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ガリ勉ぞうさん
二〇一七年七月二十四日月曜日
曇り
夕方、公園へ向かう。家にいるよりよっぽど涼しい。ランニングをしているひと、犬の散歩をしているひと、数少ないここにいるひとだけが知っている。暑いときは土と木かげ。さわあっと湿り気も風が流してくれる。
木の枝を拾って、なにかを払っているみたいに、なにかと会話しているみたいに空に向かって枝を伸ばし喋っていた。
なんとなしに短い枝を拾って土に線をひく。すこしすると、彼女がかけ寄り覗き込む。短い枝を渡すと彼女も線をひく。じっじ、と絵や字や描くこと、描くものを彼女は呼ぶのだけれど、土のうえのせんもじっじと呼んでいた。
お茶をのみ、レーズンをほおばり、しゃがんでその場所で過ごしていると、彼女はお喋りをはじめる。両の掌を眺めながら、とまらずに彼女の言葉を発しつづける。その話の時々に両の掌で口もとで覆いうふふという様子で笑う。なんだかとってもたのしそうなお喋りは一、二分あったのかなかったのかと思うけれど、たのしそうな彼女を見ているのがいちばんだなあと心地よい時間だった。いまの彼女の言語のお喋りをたくさん撮っておきたいのだけれど、携帯電話が気になってしまう彼女を撮るのはなかなかむずかしい。彼女がお喋りしているときは適度な相槌のみで邪魔をしないようにと。
夜ごはんは、豆乳味噌味のスパゲッティー (大蒜、茄子、ピーマン、玉ねぎ、ベーコン)、お味噌汁 (茄子、大根、大根の葉、玉ねぎ、人参)。
いくこさんにおしえてもらった、聞くと待つとととのえる、がわたしのできることという話をしたら、帽さんはととのえるというより・・・疑うかな、と。だいたい半信半疑で、ほんとうにおもしろそうなときは実は少ないのだそうだ。とおくのおもしろいひとより身近なひとへの興味の方ががあるね、って。それはそうかもしれないなあ。
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