The 10th KAC DDR女性部門 決勝ラウンド (22/2/11)
はじめまして。
The 10th Konami Arcade Championship DanceDanceRevolution 女性部門に出場しましたPO(ぽ)と申します。
文章を書くのはあまり得意ではないのですが、今回の出場について記録に残そうと思います。最後までお読みいただければ幸いです。
・・・
選抜戦
アップ
トラブルで時間が押してしまい、アップは一曲のみに。
私はIn the past(激16)をアップに選曲しました。
選曲理由は、
の4点です。
また、アップの間、他のみなさんの踏み方をはじめて間近で見ることができ、すごい・・・と感動していました。
特に、SHIZUさんが目の前でバンブーソードガール(鬼18)でアップをしていたのですが、BPM208の滝にしっかり追いついていて圧倒されました。
脚、速すぎない・・?!? 早送りを観ているようでした。
第一選抜戦
くじ引きによって、EGOISM440(激18)→Anti-Matter(激17)の2曲を踏むことになりました。
一番来てほしかった組み合わせはAnti-Matter(激17)→Prey(激18)だったので、まあまあ運に恵まれました。
1名棄権されていたため、他の出場者に見守られながら最後に一人で踏むことになったのですが、アップでの調子が良かったのであまり緊張はしていませんでした。
第一選抜戦、7人中1位通過することができました!!
ただ、1位通過できたものの、MSKNPさんの安定感が予想よりもかなり高くとても脅威に感じました。
第二選抜戦
RABBITさん(第一選抜戦4位通過)と戦うことに。
RABBITさんのことは昔から動画などでよく拝見していました。
足さばきが本当に軽やかで綺麗なので、これからDDRを始めるぞ!という女性の方はまずRABBITさんのような踏み方を目指すことを個人的におすすめします(私もそうでした)。
そんな方と公式大会であたるということにあまり実感が湧きませんでしたが、第一選抜戦で1位通過できたことが後押しになり、「絶対勝つ!」という強い気持ちで臨むことができました。
自分の選曲については、RABBITさんのスコアデータやYoutubeでのプレーの様子、各曲のEX理論値などを情報源に、本戦の一週間くらい前に候補を決めていました。
上記の楽曲の中から当日の様子を見て決めようと思っていました。
(下二曲は通常プレイ未解禁曲及びショックアロー楽曲であるため、選曲リストを確認後必要に応じて候補に入れるつもりでした)
結果、Anti-Matter(鬼18)を決勝に残すため、また自分が最も安定して踏むことができかつRABBITさんの安定値が低いと思われるPrey(激18)を選曲しました。
(一度使用した曲を決勝ラウンドで投げることはルール的にOKでしたが、せっかくならそれぞれ別の曲を投げたい!と考えていました)
また、RABBITさんの選曲については、
の2曲を予想していました。
しかしその予想は外れ、SABER WING (Akira Ishihara Headshot mix)(鬼17)を1曲目に踏むことに。
SABER WING (Akira Ishihara Headshot mix)(鬼17)は判定がかなり遅く、縦認識かつ音押し寄りの自分にとっては少し苦手意識のある曲でした。
しかし落ち着いて疑似判定ライン(普段HIDDEN+を判定ラインに見立ててプレイしています)に触れた瞬間を意識して目押し気味で踏むことで、前半はMarvelousでかなり拾えていたのではないかと思います。
自選のPrey(激18)もミスが多かったものの、身体が温まっていない中最後まで集中してMarvelousを意識しながら踏むことができました。
勝利!決勝いけたー-!!!!!!
決勝ラウンド
やよい軒でしまほっけ定食をもぐもぐ食べながら投げられそうな譜面の復習をし、会場に帰還。
決勝までの時間、MSKNPさんやSAYAちゃんとたくさんお話をして、緊張はかなりほぐれました。
そして本番、選手登場のとき美鈴さんの「運動して、えらいっ!!」が可愛すぎて思わず笑顔になってしまいました(笑)
1曲目 Trigger(鬼18) MSKNPさん選曲
MSKNPさんの選曲は、
の4曲を予想していました。
ただ、MSKNPさん側は私が足18を投げてくることを想定しているはずで、その差を埋めるには足17よりノーツ数が多く(=EX理論値が高い)、スコア差のつきやすい足18の譜面を投げなければいけないため、
上記リストの中でも、上の2曲のどちらかをMSKNPさんが投げてくることはほぼ確定だろう、と思っていました。
(当然ですが、足17より足18の譜面の方が絶対的に難しく、特に女性部門においては足18の得意不得意でかなり差がつきます)
結果、予想は当たり、Trigger(鬼18)を一曲目に踏むことに。
自分の身体の調子を考え、ラストの滝は拾えなくてOK!というつもりで臨みました。その代わり、それ以外の部分でMarvelousをしっかり拾おう!と自分に強く言い聞かせました。
最後のキツい捻り配置は、Marvelous数を優先するため捨てノーツを決め、上下移動のスキップで処理しました。
アーカイブの該当箇所を見ていただけるとわかると思います。Marvelousで拾えてはなかったですが・・・
結果は1点差!
