親友の秘密② ~守護の熱 第五話
冬の海の中に、飛び込んだ。必死にもがいた。冷たさのあまり、感覚が無くなりそうになるのに、抗いながら、羽奈賀の身体を捕まえた。荒れる海の中、親友の身体を抱えて、必死に泳いだ。浜がすぐ傍で良かった。でなければ、二人とも、海の中で凍えたまま、助からなかったかもしれない。
「羽奈賀、しっかりしろ」
浜に上がると、急いで、そのまま、意識の無い、羽奈賀を背負って、漁師小屋に急いだ。中に入ると、海女や、漁師たちが、暖を取る為に用意してあった、たき火用の一斗缶があった。火つけの為のマ