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いろの名前
二〇一七年八月十六日水曜日
雨
雨がつづいて潔くなくぐずぐすとハンガーにかかる衣類たち。きょうの分は、帽さんがコインランドリーへ乾燥機をかけに行ってくれた。こんなことってはじめてだ。
石けんの香り、パイプ椅子、分厚いコミック誌を読むひと、中はよくみえるガラスの入り口、出入り口付近に自動販売機。手持ちぶさたな時間をつくるこの存在に出会ったときのことを覚えている。共有しているけれど、目を合わせなくて、なんだか現代にならうまれないような不器用さをかんじて、とても気になる存在だ、なんてことを喋る夕ごはん。
夜ごはんは、たたき胡瓜味噌、そば、湯豆腐 (きのうの水餃子もいれた)、ごはん。
食後に布団のうえで赤血球のぬいぐるみでキャッチボール。のんさんは投げることができるようになってきた。愉しくて愉しくてどうしようもなくなると彼女はひとさし指を立たせて踊る。とつぜんはじめる。帽さんとわたしはげらげら笑う。ほんとうにおもしろいなあって。のんさんはきょとんとして、なんだかたのしそうねと笑う。
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