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まだみてなかった冴えカノをみた話

 ちょこっとお休みを貰って暇なので、久しぶりにアニメを一気見しました。せっかくなので完走した感想を書こうと思います。
 …というか、今後もできるだけアニメとか映画を観たら感想を文字に起こそうと思います。できるかな?


 さて、今回観たアニメは「冴えない彼女の育てかた」です。かなり有名な作品ですね。逆に今まで観てなかったのかお前って思われそう。
 私の友人にもこの作品が好きな人が何人かいます。映画もやったし、ゲームもあるし、超人気作…だから逆に観る機会を逃してしまった感じです。同担拒否という理由もなくはないですが。

 そんな私にとっての冴えカノでしたが、アニメの1期、2期、映画と全部アマプラで観てきました。以前に漫画版も読んだので、それらを含めての全体の感想を書きたいと思います。(原作は未読)

※全て個人の感想です※

※的外れなことが書いてあるかもしれません※

※ネタバレ注意※

【全体の評価】

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 個人的な評価を可視化するためにオリジナルの評価項目を作ってみました。

話の面白さ  : 全体として面白かったか
作画/演技/演出 : 声優の演技、演出がよかったか。作画が安定していたか
キャラクター : キャラクターが魅力的だったか
リアリティ  : みていて違和感を感じなかったか
原作読みたい度: (ラノベや小説が原作ならば)買って読みたいと思ったか

 以上5項目を5段階評価していこうと思います。作画/演技/演出とつめつめですが、5×5が気持ち良かったので、無理やりねじ込みました。


話の面白さ:★★★★☆(4/5)

 全体的に、普通に面白かったです。また見てない人がいればぜひ見てくれと思うほどには。ヒロインも可愛かったし、リラックスしながら視聴できた気がします。


作画/演技/演出:★★★★★(5/5)

 作画はずっと高いレベルで安定していたし、声優さんの演技も熱意があってよかったです。曲も普通に良い感じでした。場面転換などの演出には、ちょくちょく突然なギャグが入るトキがあるので、もしかしたら気になる人がいるかもしれません。(私は平気でしたが)


キャラクター:★★★★☆(4/5)

 ヒロインもライバル?も皆良いキャラしていました。主人公が痛いオタクなのに、共感性羞恥もなかったです。(個人の感想です)
 ただ一部キャラの言動に違和感があったようにも思えました。この部分は後述します。


リアリティ:★★☆☆☆(2/5)

 話の全体の展開は良かったのですが、個々の展開には違和感を覚える部分が多かった印象です。設定も全体的に古い時代のラノベって感じなので、その部分のリアリティはあまり感じませんでした。


原作読みたい度:★★☆☆☆(2/5)

 アニメ見れば満足かなぁ…という評価です。強いていうなら2期⇒映画に移る過程はアニメにないので、そこだけは少し読んでみたいとは思いましたが。ただ読まなくても大体どういう風に進んだか想像はつくし、わざわざ買って読もうとは思わなかったです。アニメの出来が良い弊害なのかもしれませんね。


上記評価を表にすると下記の感じ

話の面白さ  : ★★★★☆
作画/演技/演出 : ★★★★★
キャラクター : ★★★★☆
リアリティ  : ★★☆☆☆
原作読みたい度: ★★☆☆☆
  総評   : ★★★★☆


【細かい感想】

 ここからは細かい感想です

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 話の設定は『主人公がオタクで、ヒロインの多くが主人公に好意を抱いている』ので、昔懐かしのラノベって感じだなと思いました。まぁそもそも2012年からの作品なのでね。
 物語の舞台は『同人サークル』で、所謂クリエイターとしての物語です。最近の作品だとぼくたちのリメイク等と似たような感じですね。同人サークルで、優秀な脚本、作画を集めて最高のゲームを作りたい!という感じでした。こういうのはオタクに刺さるよな。

 さて、私個人の感想をもっと深く書きましょう。
 私にとってこの作品の印象は『ヒロイン「加藤恵」のトゥルーエンドを迎えるための物語』という感じです。特に映画がそういう構成になっていたので。
 正直なことをいうと、1期の内容は普通にラブコメものとして楽しめたのですが、2期があまり好きじゃないかなという気持ちです。

 ではなぜ2期をそう評価したのか…それはヒロイン達の言動にあります。

 ヒロインである、有名イラストレーターの英梨々とライトノベル作家の詩羽は1期(2期途中?)に「何があっても倫也を信じる」「倫也のもとで作品を作りたい」的なことを言っていました。(厳密にはちょっと違うかもしれませんが…)

