親戚の突然の訃報を聞いて。

カナダ時間午前7時、姉からのLINE電話で目が覚める。
普段はこっちから電話するので向こうからの電話なんて珍しいなと思いつつ通話ボタンを押した。

開口一番、

「いとこ、亡くなったって…。」

「…え???どゆこと…???」

37歳であった。まだまだ若い。
いきなりの訃報に朝から頭が混乱してしまった。

よくよく話を聞くと、その時遺体は警察署にあって誰もまだ面会できないと。

いやな予感がした。

姉の気を紛らわそうと他の話もしつつとりあえずはいったん電話を切った。

何が起こったのかは分からない。
姉は日本時間の夜9時に電話をかけてきて、私は考えすぎないようにゆっくり休んでとメッセージをした。しかし眠れなかったらしい。

翌日、いとこは家族の元に帰ってきて対面を果たしたようだ。

死因は自殺だったと。

幸いにも、家族葬ができる状態ではあった様で姉が顔を見に行ってきた。
翌日の朝5時、電話がかかってきたが寝ていたため6時にこちらから折り返した。
「いま顔を見に来てるんだけど…いとこの顔、見る???」
私は戸惑ったが、きっとこれがみれる最後だと思いビデオ通話に切り替えた。

横たわって顔に白い布を被されていた。そして、顔を見た。
最後に会った時よりだいぶやつれた顔をしていた。

いとこは、結婚して子供も最近生まれていた。
でも、幸せそうに見えて苦労もしていた。

仕事は昼に正社員として働いた後、夜は飲食店でも働いていた。
なにがそんなに彼を追い詰めたんだろう。

追い詰めた原因は本人にしかわからない。

おじ(いとこの父)は「バカだよなぁ~」と泣きながら言っていたそうだが
私はバカではないと思う。
一生懸命生きて辛くなった真面目な人だったと思う。

こういう時、人はどう思うのだろうか。

「今まで辛かったね、やっと休めるね。お疲れさま。」
私はいつも見送るたびに心の中でそう声をかける。

生きるのがどれほど大変かを知っているから。

私にはもう両親も祖父母も存命していない。
これまで何人ものお見送りをしてきた。

まだ30代前半。だが、もう十分これまで生きてきたと思う。

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