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学歴マウントvs学歴コンプレックス
2023年年始から、エモエモな新年会という名の、
「15年ぶり!気の合う仲間、昔はいろいろあったね会」があった。
集まった3人は、
元は同じ職場で働いていた友人らで、
一人は経営者(51)に
一人は公務員(50)に
僕(41)はそこそこ名が知れた会社に就職した。
と、はた目で見ると、自分のことは恥ずかしながらだが、
各々ある程度成功者のポジションにいたりする。
経営者は、
「15年ぶりに顔をそろえたメンバーが各々成功をしていてよかった」という
それに「そうだねー」と同調する「公務員」と「ワタシ」。
※私としては一切、成功をかみしめた記憶はないが。
経営者:でもさ。〇〇君(ワタシのこと)なんて、あの大学を出た中で、歴代No1なんじゃない?今、xxxxに勤めているなんて。一番でしょう。
正直、一瞬なにがNo1なんだか、何だか理解が追い付かなかったが、
頭が一瞬グルぐるぐる回転してようやく理解した。
ああ、この経営者は要約すると
"お前が出た大学で、お前が働いている企業に就職できるなんてミラクルだ。" って言っているわけだ。
経営者が意図してそれを言っていたら、ただのバカだ。
だけど、まぁ悪気があって言っているわけではないんだろう。
正確に言うと、ワタシなんて最終学歴は大学中退だ。
通っていた大学は、在籍中に両親が亡くなったこともあって休学し、そのあと自らの意思をもって、退学、除籍扱いになった。
だから本当のことを言うと、中退でもなくて除籍。
つまり高卒だ。
就職に際し、学歴はある程度重要だ。
どんな職業であったって、足切りはある程度存在し、
それらは、しばしば学歴による足切りである。
大学卒業以上。と書かれただけで、高卒には応募資格すら存在しない。
そんな足切りだ。
元々大学に通う気なんてなかった自分が、
両親に説得され、どういう形であれ大学卒業という免状をもらうためだけに大学を卒業しろと、特に何の興味もない大学に入学させたあの日。
そして、何かを本気でやろうと決めたときに、保険なんか必要ないと大学を去ったあの日。
自分で決めた道とは言え、
要所要所でコンプレックスに感じている部分は多々ある。
この会社は自分に合っているのか、
まともな給与をもらっているのか、
俯瞰して考えるために転職サイトなどを見ることもあった。
取引がある会社の中途採用者情報をみることもあった。
但し、やはり4大卒以上とかかれている。
応募すら受け入れてもらえない状況だ。
なんとか面接だけでもやってもらえれば。
履歴書だけ見てもらえれば。
それは、自分の確固たる自信だ。
人となりには自信がある。
資格の数と、文字の綺麗さにも自信がある。
けれど学歴だけが邪魔をして、この自信をお披露目する機会がない。
一方、今の会社に勤められているのは
おっしゃる通りミラクルだろう。
23、4で業界に飛び込んで、経験を積んできた。
30後半で、このままでいいのか?と、
いったん身を引いた後、今の会社にヘッドハンティングされた。
経営者:でもさ。〇〇君(ワタシのこと)なんて、あの大学を出た中で、歴代No1なんじゃない?今、xxxxに勤めているなんて。一番でしょう。
この言葉を聞いたとき、理解がすぐにできなかったのは少なくとも自分は、そんなことを考えたことがなかったから。
あの大学を出た中で。
そんな言葉でソートすることがナンセンス。
言ってしまえば、世の中の41歳で、サラリーマンという職種でソートをかけた場合において、ワタシの幸福度も、社会貢献度も、給与においても、それなりにトップ層に近しい。
年齢・年代別で言えば、上位5%にいる。
それを、よくもまぁ、
気持ち悪い学歴マウントでソートかけてくるなぁ・・・なんて、思った。
まぁ悪気がないと信じたい。
経営者も
公務員も
それなりに優秀な人で優秀な国立大学を出ている。
ある一方で、極めて身近な人で
高卒だけれど、割と経営層に近しいところでどんどん出世している人をみている。
自分もまた、頭がいい人たちに囲まれて、揉まれて仕事ができてハッピーであるし、それなりに責任感をもって仕事に挑んでいる。
大学を中退したことも、除籍になったことも、履歴書にそれを書けなくたって、今ワタシと働いている人たちはそれをバカにすることはないし、敬意をもって接してくれている。
そして今、ようやく自分自身を肯定できる自分になれたのだ。
だからはっきり言える。
お前は視座が低いと。
貴方が出た、大学の中よりも世間は広い。
例えば、今経営者としてうん千万稼いでいたとしても。
ワタシはあなたが41の時より、幸福度も、社会貢献度も、給与においても勝っている。
なぜか。
人よりちょっと苦労したから、
人よりちょっと努力したから、
人よりちょっと運があったから。
ワタシはあなたが41の時より、幸福度も、社会貢献度も、給与においても勝っている。ワタシはあなたより苦労した、努力もした、運もあった。
だからワタシはあなたより成功しているのだ。
経営者の彼は、かつては憧れの存在であった。
頭がよくて、口がうまい。
だけど、あれから20年たって
彼がいまだに大学だのなんだのって低い視座で語り始めたときに
ワタシは残念だった。
ワタシはもうそこにはいない。
憧れの彼、ありがとう。
そして、20年前の夢を思い出していた。
我武者羅に人より幸せになりたい。家族が欲しい。お金が欲しい。いろんなことを思っていた30代のワタシがいた。でもその夢は40で叶った。
ワタシの夢は誰かの夢になることだ。
漠然と思っていたこの夢を叶えることができるステージに今いる。
ワタシは木村拓哉にはなれないし、
木村拓哉も私にはなれない。
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