地方競馬における新たな単勝馬券ロジックについて

先週から中央競馬で検証している単勝ロジックについて、地方競馬版を開発しましたので、明日から検証を開始したいと思います。

ベースとなる部分は先週公開した中央競馬のロジックと同じですが、地方競馬の場合、平日にも開催があるため、推奨馬の抽出にリアルタイムの単勝人気は使えません。(平日の昼間や夕方は仕事中で抽出できないので)
そこで地方競馬版では、実際の単勝人気ではなく、前走やそれ以前の競走成績等からそれぞれの馬の単勝人気を予想する形で推奨馬の抽出を行っています。(できれば、1番人気の馬は抽出したくありませんが、結果的に1番人気になる馬を抽出することもあります)

2016/1/1から昨日(2020/5/18)までのバックテストの結果は以下の通り。

【該当馬券】11,633件
【的中率】8.9%
【回収率】136.9%

バックテストの結果について、様々な切り口から分析していきます。

このロジックにおける年別の馬券成績は以下の通り。

年別の単勝回収率

年別の単勝馬券投票件数と的中件数

※2020は2020/5/18までの馬券成績

年間の馬券投票件数は、約2,600件です。
地方競馬の年間のレース数は約15,000レースで、1レース内で複数の馬に投票することもあることを考えると、80%以上のレースは見送るということになります。
※地方競馬は、中央競馬より頭数が少なく堅い決着になる(=大半の人の予想通りになる儲からないレース)ことも多いので、たくさんのレースに手を広げられません。
年間の的中件数は投票件数の10%弱なので、上記で挙げたとおり的中率は8.9%です。
なお、根拠は後述していますが、80%以上のレースを見送ってもデータとしての一般性・信頼性は担保されているものと考えています。

続いて、単勝人気別の馬券成績は以下の通り。

単勝人気別の単勝回収率(2016~2020)

単勝人気別の単勝馬券投票件数と的中件数(2016~2020)

冒頭でも書きましたが、推奨馬の抽出にリアルタイムの単勝人気は使えないため、結果的に1番人気になる馬を推奨することもあります。1番人気の馬の回収率は91.3%なので、買わない方が回収率が上がりますが、これはどの馬が1番人気になるか確実に事前に分かる術がないので仕方ありません。(なので、レース直前に馬券購入する際に1番人気になった推奨馬は見送った方が良いと思います)

続いて、競馬場別の馬券成績は以下の通り。

競馬場別の単勝回収率(2016~2020)

全て回収率が100%を超えていますが、佐賀に関してはこの単勝ロジックで抽出した場合、100%を超えなかったので(95.4%)、推奨馬の抽出条件から佐賀だけ外しています。

続いて、各出走馬の上がり3ハロン少数の位数字別の馬券成績は以下の通りです。(例えば、上がり3ハロンが37.6の場合は、少数の位6のことです)

各馬上がり3ハロン少数の位数字別の単勝回収率(2016~2020)

各馬上がり3ハロン少数の位数字別の単勝馬券投票件数と的中件数(2016~2020)

これを調査した理由は、上がり3ハロン少数の位の数字という出走馬が出す意味のないランダム性のあるデータを利用することで、最終的にこの単勝ロジックに一般性があるかどうかを確認するためです。(なので、上がり3ハロンじゃなければダメということではありません。意味のないデータであれば馬体重の一の位とか単勝オッズの少数の位の数字等でも問題ありません)
ここで回収率や投票件数・的中件数に大きな偏りがある場合、バックテストでの試行回数が不十分なので、実際の検証に耐えられないことは目に見えています。
確認した結果、すべての数字で回収率が100%を超えており、数字別の投票件数・的中件数に大きな偏りが無いので、一般性があるという結論で問題ないと考えます。

最後に、年別からさらに掘り下げて月別の馬券成績も出してみました。
少し長くなりますが、以下の通りです。
普通に回収率が100%を割る月もありますが、他の月で必ず巻き返していることが分かります。長期的・トータルでプラスにできれば問題ありません。

月別の単勝回収率(2016)

月別の単勝馬券投票件数と的中件数(2016)

月別の単勝回収率(2017)

月別の単勝馬券投票件数と的中件数(2017)

月別の単勝回収率(2018)

月別の単勝馬券投票件数と的中件数(2018)

月別の単勝回収率(2019)

月別の単勝馬券投票件数と的中件数(2019)

月別の単勝回収率(2020)

月別の単勝馬券投票件数と的中件数(2020)

※2020は2020/5/18までの馬券成績


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