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耳鼻科で暇だったから買った銘柄で200万円弱負けた話

タイトルのとおりです。
200万円弱負けました。
銘柄は(6775)TBグループです。
自分の反省のために、しっかり文章にまとめておこうと思って書き始めてます。
最初、ツイートで反省会しようかと思ったけど、長くなりそうだったからnoteにまとめました。
結果的に、考えてた5倍の文章量になったので、この判断は正解でした。
書き終わった後で読み直すと、負けの過程でやっちゃいけないことだけを的確にやり続けていて、公開するのが恥ずかしいレベルだと改めて思います。
お蔵入りも考えましたが、この恥ずかしさをさらけ出すことで、今後の戒めとするために公開することとしました。
「誰かの反面教師になれば…」という徳の高めな考えは全くありません。
負けるべくして負けた男の備忘録としてお読みください。

全てのはじまり

始まりは4月18日の火曜日。
普通に出勤したけど、鼻の脇あたりが痛かったので早退して耳鼻科に行きました(副鼻腔炎でした。)。
病院の待合室は鼻に不具合を生じた人で満員御礼、予約をしていなかったので長い待ち時間が発生し、手持ち無沙汰になりました。
そのとき見つけたのが、以下のツイートです。

普段であれば見ることのない時間のツイートで、暇でなければよく知らない銘柄なので見に行くことすらしなかったと思います。
ただ、そのときの自分は定期的に鼻をかむくらいしかやることがなく、暇を持て余していたので、板を覗きに行きました。
すると、株価はまさに急上昇をしていて、少し値を下げても買いがドカドカ湧いて上値を追っていってる最中でした。

乗るしかない、このビッグウェーブ…

その前日、似たような動きをしていた銘柄を昼休みに監視してました。
QDレーザです。
QDレーザには、上昇途中で2000株入ったのですが、結局ふるい落とされて微損撤退。
撤退後にS高という悔しい結果に終わっていました。
その翌日に、同じような値動きをしている銘柄を発見したのは、めぐりあわせに感じられました。
なかなか年初来マイナスから抜け出せずに、焦っていた時期でもありました。

年初来プラ転して、早く人権が欲しい!
今度こそチャンスの女神の前髪をわしづかみにして、高らかに勝どきを上げたい!

そう考えた私は、初顔合わせで、本業が何かすら分からない銘柄にがっぷり四つで取り組み、いきなり8000株買うという暴挙に出ました。
鼻が詰まってて、酸素が脳みそにいってなかったとしか考えられません。
結局高値つかみとなり、一時20万以上の含み損を抱えました。
その後、少し戻して引けたので、初日は大体6万円の含み損で終わったと思います。

初日の引け後

引け後、いったい自分は何をやってるんだろうと反省していたところに、なにやら中国からのインバウンド関係のIRが出て、PTSは一時400円をつけました。
余裕のプラ転です。
このタイミングで、太一というアカウントがトンピンさんの弟子みたいなもので、TBグループが継続前提に重要事象がついてる銘柄ということも初めて知ります。
そこで考えたことは
 この銘柄はアースインフィニティと同じ仕手筋の仕手銘柄だ
   ↓
 出来高急増から日も浅く、前日に下ヒゲを引いてるから、相場は続く
   ↓
 400円くらいまでは仕手筋が持ち上げてくれるんじゃないか?
ということです。
場合によっては、S高まで連れてってくれるかもなとホクホクです。
その日のPTSは390円くらいで引けましたが、ザラ場になれば仕手筋がまた動き出すと勝手に考え、4000株を400円で指値、その指値が約定したら残りの4000株を370円で逆指値というアルゴ注文を入れて寝ました。
悲劇の始まりです…

あと7円…

翌日、376円で寄ってから予想通り上に向かいました。
しかし、393円を高値に株価は反転、分足チャートも完全に下げトレンドになり前場の引けには352円。含み損は10万円を余裕でこえてました。
寄り直後に冷やし玉で買値を割ってから上に行くかもと考え、400円の指値に逆指値を入れていなかったので、8000株全部で下げを食らうことに。
400円に到達しないで下げ始めるというケースは、なぜか全く考えていませんでした。
この7円の差が+12万円と-200万円を分ける差になるとは、このときは思ってもいませんでした。