 しかし2期の最後に、この2人は超有名作品に引き抜きをされ、倫也君の作品制作に参加できなくなります。そして、その引き抜きを了承したのは他ならぬ彼女たち自身。もちろん自身の成長のためにはこれ以上ないチャンスであることに間違いはないのですが、上記のセリフを言っていたこともあって私は良い気分はしませんでしたね。NTRやんけ~!と思いました。

 その割に、彼女たちは倫也君に未練(?)があったり、「倫也を裏切ってしまった」と言ったり、いまいち腑に落ちない気分になりました。ぶっちゃけ「この期に及んで何を言っているんだこの女たちは…」と思ったのが本音です。逆に、裏切ってしまったという自覚があることが良いのかもしれませんが…。

 ただ、擁護する点として「彼女たちは一流クリエイターである」「クリエイターとしての波がある」「倫也はあくまで同人のプロデューサー(ディレクター)である」などなどがあります。つまり、彼女たちがそういう行動に至った原因も倫也君にあるということ。リアリティがあるなとも感じます。しかししかし、倫也君が素人であることは自明の理で、そこに完璧なディレクションを求めるのもどうかと思いますけどね。それで離れていったのだから、究極の裏切りです。
 …「倫也、ごめんね」と言いながら別の作品に参入する様はどう見てもNTRものの展開だろうに。脳が破壊されますね。 


 ただここで1つ。映画を観ると、1期、2期の内容は加藤恵√に入るための条件というとらえ方ができます。究極的に、この作品の真ヒロインは加藤恵であり、他のヒロイン達はそのための材料であると考えれば色々と納得できるなと思いました。何より、加藤恵のキャラが最後までブレないのが非常に良い。そして映画の彼女ほど魅力的なキャラもいないでしょう。私は彼女にヤンデレの素質を見出しましたが、その話はまたいつか…。

 ここまでをまとめると、冒頭に言った通り『「冴えない彼女の育てかた」は加藤恵√のお話』ということですね。1期、2期における倫也君の挫折と成長、ヒロインたちの言動のすべてが加藤恵√の条件ということ。なんて攻略が難しいヒロインなんだ…。

 また、個人的に良いなと思ったことが1つありまして。倫也君がゲームを作りたいと思ったきっかけが「加藤恵を魅力的なヒロインにする」というものでした。しかし1期の中盤から2期の終盤にかけて、その目的を見失っていました。2期の最後に、そのことに気づいて新しく作品を作ろうとしたわけです。(このタイミングでNTRました)
 倫也君が動機を見失っている間は、恵に焦点があてられることがほとんどないです。逆に、倫也君が動機を得た後は恵にフォーカスがあてられます。「恵をヒロインにすること」と「最高の作品を手掛けること」、どちらに重点を置くかで誰√に入るかが変わるという構成になっているのかなと思いました。すごい恋愛ゲームらしくて、そして一人のヒロインの物語として、素直に美しいと思います。

 さて、ここまで悪い点良い点を書きました。最後に1つ、私がこの作品全体で不満だった点を挙げさせて頂きます。それは「話が綺麗すぎる」ことです。
 上述したNTR展開の時に顕著だったのですが、彼女たちが別の作品へ行ってしまった時、倫也君サイドの人間はその全てを簡単に許します。「頑張ってこい」と明るく送り出すわけです。私はそれがなんか嫌でした。せっかく裏切ったと自覚していたのに、倫也君はそれを簡単に許してしまう…そのせいか、「倫也を裏切った」という事実がものすごく薄れているという印象を受けました。正直、私はもっとドロドロしてほしかったです。倫也君が裏切ってしまった彼女たちを見返すみたいな、そういう展開が見たかった。完全に個人の好みの問題ですが。
 逆に、倫也君と英梨々がお互いの本音をぶちまけ合うシーンはよかったですね。やはり作品には、汚い面もないと面白くないと思います。 
 要するに、「登場人物が全員良い人過ぎる、善人過ぎる」というのが私にとって大きなマイナスポイントというわけです。


【まとめ】

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 最後に、上述の感想のまとめです。

☆推しポイント☆

①加藤恵√として、美しい構造である

②オタクくんにささる、古き良き物語


☆うーん…ポイント☆

①恵以外の登場人物の心情がブレブレ

②登場人物、物語が綺麗すぎる


 実際に自分で見てみて、冴えカノという作品が人気な理由がよくわかりました。これは好きな人は好きな作品だなと思いますし、私も割と好きな部類です。恵視点で物語を最初からみてみたいですね。


 現在、「読んで欲しい」「見て欲しい」作品大募集中です。「〇〇の感想を聞きたい!」というのがあれば遠慮なく言って欲しいです。ジャンルも作品の媒体も問わないです。ラノベ、アニメ、映画、ゲーム、何でもござれ。

 以上で今回の感想を終わりたいと思います。ここまで読んでくれた人、ありがとうございました。

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