中国人アナウンサーの個人的思いの発言を全世界に発信したアンテナはこれだ!

画像1 8月19日の昼、NHKラジオジャパンで13時から放送された中国語放送の生放送ニュースで、中国人契約アナウンサーが個人的な政治的発言をした、ラジオジャックとも言える事件。その電波を発信したNHK国際放送を発信する八俣送信所を、その数日前に訪れていました。このように1000000㎡のダダっ広い敷地に鉄塔が沢山立っています。場所は茨城県の古河市東山田。
画像2 一対をアップで。鉄塔の間にワイヤーが網状に張られています。カーテンアンテナと呼ばれる短波国際放送のアンテナで、これから発射された電波が上空の電離層と地上との反射を繰り返し全地球規模に電波が行き渡ります。敷地内には市道が2本縦断していますが、この様に厳重な仕切はされておらず、ガードレールや低い柵、場所によっては植込みだけで敷地を区切っています。
画像3 ログペリと呼ばれる別タイプのアンテナ。2本のポールから水平方向に張ったワイヤーに、ジグザグにワイヤーが渡されています。
画像4 ジグザグが分かる様にアップで。こちらは電波出力が低めのため、近隣国向けに使われるとのこと。冒頭の“放送ジャック”の電波は、この型のアンテナ(画像のは南方向け。朝鮮半島・中国向けの物は別にある)から発射されたのかな?。あの“放送ジャック”は、そのアナウンサーが中国籍であり翻訳もしていたことから、日本の立場を話す事で本国ないしその関係等に対し身の危険を憂い、不安や不満を訴えていた様です。
画像5 送信所の正門です。管理・運用はKDDI。NHKなのにauの?と思った方もおられるでしょう。これは合併前のKDDから来ています。昔は国際通信には短波を使ったので、その送受信施設は電信電話会社が管理運営したのです。今回、外国人による放送ジャックとも言える事態になった訳ですが、この時間の中国語ニュースはNHK第二で同時放送されていたにも関わらず、SNS等を検索しても実際に生で“聞いた!”という声は見つけられず、リスナー少ないんだな~、と実感させる出来事でした。

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