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エッセイ「ディズニーキャストざわざわ日記」笠原一郎

ディズニーランドで約8年間キャストとして働いていた著者が、キャストという仕事のありのままを描いたエッセイです。

わたしはディズニーが大好きで、コロナ以前はディズニーランド・ディズニーシー共通の年パスを持っていて、週2回くらいで通っていました。
土日は混むので基本的に平日の仕事が終わった後、7時くらいから入園して、ご飯を食べながらエレクトリカルパレードを見て、好きなアトラクションにいくつか乗って、買い物して帰る、という今となっては夢のような生活をしていました。

ディズニーランド・ディズニーシーの街並みや建造物はどれも細かいところまで作りこまれているし、草木や花も植物園並みに手入れがされていて、見るものすべてが綺麗。ハピネス。

そんなハピネスなディズニーランド・ディズニーシーを作り上げているキャストさんたちは、ハピネスなのでしょうか。

これまでにたくさんのディズニーに関する書籍が発売されてきました。
ディズニーのCSやキャスト教育のメソッドを応用したビジネス本や、「ディズニーで起きた感動話」的なキラキラした表紙の本など。
実際に何冊か読みましたが、「ほんとに?」と疑ってしまうような綺麗事や、「キャストさんて天使なの?」と思うような事ばかり書かれていました。

対してこの本は、ディズニーランドで働いていた著者の実体験が、そのままに書かれています。

そうだよね、キャストさんだって人間だから、怒りたくなることもあるよね。雇用主に対する疑問や不満もあるよね。やっぱそうだよね。ディズニーだからって、楽しいだけの仕事なんてないよね。
ハピネスだけでは成り立たない世界だよね。
ディズニーに関する本を読んでいてこんな気持ちになるなんて、とても新鮮でした。

今後ディズニーランド・ディズニーシーに行ったり、テレビなどでディズニーに関する特集を見た時には、この本のことを思い出すでしょう。
ゲストもキャストも、オリエンタルランドも、みんなハピネスであれ。





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