関西人になりたい

父は紀州、母は泉州の生まれ育ち。
わたしも紀の川のそばで生まれたのだけど、
父が転勤族だったから
あちこち転居して、気がつけば北陸暮らしが人生の半分以上。
でも、ずっとずっと関西に住みたいと思ってきてて。
野球はタイガース、落語は上方、狂言は茂山千五郎家推し。
食べもんも関西の味が好きで。北陸の「甘い煮魚」にはいつまで経っても慣れなくて。
大学受験で関西に脱出するつもりが、「女の子が県外の大学に行くことない!」と言われ(その時点でのうちの経済状況も要因の一つだったけど、まあそういう時代でもあった…)地元で進学、結婚、出産。
仲の良い従兄弟や弟もみんな関西に住んでるし、わたしもそっちに行きたいなぁってずっと思ってたけど、夢のまた夢とあきらめてた。今更なあという気持ちもあったし。
でもでも、昨年からのコロナ禍で、関西から来てもらうこともこちらから行くこともできなくなって、大好きな落語やなんかも聴きに行けなくなった。なんかわたしだけ陸の孤島にいるみたいなものすごく不安な気持ちになった。もちろん、こんな状況がずっと続くわけじゃないかもしれないけれど、自分にとって本当に大切にしたいものは何?と考えた時、好きなものや好きな人たちの近くで暮らしたいってものすごくはっきりとイメージできた。
30年も暮らした場所から離れるのは簡単じゃないし、ここにだって居場所がないわけじゃないけど、もしも叶うなら残りの人生、関西のどこかで生きていきたいなぁ。叶うといいなぁ。できるだけ早く。

#もしも叶うなら

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