ここで10点以上離されていたら、その後の曲を落ち着いて踏めなかったと思います。
他選を1点差に抑えられたことで大きな自信になり、その瞬間はじめて、優勝トロフィーを掲げる自分の姿が心の中にぼんやりと浮かび始めました。
2曲目 Anti-Matter(鬼18) PO選曲
とにかくがんばって踏む!!!!という気持ちで臨みました。
選曲理由としては、
以上の4点です。
会場の熱気の影響か湿度が高くパネルのグリップがきいていたこと、脚がかなり固まっていたことで、最後の滝はほとんど拾うことができなかったのですが、
なんとか50点の差をつけ走り切ることができました。
3曲目 ENDYMION(激18) KONAMI指定課題曲
とにかくしんどくて、踏みたくなくて、でも今までの努力を思い出しながら、絶対最後まで頑張ろう!!という気持ちでした。
低速力は圧倒的にMSKNPさんの方が上ですが、その低速でとにかく差をつけられないように!と意識して踏んでいました。
しかし・・・
やば
ゲージが一本になっているのが見えた瞬間、
「ここで諦めたら負ける!勝ちたい!!」という思いが溢れ、とにかくノーツを文字通り死ぬ気で拾いに行きました。
そして同時地帯の最後でFAILED。
呆然としました。
でも、
「FAILEDしてしまったあと残りの譜面に20ノーツもなかったはず。だから、MSKNPさんがここまで私と同じペースでMarvelousを出していたならば、Anti-Matterで稼いだ50点で勝てているはず」
そんなことを考えながら、ぐちゃぐちゃの頭を整理していました。
MSKNPさんのスコアを横目で確認し、その予想は当たっていそう、ということがわかり・・・
その後総合結果が発表されるまで、頭が空っぽでした。
ENDYMIONラスト同時地帯の数秒間のことを思い出すと、今でも胸がきゅ〜っと苦しくなります。
正直あんな思いはもう一生経験したくありません。。。
優勝者インタビュー
優勝が確定し壇上に上がるまで、ずっと前から憧れの存在であったMSKNPさんとこんなに楽しくアツい試合をさせていただいたこと、優勝することができた嬉しさ、今まで支えてくれた周りの人への想い、そして自分が続けてきた努力を思い出し、胸がいっぱいでした。
そして、Youtubeのアーカイブを後で見返したら、インタビュー中酸欠の心配をしてくださっているコメントがたくさんあって、みんな優しい・・・と感動してしまいました(笑)
ご心配おかけして申し訳ありませんでした。。
そして自分がENDYMIONで通常ゲージ落ちしてしまい落ち込んでいたところに、gahouさんから来年へとつながる素晴らしいお言葉をいただき、とても気が引き締まりました。
詳しくはアーカイブを観ていただければと思います!
勝ちへのこだわり
勝つための練習
私はKAC予選開始から本戦までずっと、とにかく「勝ち」にこだわり、「勝つ」ための練習・研究を続けていました。
そして、限られた時間・体力・精神力の中でいかに効率的に上手くなるかを常に考えてプレーしていました。
ここで言う「上手くなる」とは「アベレージスコアを上げる」の意であり、「自己ベストを出す」「ライバルのスコアを抜かす」というようなことではありません。
周りの人から「なんでそんなにストイックなの?」とよく聞かれます。
しかし自分としてはストイックに取り組んでいるつもりは全く無く、むしろ色んなことをあれこれ考えながらゲームに取り組むのをとても楽しんでいます。
私は「音ゲーに才能は関係ない」派ですが、考えながら楽しんでゲームに取り組めることを才能と呼ぶのであれば、自分がそのような才能を持ってKACという大きな舞台に立てたことをとても誇りに思います。
「強い人」になりたい
また、自分がこのようなスタイルで突き進むルーツとなった、一つの記事があります。
gahouさんがこれらのツイートをされたとき、自分は受験勉強真っ只中の高校生で、ゲームセンターで音ゲーを遊んだことすらありませんでした。
数年前たまたまこの記事を見つけたときの衝撃は今でも覚えています。2013年の時点で、勝負事に対しここまで明確な考えを持ってDDRに取り組んでいるトッププレイヤーがいらっしゃったことに感銘を受けました。
後日気が向いたら詳しい対策方法についても記事を書きたいと思っているのですが、自分が今回KAC本戦に向けて行ったことは、件の記事のgahouさんの発言の中で全て言語化されています。
女性部門の今後
運動能力の性差
インタビューでお話したことの繰り返しになりますが、DDRというゲームは、体力・運動能力の性差が最も大きく影響する音楽ゲームだと考えています。
脳の作りも男女では全く異なります。
そのため、今回KACではじめて女性部門を設けていただいたことは、DDRの歴史において非常に大きな転換点であると感じています。
参考:
「女性なのにすごい」ではなく「強い女性」に
「平均して女性の方が男性より運動能力が劣っている」という事実は確実にそこにあります(もちろん個々人において例外はあります)。
女性に限らず男性においても、音楽ゲームにおいて努力では到底覆せないと思えてしまうような差(骨格・身長・足のサイズの差など)には、誰しも落ち込んでしまうことがあると思います。
しかし、他の人のコピーになろうとするのではなく、自分が今持ち合わせているカードを用いて最大限の努力をし、最大限の結果を残すその姿こそが最も美しいと私は思います。
・・・
さいごに
ここまでお読みいただきありがとうございました。
予選期間中の様子や、KACに向けた対策、普段のプレー等についても、スローペースになりますが今後投稿するかもしれません。
予選参加から本当に悩み悩み参加を決意したKACだったのですが、参加できて本当に良かった、と心から強く思っています。
このような場を設けていただいたKONAMIスタッフ・関係者の皆さん、共に決勝の場に立ってくれたMSKNPさん・RABBITさん・SHIZUさん・TOCOさん・DD-117さん・SAYAちゃん、応援してくれた皆さん、本当にありがとうございました。
そして私事で恐縮ですが、特にSAYA選手には、予選開始から今までお互いたくさん支え、支えられ、つらいときも本当にお世話になりました。
大親友と一緒にKACの決勝の舞台に立てたことは、一生の思い出です。
KAC、そしてDDRの女性部門、来年も開催していただけますように!
これからもDDRをマイペースに楽しもうと思います!運動してえらい!
ではまた!
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