見出し画像

林家つる子さんにずっと伝えたかったこと

昨日(2024/09/06)は、浅草演芸ホールに林家つる子さんトリの公演を見て来ました。演目は「中村仲蔵」。女房のお岸の役は彼女でなければ出来ないのは言うまでもなく、斧定九郎を演じる中村仲蔵の役もかっこ良かった。

良い「中村仲蔵」を見させて頂きました。

話は変わって、女性目線の彼女の落語ですが、彼女の女房おみつからみた「芝浜」、ぼくはかねがねアダプテーション作品だと思って来たのだけど、彼女はスピンオフ作品と言っています。スピンオフ作品とは脇役にスポットライトを当てたり、背景を変える作品のことです。彼女の「芝浜」はそのレベルにはとどまっていないのは確実。

公演のあと一言彼女と言葉を交わせました。あの「芝浜」は、スピンオフ作品と仰っていますが、ぼくは作品を再解釈し創造を行っていると思えるので、アダプテーション作品と呼んだ方が良いと思いますと言いました。アダプテーション。アダプテーションなのですかね。そうなのかもしれません。と応えてくれました。

放送大学の面接授業で落語学を教わっている春風亭昇吉さんには、林家つる子さんの「芝浜」を見た感想を述べ、見事なアダプテーションだったと伝えました。そうしたら彼はつる子さんに伝えておきますよ、と言っていました。アダプテーションという概念は、未だあまり一般的な単語ではありません。つる子さんが自然にアダプテーションという単語を受け入れていたのは、もしかしたら昇吉さん経由かも知れません。アダプテーションの学問的概念を昇吉さんに伝えたのは、ぼくですから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?