで、ECモールの売上アップの全容から集客、見せ方までの概要を説明してきました。頭の中に全体像は作られましたでしょうか?ここからは細かい集客ノウハウの解説を行っていきます。細かく説明しているので、操作に迷った時などは、ぜひ辞書替わりに使っていただけますと幸いです。