私の変な不妊治療 その14「ある日の一コマ」

どうも花子です。

お正月は栗きんとんと黒豆だけ食べて過ごしました。子供の頃からの憧れ。叶ったら一日で満足しました。

さて先日は久しぶりの受診でした。子宮内膜は6ミリ。はいと答えて終了。いいのか悪いのか気にすること自体が体に良くない気がして、質問もせずイエスばっかり言ってます。

会計が終わり、迎えを待つベンチ。

私はその時、せっせと編み物をしていました。すると、廊下のドアが開いて、看護師さんがひょこっと顔を出し、私を見つけるや寄ってきました。

すわ不備か。渡された薬に何か足りないものでもあったのだろうか。

看護師さんは近づくとベンチの横にちょこんとしゃがみこんで、小声で私に言いました。

「何、編んでるんですか??」

「えっ?」

「すみませんさっき見かけて。近くで見たくて見に来ちゃいました。すごいですね~!編み物できるんですね、すごい~」

「え、はいっ!コレハ帽子を編んでます」

「帽子!何日くらいかかるんですか?やっぱり一か月くらい?」

「いえ、がんばれば2日で、普通は大体4日もあれば出来上がります」

「え~すごい!できたら見せてくださいね」

「ハイ!」

その時、バッグで迎えを知らせる携帯が鳴りました。

笑顔の看護師さんはかるく頭を下げてかろやかに去っていき、後には幸福になった私が残りました。

あの、動揺するくらいかわいかったです。40女がガタガタ震えるほどそれはもうかわいかった。こんなかわいいことってあるだろうか。入院患者がナースに惚れてしまうきっかけってこんな感じ?その余韻は夜まで続き、ニコニコ幸せな気持ちで床につきました。

そして「普通は4日もあればできる」といった帽子は一週間ののち完成しました。ちょっとした一瞬にもイキッてしまう自分。なんとかしたいです。