オオカミ特許革命
『オオカミ特許革命(著:田所照洋、技術評論社、2021年出版)』を読んだので参考になった点をまとめる。
①検索報告書の表示のさせ方
解決方法:検索報告書を表示させる場合は、「ワン・ポータル・ドシエ(OPD)情報照会」を開いてから「書誌一覧 開く」で見る。
私の従来方法:「審査経過」を開いて検索報告書を表示させていた。
下記に解決方法と従来方法での表示される画面を載せた。従来方法では、検索報告書を表示させたときに構成要素との対比の〇、×やコメントが位置ずれする場合があり見づらかった。解決方法では、Excelの枠のような表示があり分かりやすい。
〇解決方法での表示(図引用:J-PlatPat特許6095482の検索報告書)
〇従来方法での表示(図引用:J-PlatPat特許6095482の検索報告書)
恥ずかしながら本書を読むまでこの検索報告書の表示のさせ方を知らなかった。これまでは見づらい従来方法の表示を印刷して解読していた。今後はOPD情報照会から参照する。
②クレームの書き方
出願時は、各クレームの文字数は150文字以内とする。登録時は、300文字以下とする。
原則として権利範囲の広さは文字数に反比例する。よって、文字数が少ないほうが権利範囲が広いと言える。
上記の文字数が絶対ではないが、150文字或いは300文字よりも多い場合には不要な修飾や構成要素が入っていないかをチェックしたい。
③発明と製品を対比する技術領域の図
P.252 図6-4で記載されている図は今後活用できる。先行技術の範囲、明細書の記載の範囲、他社の技術範囲等の関係を図化してあり、非常に分かりやすい。これらの関係を言葉で説明する場合には関係が複雑なので説明するのが大変だが、図であれば容易に理解してもらえるはず。他人に説明する際に活用したい。
本書では、特許を活用できるオオカミ特許を取る方法として、審判請求、補正手続き、分割出願の3つの方法が具体的に記載されている。困ったときには適宜読み返したい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?