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究極のブックガイド~人類の歴史に残る200冊

堀内 勉「読書大全 世界のビジネスリーダーが読んでいる経済・哲学・歴史・科学200冊」、日経BP社(2021)


堀内勉さんは、書評サイト「HONZ」の中で、もっとも好きな評者。いったい、どんな人だろうと思っていたが、この本を読んで、よ~く、分かった。ビジネスでも修羅場を踏まれているようだし、何よりも世界観が素晴らしい!

まず、びっくりしたのは、第一部で自身の学問の見方を示し、それぞれの分野について解説していること。この部分だけで、本書を読む価値があると思った。この体系は

1.宗教と神話
2.哲学と思想
3.経済と資本主義

の3つの領域に分けたんもので、それぞれにいくつかの分野を示している。

書籍の紹介はこの区分に基づいて

1.資本主義/経済/経営
2.宗教/哲学/思想
3.国家/政治/社会
4.歴史/文明/人類
5.自然/科学
6.人生/教育/芸術
7.日本論

の7つに分けて、計200冊の人類の歴史に残る本を紹介している。

だいたい、ブックガイドを見るとビジネス、工学、科学なら二分の一から三分の一、日本論や社会論なら三分の一~五分の一、自然なら五分の一~十分の一、哲学や歴史、芸術なら十分の一~二十分の一くらいの感じで読んだことのある本が含まれている感じだが、この本では、古典的な本が多く含まれ、特に2.、3.、4.、6.については各1~2冊しか読んだ本がなかった。

ということで、選書としてよいのかどうかはよく分からない。書籍の紹介文は素晴らしく、叡智に富んでいる。また、1.の選書を見る限り、選書の意図には共感を覚えた。

ブックガイドとして、これを超えるものに出会うことはないだろうというのが、全体的な感想。ただし、この本を読んで改めて読んでみよと思った本は数えるしかない。読んでもこの本の紹介以上に何かを得るのは困難だと感じているからだ。

これは今に始まったことではなく、HONZの書評ではとりあえず、タイトルを見て、読んでみようと思った本は書評は読まない。そして実際に本を読んだ後で、書評を読むことにしているのだが、同じ理由だ。ちなみに、本書でも読んでみよと思った本は、書評を読まずに、アマゾンで注文した。

それから、巻末についている《人類の歴史に残る300冊》リストも良かった。

最後になるが、堀内さんがHONZにこの本の書評を書かれているのでリンクしておく。

『読書大全 世界のビジネスリーダーが読んでいる経済・哲学・歴史・科学200冊』
https://honz.jp/articles/-/45950

自画自賛だそうだ(笑)


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