ブルーアーカイブのインフレ余地を考える

質的な面で残されたプールの広さについて。
※色んな意味で配慮していません。



爆発・貫通版の上位属性

構造物と破壊属性 弾力装甲と振動属性の親戚。
一つ出てきた以上明らかに登場は時間の問題ですが、ユーザーの反応や総力戦ボスの実装ペースを考えるなら最短でも年一回……3周年前後に出なければ次の機会はハニバ、あるいは2025年でしょう。
上位属性と書きましたが厳密には完全な上位ではない(特殊装甲ボスには神秘の方が通りが良い/水着ハナコはあくまでも個人スペック/属性特効も弱点のみに付与)ので、深刻にバランスを壊すリスクもそれほど無いと思います。


確定会心付与

「ミカとだけは相性が悪い強バフ」の例としてしばしば挙がる効果です。最有力候補は最終編の具体的な実装スキルありきで描写されていそうだったセイアともっぱらの噂。

「高倍率の会心発生率増加×高倍率の会心ダメージ増加」がアコを強力なサポーターたらしめている

確定会心単独ではそれほど強力なバフにならないので(ユズやホドには効きますが)、異なる強力な効果にオマケとして付いてくる可能性の方が高そうです。


NS発動周期の短縮

多くのNSは「〇〇秒ごとに〜」と具体的な秒数で周期を指定されており、外部から数値を操作するスキルはこれまで実装されていません。
新機軸からインフレ可能ですが、キャラ調整難度が上がりすぎる開発側のデメリットは気になります。ブルーアーカイブはかなりキャラモーションに拘ってもいますから、画面がスキルエフェクトで覆われるゲームにもしたがらないはずです。


高頻度のコスト回復

©Cygames, Inc.

「手動発動(EX)スキルの発生頻度を高めすぎるとゲームが壊れてしまう」と学習しているはずです。たぶん無い。
対象を指定しないEXコスト軽減EX(「次に使う(任意の)EXスキルのコストを半減」のような変形)は既存EXの延長線上で出るかも。


極端な攻撃速度増加バフ

現状は温泉チナツが最高峰ですが、その遥か上を行く速度増加バフが将来出てくる可能性はあります。

©Cygames, Inc.

……攻撃速度=通常攻撃とリロードの所要時間がいくら短縮されたとしても、ブルアカに極端なインフレが生じる可能性は高くありません。
おそらくはプリコネを反面教師としてほとんどのキャラは通常攻撃とスキル発生が完全に切り離されているため、どれほど回転率が上がろうとも環境が変わるほどの影響は受けない作りになっています。

主要な例外はイズナと、水着イズナと…
…あー………ミカです。前言撤回、極端な攻撃速度増加バフなど実装したら確実にブルアカが壊れます。これはダメ!


無敵/回避/隠密/迷彩/ステルス

ゲームによって名称はバラバラで秒数指定だったり次の攻撃n回だったりしますが、敵の攻撃によるダメージを確実に無かったことにしたり攻撃対象にされなくなったりするやつです。
現状ではジュンコ・マリナの食いしばり発動状態(低HPをトリガーとする一定時間の不死身)のみ。

遮蔽利用時のBLOCK発生も命中/回避を参照しない完全防御ですが、総力戦ボスの大技はほとんどがBLOCK不可。スキルで確実にブロックできるなら一部のボスは攻略が楽になるかもしれません。

元々のブルアカは総力戦にヒーラーを編成するゲームでしたが、EXからInsaneにかけて(アコやヒマリや正月フウカや水着シロコら および急激なアクティブユーザー増加による)TAが加速。火力へ貢献しないスキルは押し出され、操作難度も上がってしまいました。
そうした反省を受けてか、直近のボスであるグレゴリオ・クロカゲはヒーラーを組み込んでほしいと叫んでいます。医者いらずに繋がるスキルの新規実装は開発側で忌避するかもしれません。


全体攻撃/回復

あまり意味が無い(既存の範囲スキルは多くが十分に広い)


特殊効果付き遮蔽

シミコ・シズコ・水着ミモリは遮蔽オブジェクトを設置しますが、遮蔽オブジェクト本来の用途で使われた実績は皆無です。
遮蔽システム自体がおそらくはMoe Xcom時代の名残りであり、対抗戦とヒエロニムスと学園交流会以外では活躍を見る機会も乏しい要素ですが……
「カバー中の生徒に〇〇を付与する遮蔽」のような上位スキルによるインフレ余地は攻防両面で十分に残されていそうです。


CC(クラウドコントロール)

これもMoe Xcom時代の名残と考えられる(多数ある割には活かされていない)要素ですが、ツバキの挑発による行動キャンセルはリリース初年度の任務攻略で実用的なテクニックでした。今でもそうかも。(他にはKaiten FX前半戦など)

反面ホド以降に実装された「CCが有効なボス」はCCをゲージ蓄積型スタンに近い扱いへと一律ですげ替えています。フレーバー通りの活用については既に開発側で諦めてしまっていそうです。
中型敵を遮蔽物から引き剥がす唯一の手段だったりするので、アイデア次第で面白くなりそうな気配はあるのですが……


