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シンガポール、海外からの入国を厳格化

シンガポール労働省(MOM)は5月7日(金)の夜、5月11日より、コロナ感染ハイリスク国からの就労ビザ所持者の入国を禁止すると発表しました。
これは、既に、入国許可取得済みの人も対象です。

続いて翌日の5月8日(土)には、入国管理局(ICA)のホームページにも、学生ビザを含む全ての長期滞在ビザ(MOM/ICA管轄)の入国許可枠を削減するとの注意書きが加わりました。

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これによりシンガポールは、コロナの感染低リスク国以外からの外国人の入国をほぼ禁止したことになります。

シンガポール労働省の発表

シンガポール労働省(MOM)は5月7日(金)に5月11日以降の就労許可保持者の入国を厳格化すると発表しました。

その内容は、
1.5月11日より、コロナの感染低リスク国:オーストラリア、ニュージーランド、中国、台湾、香港、ブルネイ、マカオ:以外の国からEP, DP, Sパス、WPなどの就労パス保持者及び入国許可取得済み者の入国は例外を除き不可とする。
2.1.の例外に当たるのは、
・既に入国許可取得済みの建設/海洋造船/プロセス従事者
ただし、6月以降の入国許可を取得している小グループは、入国の再申請が必要。
・入国許可取得済みのメイド
ただし、6月7日以前に入国予定のものは、入国を数週間後に変更すること。
・重要な戦略的プロジェクトやインフラに従事している労働者

また、Periodic Commuting Arrangement (PCA), Reciprocal Green Lane (RGL) and other approved travel lanesで入国許可を取得した人は引き続き入国が可能。

上記に属さない人達は、たとえ既に入国許可が下りていても、5月11日以降の入国は不可能になりました。

「MOMの発表の中に、7月5日以前の入国許可を取得している人は」という文言があったので、7月5日までの入国が禁止という理解をしている人もいますが、いつまで入国の制限をするかは明示されていません。

[MOMからの発表の原文]

Work Pass Holders Who Have Already Obtained Approval To Enter To Be Rescheduled

1日遅れてICAからも入国制限が発表

MOMからの発表があったのは、金曜日の深夜に近い時間。
同日に隔離先のホテルを5軒追加したという発表があったので、まさかこの時点で入国を制限するとは思っていませんでした。

ただ、5月8日からこれまでの14日隔離が21日に変更となった事、
病院や、空港から感染者が発見され、クラスタ潰しにリソースが割かれるので、これ以上市中感染を増やさない為に、ある程度の入国を制限したと解釈していました。

しかし、翌日の5月9日には、学生ビザや学生ビザ等での入国を管理している移民局(ICA)も入国許可を削減及び停止する旨のお知らせを、ホームページの注意書きに加えました。

これで、シンガポールへの入国はほぼ禁止されたような印象を受けます。
ただ、ICAの場合はっきりとした指標が示されているわけではなく、
SafeTravel application portalから申請をして、入国許可日が出てこない場合は、入国ができないと言う表現になっています。
これはどういった解釈をすれば良いのでしょうね。

どちらも週末の突然の発表。
見落としてしまった人もいるかもしれません。
また、早急な対応ができず、入国の機会を逃してしまった人もいるでしょう。

こういう突然の変更がいつ起こるか予想ができないので、政府の発表には週末も注意しておかなければと思いました。

5月11日以降シンガポールに入国できるのは誰?

シンガポール国民とシンガポールの永住権保持者は、入国許可の申請が通れば、ハイリスク国からの入国も引き続き可能です。
この点は、昨年の3月の完全に国を閉ざしてしまった時とは異なります。

また、メイドさんや建設従事者そしてインフラ事業に携わる人の入国も引き続き許可されます。

日本人がシンガポールに入国ができるようになるのはいつ?

MOMもICAも、いつから入国の申請受付を開始するのかを明記はしていません。

今回の突然の措置は、昨年7月以来のワースト記録となっている市中感染者数を徹底的に押さえるためには、リソースを一点集中させる必要があると判断したからだと思います。

特に、シンガポールの最大の公立病院の一つである、タントクセン病院がクラスタの一つとなってしまい、新規の入院患者の受け入れを中止している事も、今回の入国規制に大きな影響を与えていると思います。

まずは医療体制や海外からの渡航者の隔離施設を整え、現在の市中感染を徹底的に押さえ込む。

それが達成されないうちは、感染ハイリスク国からの入国の制限は続くと思います。

感染者もほとんどなく、規制もどんどん緩和されていた矢先の大きなクラスター発生は、もしかしたら緩みが出ていた私たちへの警告かもしれません。

現在も街の中には、全く緊張感がないのが気になります。

MOMやICA 、MOHのスタッフはハードワークが続いていると思います。
「不便になった!」「隔離が延びて出費が増えた」と文句を言う前に、
安全を確保するために、働いてくれている人たちに感謝する事が大切だと思います。
少しの不自由は受け入れる気持ちを持たなければ。。。

政府の予定通り、今後の数週間で事態が好転してくれることを祈り、自分ができる事を粛々と行おうと思っています。

一日も早く、日本との行き来ができるようになりますように。

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