第2章 カジノディーラーの日常 錦編 1話

タイから帰ってきてニートをしていた
Kさんはまだ余裕があるらしくニートだ

そろそろ働こうかなとKさんに相談した
もうすぐオープンする店があると教えてくれた
話を聞くとKさんの彼女が責任者らしい
Kさんの2つ年上の彼女は女ディーラーだ
1人ディーラーを新人から育てていたが
出来そうになく新しく募集しているらしい

オープンからやれるのは魅力的だった
すぐに面接にいった

場所は錦
名古屋の繁華街だ

店長はキャバクラ好きで
50代のダンディな人だった
この店長が名義人、バンク兼黒服をやる
カジノはお客側では経験があるが
やる側は初めてである

店を見るとバカラ台が3台
前のカジノは5台だったので小規模だ
バカラ台も黒が基調で高級感があった
店のインテリアにもお金を掛けていて
雰囲気は賭博場ではなくカジノ感があった
(どっちも一緒だが)

Kさんの彼女はNAさん
スタイルの良いギャル上がりで
制服がよく似合う
もう1人女の人がいたFさん(40歳ぐらい)
この2人がディーラー兼責任者だ
俺を含めて平のディーラーが3人と黒服2人
このメンバーでオープンする
オープンは1週間後だった
もちろん平箱である

時間は夜7時〜朝5時の10時間の1交代制
ディーラーが増えてきたら2交代制にして
営業時間を伸ばす予定だ

黒服の1人は40歳ぐらい            長身で少し頼りなさそうな雰囲気だ
どこから連れてきたかは分からないが
ディーラーは出来ないらしい
もう1人の黒服は俺とタメぐらい?
なんでこんな若い子が?
話を聞くと元々はディーラー志望だったけど
ディーラーが覚えれなく諦めた
人もいなかったので黒服として勤務することになったらしい

もう少し歳をとっていて経験があったら
入るのは躊躇していたと思う
どう考えても不安しかない
だがこの時はまだ経験1年の20歳のガキだ
オープンメンバーで高級感あるカジノの雰囲気でやれる事
ディーラーが増えてきたら先輩になれるなと
頭の中は期待でキラキラしていた

その時の隠れた不安は斜め上から的中する


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