陣営バフ

「〇〇所属の生徒の人数に応じて〜」型のスキル、または特殊なトークンを複数キャラで共有するスキルです。

追加メンバー待ち

……実用レベルで機能しているのはサオリとヒヨリ、稀にチェリノくらいでしょうか。ナギサのトリニティに対する追加ボーナスも変種ですね。アリウス組は別衣装の性能次第で強化の余地があります。
とはいえ陣営バフは用途がバラバラになりがちなブルアカとあまり噛み合わず、ユーザーウケの悪さもサオリの時点で学習済みと考えられます。今後もあまり極端な強性能には繋げず、フレーバーに留めそうな気もします。


ルール破壊系

水着ハナコEXなど。
ルールを壊す以上必然的に派手な効果となるので、基本的には限定キャラの華です。
確定会心もここに分類すべきかもしれません。

召喚系

HPを保有したオブジェクトを戦場に追加するスキル。
T.S.全て、ウタハなど。シズコ/シミコ/水着ミモリも実際の用途はこちら側。ブルアカには未実装ですが広義では自分が増えるタイプも含みます。

©Cygames, Inc.

ブルアカの戦闘システムは敵味方NPCをかなり平等に管理しているので、数についても(おそらく)いくらでも出せるのでしょう。メモリ不足端末を切る2024年以降なら実装は容易そうです。
ウタハNSはなかなか派手なスキルを貰いましたが、やり過ぎると既存の召喚スキル枠であるT.S.の立場が無くなるという点で調整が難しそうです。


非攻撃型Specialの地形適性

地形適性は与ダメージと遮蔽中のBLOCK発生率にのみ影響するので、攻撃手段を一切持たないSpecialキャラ(たとえばセリナ)の地形適性はサービス開始から今に至るまで死にステータスです。
(回復量に影響しないのは生存ラインの感覚がズレるのを嫌ったのでしょうか?)
将来何らかの形で活かされる可能性はありますが、今のところは気配もありません。

たとえばソシャゲによくある素材回収コンテンツ――名前は探索だったり派遣だったりアドベンチャーだったり営業だったり基地運営だったりしますが――をカフェ拡張で実装、地形適性を参照すれば一応の使い道は生まれます。
でも個人的にアレは理由なくログインさせるための催促みたいな気がしてあんまり好きじゃない……


対抗戦特化のスキル

©Cygames, Inc.

PvPだけを前提とした嫌がらせスキルはいくらでも作れるため(後列を狙うとか開幕でシールドを張るとか高頻度でスタンさせ続けるとか)、ネクソンがその気になればいくらでもインフレは起こせます。
実際のブルアカは2.5周年時点でさほど対抗戦に重きを置いていないため、「明らかに対抗戦だけを意識して作られたキャラ」はこれまでほとんど実装されていません。
(PvP要素が持つ負のリスクにタバリーナ事件で気付いた?)

シュンは初期総力戦(HCヒエロニムス等)で活躍しています。
正月セリカは実装当時どちらかと言えば対抗戦キャラと見なされましたが、かつてはケセド前半や夏イベントのホバーワカモ戦でも採用されました。

満場一致で名前が挙がる「対抗戦キャラ」はマリナとシーズン4前半のメグくらいでしょうか。
(実はフル強化通常サヤが狭く展開の遅いシーズン3序盤でとても強かったのでは? と個人的に疑っていますが、育てていたユーザーはほとんどいませんし、今更検証もできませんね……)

置物枠

通常攻撃とNSによるサブアタッカー、具体的にはセリカ・フィーナ・水着イオリあたり。
組み込んでおけばEXを回さずともダメージ源になるため、初年度はそれなりに採用されていました/セリカはついでにHCヒエロニムスでスキル回しにも使われていました。
アコ以降は編成枠に余裕が無くなった事もあり、現在のTAからはフェードアウト気味です。
長い間ラインナップが更新されておらず、インフレ幅も相応に残っています。とはいえスキル回しの管理が唯一の干渉手段であるブルアカで置物キャラがあまり強いのもそれはそれで問題かもしれません。

Specialアタッカーへのバフ

2024年1月時点では水着サキSSくらい。
SP枠(除T.S.)はサポーターから一切バフを受け取れないため、一年目の最強アタッカーであったヒビキやカリンですら最適を外れて久しいです。
……因果が逆ですね、全部ヒビキでいいよね問題の解決手段がアコだったはず。

分かりやすい余地ではSP枠を対象に取るコスト半減EX・アコヒマリ等の高倍率単体バフなど考えられますが……
あまりSpecialアタッカーが猛威を振るうと戦闘画面の見た目に問題も出るため、後々増やすとしてもグレゴリオ外には出ない調整に留めそうな気がします。




一通り並べてはみたものの

だからどうした!
全然ワクワクしない!

キーワード能力を並べても今更目新しい性能など生まれるべくもなく、結局はフレーバーが本体なんです。
強キャラの風格で実装されたサオリに「確定会心EX」があったからこそ、後から出てきた「全ての攻撃が確定会心」の異様さが際立つんです。逆では成り立たない。

©Mika

そうした情報の出し方に関する工夫含めてのデザインについてはユーザー側から予想できないため、開発チームを信じるほかありません。
あるかないかで言えばプールはある。少なくとも数年先までは順当に追加できそうなプールが残っています。その頃までにはシステム側のテコ入れ(シナリオ演出で評判の良い集団戦など)が欲しいかな? という感覚。
今後も開発・運営両面でブルーアーカイブを大好きであってくれる事を祈りましょう。

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