こうなってくると、信念も何もなく買った銘柄であり、そもそもなんで上げてるのかも分かってない(大問題)ので、上げの理由がなくなって今すぐ逃げるべき案件なのか、持ってていいのかが分かりません。
結局、銘柄の理解が全く足りていなかったため、前日に考えた仕手筋400円は通過点理論(仮称)を採用して、保有を継続することとしました。
保有継続を決めただけならまだしも、ここでなぜかナンピン買い増しの判断もしています。
この判断の理由も、仕手筋400円通過点理論(ガバガバ)です。
たぶん、アースインフィニティみたいな値動きしたらいいなという願望が潜在的にあったんだと思います。
ここでは、後場の寄りで損切りして様子を見るのがリスク管理の面からは最適解だったと思います。
ここで損切りしてれば、今日までのチャートを見返してみても、入ろうと思えるポイントは皆無でした。

仕手株の崩壊

結局、後場も下げ続けて、浅めのナンピンは傷口を大きく広げていました。
この時点でも、なぜか400円タッチはどこかのタイミングで起きると信じていて、400円タッチしたらいくらの利益になるか考えたりして茹でたてのジャガイモくらい暢気にホクホクしてた気がします。
このときに戻れるなら、翌日の全決済注文を入れてから、過去の自分を四季報の角でぶん殴ってやりたいです。
400円まで行くなら、安値は拾えば拾うだけ後の利益になるので、木曜日もほかの含み益銘柄を整理してまでナンピンの注文を入れてました。
そして、そのときがきました。
午後2時過ぎ、流石にここまでは下がらんだろと思って置いていた指値が次々に約定します。

アースインフィニティの崩壊です。

同じ仕手筋ということは、本命の相場が終われば当然余波を受けて下がるということを、恥ずかしながらこのときは全く考慮していませんでした。

アースとTBグループは、どれくらいホルダーが被ってるのか?
アースの利確を進めてる時期と393円の高値が同時期と考えられるから、仕手筋はすでに利確して抜けてるのではないか?
そもそも、この銘柄って仕手筋入ってるの?

自分の思考の出発点すらあいまいな状態になって、その日は終わりました。

祈祷師の誕生

木曜日の引け後は、流石にちょっと焦ってました。
ほぼS安で引けたので、この時点で含み損は130万円を超えています。
こうなると、すでに冷静な判断は不可能です。
経済的不安が判断能力を低下させることは、ハーバード大学の研究でも指摘されています(リンク)。
chatGPTに、今から買って効くお守りを探してもらったのもこの日だったと思います。
考慮した選択肢としては、金曜日の寄りで全て投げるか、仕手筋がいることにかけて、買値に少しでも近づいたときに売るかの2択でした。
以前、イメージワンのワラントでS安になり、翌日のPTSの500円で3000株全部売ったらそこが底値で、その直後に1700円まで株価が駆け上った苦い経験をしました。
全て投げるのは楽だが、少しでも傷口を小さくするため、茨の道を行こう。
こう判断した私は、翌日のS高に売り指値を入れて仕手筋の降臨を待つことにしました。

新人祈祷師の誕生です。
雨が降るまで雨乞いをすれば、雨は必ず降るのです。

冷静に色々と可能性を探ったつもりでしたが、今考えると損切りするかしないかを0か100かで考えてる時点で、全く冷静じゃなかったなと思います。
まずは、17000株まで膨らんだ不良債権を、半分でいいからすぐに処分すべきでした。
金曜日は、みんな土日を含み損で過ごすのは嫌だろうから、狼狽売りが出る、それを仕手筋が吸収して上を目指すという理想のシナリオを頭に描いていました。
結果は、GDで始まってからのジリ下げ。
土日に、「アースが金曜日には寄ってないんだから、買いあがっても高値で捕まってる売りが出てきちゃうから効率悪い。こんなところで仕手が買いあがるはずがない」と考えるようになり、「これ、仕手筋がいるなら一度とことん下に掘って全部吐き出させたから買い上がるんじゃない?」と考えるようになりましたが、後の祭りです。

遅すぎて早すぎた損切り

こうなると、我慢比べです。
下げると思ってるけど、一度売ったら仕手筋の買いに置いていかれるかもしれないと考えてしまい、なかなか損切りの判断ができません。
アースが寄るタイミングを1つの目安と考えていましたが、火曜日もいいところなく陰線でした。
水曜日の陰線で含み損が200万円を超えたので、耐えきれずに少し損切り。
水曜日の終値は200円を下回り、出来高が急増してから入った買い方が全員含み損になる水準まで落ちました。
このタイミングで、仕手筋ってホントにいるの?という疑念が再度浮かんできます。
元々仕手筋なんていないというケースは、流石に考えにくいだろうと考えてましたが、仕手筋が完全に抜けて既にいないというケースは否定できないと、下げの初動から考えていました。
歩み値を見ると、誰かが下げ誘導してるような大きな売りが定期的に出ていて、これが仕手筋なんだろうと予想してました。
しかし、この見立てが見当外れだとしたら、既に終わって出来高が細り続けていく銘柄を、最悪仕手前の150円まで持ち続けることになります。
しかも、よく考えると、ツイートで煽っていたのはトンピンさんではなく弟子の太一というアカウント。
おつまみ感覚で株価を吊り上げただけで、仕手本命の銘柄ではないのでは?
そんな考えの中、木曜日の寄り気配が200円に届くか届かないかなのを見て、仕手筋不在説が急にもっともらしく考えられてきました。

