卒業試験

1月に宣言した。1~3月は勉強期間と据えて、写真やデザインを頑張りますと。気が付けば桜が咲いている。この3か月は紆余曲折あり、思い描いたようにはいかなかった。でもこの勉強期間を設けてよかったと思う。はじめに掲げた「学ぶ目的」に沿って振り返ると、

▼開校期間
2021年1月12日(火)~2021年3月31日(水) 

▼学ぶ目的
今までやりたかったこと、学びたかったことを思い切り実践する機会として
①没頭できる分野で、人の役に立てる=つまり仕事ができるようになりたい
②自分がどこまでできるのか、制約がない中で試してみたい
③「学生時代、もっと勉強していたら…」という言い訳をここで絶ちたい

▼やりたいこと
①写真
②グラフィックデザイン
③ライティング
④PowerPoint
⑤料理

①没頭できる分野で、人の役に立てる=つまり仕事ができるようになりたい

この3か月で「”没頭できる分野で”人の役に立つ」ことにこだわりがなくなった。以降の②の中で触れるが、震災復興の道のりを冊子にまとめる作業を通して、「没頭できるほど好きなことで」よりも「課題意識を持てることで」の方がしっくりきたのだ。これについては、別の機会でゆっくりと書きたい。

②自分がどこまでできるのか、制約がない中で試してみたい

理想を持ちすぎて苦しかった。自律って大変。でも、「連続」はできなかったけど「継続」はできた。次の勉強の手掛かりを掴むことが出来た。

自戒を込めて、振り返り。
・興味関心を持つ限り、独学はできる
・でも必要に迫られた方が、学びが一足飛びに加速する
・力不足でも飛び込んでみる、あとは頑張ってなんとかしなさい

3月上旬に「これは卒業試験か?」ということが起こった。結果として、そのチャレンジがあったからこそ、意味ある3か月になったと思う。

1月から2月にかけて、写真と並行してIllustratorやIndesignを勉強していた。気に入ったフライヤーをイラレでトレースしたり、ポートフォリオのアイディア練りをIndesignで行ったり。そんな折に、大学時代にお世話になった方から「東日本大震災後のコミュニティ形成について、冊子にまとめたいんだけど、どう?」と声がかかった。

2011年3月、私は大学1年生だった。震災以降、岩手県のとある市を度々訪れては、仮設住宅でのコミュニティ形成活動に参加した。「人と人とのつながり」について向き合った日々。卒業してからも友人たちと遊びに行っている。第二の故郷のような場所だ。

友人が企画したオンライン同窓会にて、かつて仮設住宅に住んでいた方から「あの頃の生活の写真って残っていないのよね。」との声があった。それがきっかけとなり、当時の生活の様子をアルバムにまとめて、現地の皆さんにお渡ししようという話に。そんなのやりたいに決まっている。お役に立てるならば、と二つ返事で参加を決めた。

そうして、かつて活動を共にした友人たちが集まり、編集委員会が発足された。学生の頃に戻ったみたいだ。冊子は2冊構成で、私は「アルバム+オンライン同窓会レポート編」を担当することになった。

編集委員会の発足が3月1日。入稿予定は3月12日。なんてこった。

一瞬「使い慣れているパワポで何とかするか?」という考えが頭をよぎった。でも考えれば、こんなビッグチャンスはまたとない。「Indesignで冊子を作成する」一連のプロセスを実践で習得できるチャンス。莫大な不安を抱えながらも、ここで逃げたら一生Indesignを使えるようにならない気がして、Indesignでの作業に振り切った。

結果として、なんとかなった。1月からIndesignを触ってきたこと、印刷会社graphic社のすんばらしいガイドがあったこと。そして何より「なんとかするしかなかった」状況だったこと。この3つのおかげで、なんとかなった。好きなペースで勉強するのと、目の前の問題をなんとかするべく調べ尽くすのとでは、圧倒的に後者が強かった。

今回のチャレンジを通して、出来ることが増えただけでなく、「ここが勉強不足だな」という部分が明らかになった。こうやって勉強は続いていくんだな。先に「卒業試験」と書いたけど、これは「進級試験」か。卒業することはなく、勉強は続いていく。

③「学生時代、もっと勉強していたら…」という言い訳をここで絶ちたい

絶てた。頑張ろう、勉強しようと思った時が頑張り時。つまり今。

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今日はひとまずここまで。

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