見出し画像

八坂神社

初めて御神事にご招待いただき八坂神社を参拝したのは、首都圏を中心に新型コロナに関する緊急事態宣言が発令される直前のタイミング。もともとは御神事と一緒に執り行われるはずだったもう一つの行事は事前にキャンセルとなっていましたが、当日朝まで中止の連絡はなく、万全の予防体制を整え、心を引き締めて京都に向かいました。

いつもは混み合うJR新快速もいつものほぼ半分ほどの乗客、到着した京都駅も驚くほど人が少なく、さらに駅からの市バスも列に並ぶことなく乗車で、目的地まで時間通りに運ばれていきました。おそらくいずれも今まで見たことなく、そしてこれからも見ることのないような景色と言えるでしょう。

画像1


春爛漫の言葉がこれほど似合う日はないだろうと思うほど美しい晴れた1日、境内でもあちこちで満面の笑みをたたえて咲き誇る桜が青空に映えています。
前回こちらに参拝したのは2018年の大嘗祭。その前(11月初旬)に出雲の素鵞社(そがのやしろ)で不思議な体験をし(この話はまた改めて)、そこから「全国の素盞嗚尊ご訪問の旅」が始まったのですが、最初に参拝したのが八坂神社でした。

その後、兵庫の広峰神社、東京の赤坂氷上神社をはじめ、「素盞嗚尊ご訪問」は続いておりますが、2019年春からスタートさせた「エアー鉋」のご紹介に大阪市平野区に鎮座する杭全(くまた)神社の宮司様をご訪問するご縁をいただきました。
杭全神社の御祭神も「素盞嗚尊」様ですが、実は神社の存在自体を存じ上げずにおりました。宮司様とのお約束の時間の前に参拝させていただいた時にすでに「待っておった。」と素戔嗚様からのメッセージが届いておりました。

打ち合わせ終了後、宮司様から「私はこの後別の要件がありご一緒できませんが権禰宜に境内を案内させましょう。」というご配慮をいただき、権禰宜様と一緒に境内の隅々まで細やかにご案内いただくという機会を頂戴いたしました。

この時、ご本殿まで参拝させていただき、再び素盞嗚尊様からの語りかけがあり、涙が止まらなくなった姿をご覧になった権禰宜様から「春に八坂神社で御神事がありますので、よろしければお越しになりませんか?」と驚くほど光栄なご招待を頂いたのでした。

御神事に参加させていただくのは初めての経験でしたし、まわりは何年もご参加していらっしゃる方ばかりのように見受けられ、末席に加えていただくことをただただ光栄に思い恐縮しておりますと、(前述の)権禰宜様から「シャチョさん(私のこと)、こっちこっち!はい、ここ!!」とまさかのセンターポジションに迎え入れられました。厳かに始まった御神事、時間にするとあっという間でしたが、社会の音も声も一切シャットアウトされた神聖で静謐な空間に身を置くことができました。

「今起こっていること(新型コロナ)は決して生きとしいける命を突き落としていく恐怖の闇ではない。闇はまもなく明けるであろう。その光を感じ、その光の世界だけを見つめよ。その世界だけでどうやって生きていくことを考える方が大切なのだ。闇の後の光あふれる世界を見よ。」

「闇を切り裂き光に導く者よ。美しいものを愛で、慈しめ。美しいものを生み出し、広め、循環させよ。我も美しいものが大好きなのだ。」

一瞬のようにも思える御神事のあと、「なんや、シャチョさん。また泣いて貼ったんですかー。」と明るく笑ってお迎えくださった権禰宜様。初めて杭全神社でお目にかかった際に「キラキラしたものには『邪』をはねつける力があります。それを身につけると気持ちも清らかになり、明るくなるでしょう?そこから良い気の循環が生まれます。その循環にはウィルスだろうがどんな『邪』すら入り込む余地はありません。」と、新型コロナの広がりに不安な方に揺れてしまいそうな気持ちをしっかり立て直すが如く、優しくおおらかに励ましてくださったことを思い出しました。

お招きいただいたことに心からお礼を申し上げますと「ご縁に偶然はありません。シャチョさんは神様に愛されているんですね。大切なお役目、果たしてまいりましょう。」とまた背中を押していただきました。

そういえば杭全神社でお目にかかった時、「神様が『遅いぞ!』と笑ってらっしゃいますね。待ってらっしゃったんですねー。」ともおっしゃっていたっけ・・・・

私自身にできることは本当に小さなことだとは思っています。ですが今この瞬間にも歩みを止めることなく、進んで参りたいとご神前に、そして桜に誓った1日となりました。

画像2

ちなみに八坂神社は疫病よけ祈願に千年以上の歴史のある神社。御祭神素盞嗚尊が蘇民将来(そみんしょうらい)からもてなされたお礼に「世の中に疫病が流行したならば、蘇民将来の子孫といいながら茅の輪をつけておれば、病からのがれることができる。」と約束したという言い伝えがあります。869年に京都に広まった疫病の退散を願って始まったのが祇園祭、そしてその締めくくりが茅の輪をくぐる「夏越祭(なごしさい)」なのです。

この日はその「疫病退散」を願う茅の輪が境内にも設置されておりました。もちろん新型コロナの終息と「その後の光」を念じて、茅の輪をくぐってまいりました。どうぞ皆さまがこの折にも心身お健やかにお過ごしでいらっしゃいますよう、心よりお祈り申し上げております。

画像3


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?