考えることをやめたとき、人は成長を止めます。
どんなときでも、傍観者になってはいけません。
今、自分は、あれこれ理由をつけて損切りを後回しにしているだけ。
それではいけない。
おれはしょうきにもどった。
仕手筋は、必ず降る雨とは違う。
祈祷師を卒業するときです。
断固たる決意で、4000株だけ残して9000株の損切りを断行。

前場でS高しました。
特に材料はなかったと思います。

狙いすましたかのような底値での大量損切り。
石にかじりついてでも祈祷師を続けていれば、損失は大きく減ってました。
流石に草も生えん…

二度と触らん…

ひたすら裏を引き続け、これ以上損失を広げるのが難しいくらい損失を広げてきました。
振り返ってみて、我ながら見事です。
仕手株は二度と触りません。
乗れれば大きな利益を得られることもあるでしょうが、株式投資の本道からはかけ離れていると感じたからです。
特に、水曜日の夜、本気でうんうん仕手筋がいるかいないかを考えてるときに、タラちゃんに片思いしてる錯覚を覚え、なんて不毛な時間なんだと我に返りました。

ちなみに、自分が投機に手を出してるという自覚は、仕手株だと明確に意識した2日目からずっと持ってました。
ただ、ファンダでもなく、チャートでもなく、特定の集団と同じ銘柄を触れているか、その集団が抜けるまでに利確できるかどうかが仕手株投資の構造であり、さすがにルールが違いすぎることには、損失が大きく拡大してから気が付きました。
野球だと思ってバットとグローブ持って行ったら、急にクリケットが始まった感じです。
野球しか知らないのにクリケットに参加して、すぐにやめればよかったものを最終回まで戦い抜いた結果、ルールを知らないから当然のように惨敗した、といったところでしょうか。
どうしてみんな平たい板持ってるの?
えっ!ホームランって6点入るんですか!?

仕手株を触るなら最低限仕手株投資のルールを理解する必要があります。
そして、仕手株投資は自分の目指すところとは全然違うことに気付けたので、私は二度と触りません。
毎度言ってる気がしますが、高い勉強代でした。
賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶと言います。
歴史に学んでいたつもりでしたが、やっぱり痛い目見ないと腹落ちしなかったなぁ。
というか、TBグループは仕手株だったということでいいんですか?
そこすら違ったら恥の上塗りすぎて、山籠もりが必要なレベルなんですが…

まとめ

自分で書いてて、こいつアホちゃうかと思う内容になってしまいました。
残りの4000株も金曜日に撤退して、最終的な損失は189万円でした。
ちなみに、含み損の最大値は214万円です。
今日の引けまで全部引っ張ってたと仮定すると、-60万円くらいで抜けれてたみたいですが、今後のことを考えると、大負けで終わったことは悪くなかったと思います。嘘です。もうちょっと損失減らしたかったです。

今回犯した、やっちゃいけなかったことをまとめると
・ツイッターで見ただけの銘柄を、「よく知らないけれどなんかときめいちゃった」という上海ハニー状態で買った。
・根拠薄弱の中、ナンピンを繰り返して含み損がみるみる膨らみ、冷静な判断が不可能になった。
そもそも仕手株に手を出した。
といったところでしょうか。
全部、経験しなくても株クラで警告されてることばかりですね…

野村監督は「失敗と書いて成長と読む」という言葉を遺しています。
失敗の先にしか成長はないのだから、成長したいのなら失敗したくらいでチャレンジをやめてはいけません。
今回、約500万円を運用している中で200万円弱を失いました。
ただ、退場するほどの損失ではないですし、昨年10月に資金の多くを抜いていたので、種銭の補充もできます(というか、しました。)。
今更ですが、急騰銘柄に飛び乗って利益を抜くという方法は、それを生業にしてる人には絶対に敵わないし、ザラ場を見られない自分には全く合ってない手法であることがはっきり分かりました。
飛び乗りなんてもってのほかで、入るとしても急騰後に材料のインパクトや銘柄のファンダ面をよく調べてから、移動平均線に近づいてきたところで少しずつ入るべき。
これがストンと腑に落ちたことが、最大の収穫かなと思います。
まあ、当たり前のことなんですけどね…
損益率では過去最悪となりましたが、これを糧にして頑張っていきたいと思います。
長文を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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